オーネックス
【東証スタンダード:5987】「金属製品」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針(経営理念)
当社グループの全従業員が共有し、進むべきベクトルを合わせるため、「品質の追求」、「人間性の尊重」、
「社会への貢献」、「夢のある職場」からなる経営理念(社是)を定め、株主をはじめとするすべてのステーク
ホルダーから評価される経営を行い、持続的に企業価値の向上を図ることを目指しています。
(2) 経営戦略及び経営方針
① 経営戦略
1.熱処理技術力の向上と新しい熱処理技術への取組み
2 環境の変化に対応した柔軟な事業展開
3.顧客志向を徹底した提案型営業
4.ITを活用したワークスタイルの変革
5.人材の育成
当社は、この5項目を経営戦略の柱とし、その実現のために、当期の情勢を見据え以下の「オーネックス方針」を掲げ、社会に一層貢献できる企業価値の高い会社の実現を目指していきます。
② 経営方針
1.法令遵守の徹底
企業として法令を遵守することは当然であります。しかし、多くの企業において毎年のように不正・法令違反が生起しており企業に与える影響は甚大であることを肝に銘じておく必要があります。私達は、オーネックスグループ企業行動憲章及びコーポレート・ガバナンスを踏まえ、コンプライアンスを徹底することで、企業の信頼性を高め、顧客や利害関係者との良好な関係を維持し、長期的・持続可能なビジネスの成長を果たしてまいります。また、コンプライアンスを経営の根幹として、環境・社会・企業統治(ESG)を考慮した事業活動を展開し社会的責任(CSR)を果たしていきます。
2.営業基盤の拡充
自動車業界全般にやや陰りが見られることから、メーカーの熱処理外注化による受注獲得機会の拡大が期待されます。一方、ロボットや産業機械関連の世界市場は拡大することが予想されております。したがいまして、さらに営業・工場部門が一体となって、新規取引先の獲得と既存取引先との更なる取引拡大に取り組み営業基盤を拡充してまいります。
3.人員の確保と育成
人員の確保と育成は今後の重要な課題であり、採用活動の強化と「人材育成システム」を再整備するとともに、各部門を経験させ技術を継承しつつ多能工化を図ってまいります。また、自然災害や従業員等の健康へも配慮し、厚木・東松山工場の一体運営の強化により、生産性向上と人手不足対策を促進することで安心・安全な職場環境を構築します。
4.高い品質の維持管理
認証基準を満足させること、更にその基準を超えるオーネックス・スペックとして誇れるような品質システムを維持・向上させ不良品の発生を限りなくゼロに近づけていきます。そのためには、我々従業員一人一人が品質の大切さを再認識し、お客様へご迷惑をかけないという強い責任感を持って作業に注力いたします。
5.強固な収益性の確立
自動化・機械化を計画的に進めることにより、生産性を更に向上させ、段取りの削減、サイクルタイムの短縮、人的要因による不良品の削減を図ってまいります。そして、各処理工程における問題点・課題を明確にし、短期・長期の改善計画を立て実行することで収益力を強化してまいります。さらに自動化の検討においては、加工種別にコスト構造を分析し拠点間の熱処理炉の最適配置も考慮します。
(3) 経営環境及び対処すべき課題等
当社グループを取り巻く経営環境は、長期化するロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとパレスチナの紛争など地政学リスクの高まりや米中貿易摩擦に加え米国の保護主義による関税の強化などがリスク要因として挙げられます。国内では、所得環境等の改善が実行され緩やかに回復していくことが期待されるところでありますが、対処すべき課題としましては、エネルギー価格や原材料価格の高騰、円安による輸入物価の上昇が見込まれることに加えて国内の人口は減少の一途であり、今後、生産年齢人口も同様に減少し人手不足が懸念されるところであります。
エネルギー・原材料価格の高騰に対しては、コスト削減のため電力の契約プランの見直しや設備の機械化・自動化を検討し、生産体制を見直しながら収益体質の強化を図ってまいります。さらに加工種ごとの収益性を具体的かつ細部まで掘り下げた分析を行うこと、金属熱処理炉の効率的な稼働を行うことなど生産性の向上に努めてまいります。
また、人手不足などに備えるために多能工化を推進します。そのために各部門において到達すべき基準や目標とする基準を定量化し、各従業員が他部門の業務においても基準を認識して効率的に担えるようにします。さらに、採用についても縁故募集や再雇用を奨励しつつ、生産性の向上等に努めてまいります。
そして、各工場につきましては、東松山工場及び厚木工場は一体化運営を継続し、山口工場は第二工場を閉鎖し、第一工場での生産集約を加速させるとともに課題の一つとして、営業エリアの拡大・拡充を目指します。
子会社の株式会社オーネックステックセンターは、営業部門と工場部門が一体となって提案型の営業に取り組み、営業エリアの拡大・拡充を推進してまいります。
子会社の株式会社オーネックスラインは、事業拠点の一つであるオーネックステックセンター工場内への休憩所設置や雇用条件の改定など福利厚生に重点を置き、引き続きドライバーを確保してまいります。
当社グループは、さまざまな情勢の変化に遅滞なく対応できるように、役員の若返りを図り、先行した改革・改善を着実に進めてまいります。
①(金属熱処理加工事業)
米国の金融政策や関税政策及びウクライナ戦争や中東情情勢の不安定化の長期化など世界経済に与える影響は大きく、製造業の需要に大きく依存している金属熱処理業界においては、主力取引業界である自動車関連、産業工作機械関連、建設機械関連の全体的な受注は、低調に推移しました。他方で米国の関税政策や地政学的リスクから、熱処理業界においては、メーカーの熱処理外製化による受注獲得の機会が拡大することが期待されます。
各国は、環境規制強化やカーボンニュートラルへの取り組みは継続しており、金属熱処理業界も対応を迫られることとなりますが、当社は山口工場と子会社である株式会社オーネックステックセンターの2工場において自家消費型太陽光発電システムを設置しております。また、自動車のEV化による部品数の減少への対応として、取り扱う熱処理設備の種類を適応させていき、さらにカーボンニュートラルへ寄与できる熱処理設備を取り入れながら、メーカーの熱処理の外製化需要の取り込みを図ってまいります。
また、当社グループは、前述のとおり株式会社オーネックステックセンター(三重県亀山市)及び山口工場に自家消費型太陽光発電システムを設置しておりますが、今後はペロブスカイト太陽電池など技術の進展をみつつ他の2工場への導入を検討してまいります。
さらに、ロボットや産業機械関連の世界市場は拡大することが予想されていますので、市場シェアの高い近畿・東海エリアをカバーする株式会社オーネックステックセンター(三重県亀山市)を成長戦略の柱として拡充し、「営業基盤の拡充」を一層推進してまいります。
②(運送事業)
運送事業におきましては、インバウンド需要の回復により足元の景況感は改善しつつあるものの、働き方改革の中で労働時間の規制等2024年問題によるドライバー不足や物価上昇による需要の減少やエネルギー価格の高騰などにより、全体としては低調に推移しております。
このような状況に対応すべく、株式会社オーネックステックセンターの工場内への休憩所設置や雇用条件の改定などを行ったことで、ドライバーの数が徐々に戻ってきております。故に、これまで以上に運行管理の徹底、配車の効率化及びエコドライブによる燃費の削減に努め、法に則った従業員の労働安全管理にも留意し、「強固な収益体質の確立」を推進してまいります。
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