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企業概要

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)当社のサステナビリティに関する基本的な考え方及び取組方針

当社は、2021年7月にESG推進部を設置し、推進体制の構築・整備に着手しました。2022年4月には、当社「経営理念」に基づき、E(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)やSDGsの観点から、事業活動を通じて自社とステークホルダーを取り巻く重要な諸課題の解決に取り組み、社会の持続的な発展に貢献し、長期的な企業価値の向上を目指すこととする基本方針を制定し、これを当社の「ESG経営」と定義付けしています。その進め方として国際的なガイドライン(GRI、SASBなど)を参考に、社会の持続的発展および当社の長期的企業価値向上のための社会的課題をマテリアリティ(重要課題)として定め、事業活動を通して課題解決に取り組むこととしました。これが当社のサステナビリティに関する基本的な考え方及び取組方針です。

マテリアリティ、取組内容および目標の概要は下表のとおりです。

またマテリアリティの抽出、優先順位付け、特定及び開示・振り返り等に関する考え方や定量・定性面の情報については、当社ウェブサイトに掲載しております。

URL:https://www.toho-titanium.co.jp/csr/materiality/

なお、過去の総括(実績)については、当社ウェブサイト(URL:https://www.toho-titanium.co.jp/csr/library/)の統合報告書2022年度版をご参照ください。


サステナビリティに関する考え方(=マテリアリティに対する取組)に関し、「ガバナンス」「リスク管理」の2つの枠組みについて、当社の状況を以下(2)ガバナンス、(3)リスク管理に総括的に記載しています。またシナリオ分析に基づく財務インパクトの把握、移行計画の策定といったTCFDに即した「戦略」の立案を個々のマテリアリティごとには行っておりませんので、当社のマテリアリティ特定にあたっての基本的な考え方を(4)マテリアリティ特定にあたっての基本的な考え方に記載しています。

なお、気候変動は当社グループにとってリスクであると同時に新たな収益機会を得るための重要な経営課題であるとの認識のもと、「地球環境保全への貢献」というマテリアリティについて、昨年、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に即した枠組みに基づいて情報開示していますので、以下(5)「地球環境保全への貢献」に関する取組においてその概要を記載します。

また、当社グループは、人材こそが事業の成長と競争力の源泉であるとの認識のもと、「魅力ある職場の実現」というマテリアリティを設定し、人的資本に関する取組を行っています。以下(6)人的資本に関する取組において、「戦略」「指標と目標」に関し、その概要を取り纏めて記載しております。

(2)ガバナンス

当社「ESG経営」の具体的推進テーマとなるマテリアリティの特定や取組内容・目標の設定、活動状況モニタリング、フィードバックに至る推進体制は、以下のとおりです。


マテリアリティに対する具体的な対応計画・目標の策定、対応策の進捗管理等は、ESG推進委員会のもとに置かれた3つの分科会から構成されるESG推進部会が母体となり、事業部門との連携役も担いつつ推進しています。

また、毎月定期的に開催されるESG推進部会においては、分科会の状況を共有しています。さらに年2回開催するESG推進委員会(委員長:社長)においては、推進部会からの活動状況のほか、マテリアリティに関わる活動方針、重要事項や次年度計画等を審議しています。その後、これら事項は執行役員会および取締役会に報告され、意見や指摘等をESG推進委員会へフィードバックする仕組みとなっており、二次的かつ全社俯瞰的な立場からモニタリングしております。

(3)リスク管理

マテリアリティへの対応に関連して想定されるリスクはもちろんのこと、経営に大きく影響を与えるような全社的なリスクから、生産・操業レベルに関するリスクを含め、経営理念や経営戦略の達成を阻害する様々なリスクに対して、それぞれ取組等を扱う主管部門と推進責任者を定め、最適なコストで適切な対応を行うことを目的に、総合的にリスクをマネジメントする組織としてリスク管理委員会(委員長:社長)が機能しています。リスク管理規定ならびにリスク管理マニュアルを制定し、全社的なマネジメントシステムとして管理しています。

リスク調査から評価、優先順位付け、対応計画の立案、活動状況とりまとめ、是正・改善に関する助言等の実務的な運営はリスク管理委員会事務局に委ねられ、それらのうち重要事項、進捗状況の総括、是正・改善策等についてはリスク管理委員会おいて報告・審議される仕組みとなっており、これら活動全般は、取締役会に定期的に報告されています。

リスク管理委員会は原則年1回の開催としていますが、必要に応じ随時開催し、また個別重要リスクへの対応等については委員長以下、関係者で検討会を開催するなど機動的な運営を行っています。

(4)マテリアリティ特定にあたっての基本的な考え方

マテリアリティを特定するうえで、国際的なガイドライン(GRI、SASBなど)を参考に、当社の「経営理念」「行動基本方針」等を踏まえ、マテリアリティ候補を抽出しました。抽出した候補を「当社にとっての重要度」と「ステークホルダーにとっての重要度」の2つの評価軸上でマッピングし、優先順位をつけ、取締役を含め経営層の意見を参考に、重要度の高い課題をマテリアリティとして特定しています。

これらマテリアリティの抽出・特定のための議論の段階では、当社の経営や事業の抱えるリスク、独自技術を生かした長期的な事業価値創造の可能性も踏まえ、同時に取組内容や定量的目標の妥当性の議論も並行して行っています。

(5)「地球環境保全への貢献」に関する取組

当社の取り扱う製品の性質上、マテリアリティの中でも特に脱炭素社会の実現という課題は重要な位置にあります。当社グループにとってはリスクであると同時に新たな収益機会を得るための重要な経営課題と考えています。そのため当社グループは日本政府が提唱する脱炭素化を支持しており、気候変動に関する法規制を遵守します。また、この気候変動関連の対応については、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)のフレームワークに基づき、下記概要のとおり「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標及び目標」の4つの枠組に整理し情報開示を行っています。

なお、詳細については以下当社ウェブサイトより「気候変動に関する対応」をご参照ください。

URL:https://www.toho-titanium.co.jp/csr/environment/

(ⅰ)ガバナンス

 経営陣の指導のもと、各事業部とリスク管理委員会が気候変動リスクの特定、対応策の審議を行っています。またESG推進委員会が中心となって気候変動に関する機会を精査し、対応策・目標を経営陣に報告・提案します。リスク管理委員会とESG推進委員会は常に連携しており、気候変動リスク・機会の両面から事業戦略・サステナビリティ戦略への議論を深め、脱炭素を推進するためのガバナンス体制を構築しています。

(ⅱ)戦略

シナリオ分析を通じて気候変動による財務インパクトの把握に努めています。シナリオ分析の結果を基に、脱炭素社会の実現に向けた具体的な移行計画を策定することとしており、2023年度から3か年の中期経営計画へ反映しています。

(ⅲ)リスク管理

・気候変動リスクの特定プロセス

 気候変動リスクの特定プロセスは、リスク管理委員会が主導しています。また、ESG推進委員会と連携の上、執行役員会で最終的に当社の気候変動リスクが特定されています。

・リスクへの対応方法

 特定された気候変動リスクは、リスク管理マニュアルに基づいて評価され、それぞれ回避・低減・移転・保有に区分して対応を検討しています。対応方針はリスク管理委員会での審議の後、ESG推進委員会を通じて執行役員会で報告され、承認されています。

・全社のリスクマネジメントへの統合

 リスク管理委員会は社長が委員長を務め、執行役員、関連会社社長、社長の指名したメンバーで構成されております。気候変動リスクに関しても、リスク管理マニュアルに定められたシステムに基づき、他のリスクと同様にリスク管理委員会で管理しております。

(ⅳ)指標と目標

 当社グループは、製造工程由来のCO2ゼロ化、省エネ・エネルギーの有効利用、使用エネルギー源のカーボンフリー化を通じてGHG排出量削減に取り組んでいます。2025年度には25%、2030年度には40%削減(いずれも対2018年度比)を目標に設定し、最終目標として、2050年度のネットゼロを目指します。

GHG排出量の推移


(注)カーボンニュートラル都市ガスからのCO2排出量はゼロとみなす。

CO2フリー電力の導入

2021年度より茅ケ崎工場及び若松工場の一部と日立工場の電力にCO2フリー電力を導入しました。今後は他工場にもCO2フリー電力導入を進め、CO2排出量削減を進めていきます。

なお、2050年カーボンニュートラル実現に向けてのロードマップについては、当社ウェブサイトに掲載しております。

URL:https://www.toho-titanium.co.jp/csr/carbon-neutral/

(6)人的資本に関する取組

当社グループは、人材こそが事業の成長と競争力を支える源泉であるとの認識のもと、人的資本の強化・拡充を図るべく、「職場の労働安全衛生改善」、「多様性と包摂性」、「働きやすい職場環境の整備」、「人材育成」、「人材採用」などのテーマについて取組を進めております。

中長期的な社員エンゲージメントの向上を目指し、現状を把握した上で効果的な改善を図るため、2022年度から従業員満足度調査を開始しました。定期的なモニタリングを通じて課題の抽出と対策の実施を繰り返すことで、既成概念に捉われず「挑戦し続ける風土」を醸成することを目指しています。

 具体的には以下のとおりであります。

(ⅰ)職場の労働安全衛生環境改善

当社グループは、安全を最優先とするという基本方針の下、快適な職場環境の確保と労働災害ゼロを達成していくためにさまざまな活動に取り組んでおります。

また、全従業員が常に健康な状態を維持し、能力を最大限発揮して業務に当たることを経営上の重要課題を考えており、健康維持に関する各種サポート、定期的な体力測定の実施など、従業員の健康の維持・増進のためのさまざまな施策を実施しています。

(ⅱ)多様性と包摂性(女性活躍推進、シニア社員の活躍、障がい者雇用)

当社グループは、多様性と包摂性(ダイバーシティ&インクルージョン)に配慮した職場の実現を目指しています。

当社は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画を策定し、次世代育成の支援に努めております。

当社は、2023年4月より、 豊富な職務経験や専門知識を有するシニア社員に60歳以降も高いモチベーションのもと活躍してもらうことを目的に、定年年齢をこれまでの60歳から65歳に延長しました。これまで以上にシニア社員の健康や体力面に配慮し、安心して長く働き続けることができる環境を整備してまいります。

当社グループは、国の定める法定雇用率2.3%を確保するため、障がいのある方の採用と職場環境の整備に取り組んでおります。

(ⅲ)働きやすい職場環境の整備

当社グループは、従業員一人ひとりのライフイベント・ライフステージに応じて、幅広い働き方を柔軟に選択できる制度を導入しています。育児・介護休業制度を整備し、家庭と仕事の両立を実現するとともに、フレックスタイム制度、病気等に備えた積立年休制度などを設定しています。

(ⅳ)人材育成

当社グループは、多様な個性を持つ従業員一人ひとりが自らの能力向上に積極的に取り組み、当事者意識を持って自律的・能動的に行動し、失敗を恐れずチャレンジすることが、企業の活力を生み、事業の成長につながるものと考えています。このような観点から人材の計画的育成を図るべく、中長期人材育成戦略、年次の教育計画等に基づき、技術者発表会その他の技術交流機会等を通じた技術者のレベルアップ促進、高い技術力の伝承、習得を目的とした現場力向上教育、資格別の各種研修、通信教育の受講料全額会社負担など、従業員一人ひとりの能力向上を目的として各種プログラムを運用しています。

(ⅴ)人材の採用

当社グループは、性別や国籍、新卒・キャリア採用にかかわらず、グローバルに活躍できる優秀な人材の確保に取り組んでおります。また、女性活躍推進法に基づき、女性の採用比率20%以上を目標に掲げています。

なお、人的資本に関する取組の詳細については当社ウェブサイト(URL:https://www.toho-titanium.co.jp/csr/library/)に公表されている統合報告書2022年度版、P36~P38の「魅力ある職場の実現」ご参照ください。

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