アジュバンホールディングス
【東証スタンダード:4929】「化学」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、お客さま一人ひとりの美と健康をサポートするために、創業来カウンセリングによる販売にこだわりを持つサロン専売の化粧品メーカーです。
“美しさに正しくありたい”という想いのもと、スキンケア・ヘアケアの商品等を展開しており、その開発については、人間本来が持っている、自ら健やかになろうとする力を引き出すことを基本方針として掲げ、商品の主成分は、体液にも含まれる糖とミネラルを独自のバランスで配合し、ノンオイル、ノンアルコール、無着色で、肌や髪のトラブル原因となる要素を極力取り除いた商品を提供しております。
こうした当社グループの経営の基本方針を明確にした経営理念と経営目標は次のとおりであります。
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― 経営理念 - |
美と健康を通じてすべての人に夢と感動をお届けする |
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― 経営目標 - |
人々の生活を豊かにする商品の研究、開発、提供により社会貢献する |
美容のプロフェッショナルをサポートするプロフェッショナルを目指す |
お客様、社員に感謝して感謝される存在を目指す |
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(2)中期的な会社の経営戦略
当社グループは、2026年3月期を初年度とする3ヶ年の中期経営計画 2025-2027 NEXTを策定しました。
基本方針として「お客さまから選ばれる企業になるための取り組みを進化させ、ADJUVANT独自の強みの創造と成長へのチャレンジ、従業員エンゲージメントの向上を推進する」と掲げ、2030年度にありたい姿を実現するための事業基盤を構築する3年間としての位置付けを明確化し、この中期経営計画を完遂することで、その後の再成長への加速と新たな価値の提供に繋げてまいります。
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― スローガン - |
NEXT ~再成長に向けた事業基盤の強化と変革~ |
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― 基本方針 - |
お客さまから選ばれる企業になるための取り組みを進化させ、 |
ADJUVANT独自の強みの創造と成長へのチャレンジ、 |
従業員エンゲージメントの向上を推進する |
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― 経営テーマ - |
ヒトに基軸をおく経営:従業員とお客さまの思いを大事にする経営 |
等身大の経営:ノウハウや経営資源から大きく遊離しない施策 |
コアコンピタンスを意識した経営:差異化、優位性を伴った戦略 |
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― 中期ビジョン ~ 2030年度にありたい姿 - |
業界シェア4%を確保し、美容業界で確固たる地位を築き業界に 貢献できる企業 |
人と環境に寄り添い、持続可能な社会の実現に貢献できる企業 |
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3年間の経営計画期間において、当社グループ独自の強み、すなわちお客さま一人ひとりの美と健康をサポートすることにこだわり続ける基本方針は変えることなく、一方で、個性を重視していく美容業界のトレンドの変化に対応する体制へのシフトを含め、不断の事業構造の強化・改革を進めていくことで、お客さまをはじめとする全てのステークホルダーからの期待に応える企業グループに進化していきます。
この中期経営計画における経営目標として、2028年3月期に連結売上高47.7億円、連結経常利益1.7億円の達成を掲げ、ROE3.2%とPBR1.5倍を確保し、これを完遂することによって、2030年度中期ビジョンの実現を図ってまいります。
| 2024年度 実績 | 2027年度 中期経営計画 | 2030年度 中期ビジョン ターゲット指標 |
連結売上高 | 40.9億円 | 47.7億円 | 60億円以上 |
連結経常利益 (連結経常利益率) | 1.3億円 (3.3%) | 1.7億円 (3.5%) | 5億円以上 |
ROE | 1.0% | 3.2% | 8%以上 |
PBR | 1.5倍 | 1.5倍 | 2倍以上 |
(3)経営環境
経済環境の先行きは、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加により、内需を中心に景気が緩やかに持ち直していくことが見込まれる一方で、グローバルな地政学リスクやインフレによる景気減速リスクも依然として懸念されるなか、国内でも人件費や物流コストの増加による物価上昇が個人消費に影響、また、中国経済の減速やアメリカ新政権の政策による影響も懸念されるなど、先行きは不透明な状況が続くと想定しています。
中長期的にみた国内美容市場は、人口減少、少子高齢化の影響を受け、横ばい、もしくは縮小していくことが予想され、サロン経営において厳しい環境が続くと考えております。
このような市場環境のもと、当社グループは中期経営計画に基づき、商品開発力、営業力、研究開発力、人材力などを強化し、多角的にサロン経営を支援していくとともに、企業価値の向上を図ります。
また、その結果、代理店、サロンとともに成長し、当社商品を利用いただく消費者をはじめ、全てのステークホルダーの皆様に心身ともに健康になっていただくことができるように努めてまいります。
(4)会社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
中期経営計画において、重要課題として対処していくべき8つの基本戦略は以下のとおりです。
また、これらと並行して、「ADJUVANT サステナビリティ」を基本方針としたサステナビリティ経営を実践するべく、重要課題(マテリアリティ)を定め、それぞれのマテリアリティに対して取り組みテーマや目標を設定し、達成に向けた取り組みを進めております。
①顧客の量的拡大と深耕
長らく運用してきた「アジュバンサロン」契約制度を解消することで、取引サロン数の抜本的な増加を図るとともに、店販特化型セミナーの開始、ECサイト『ADJUVANT LINK』のサービスを拡充、サロン向けアジュバンアプリの提供、といった取組みを強化し、サロンの店販力強化をサポートすることで、顧客基盤の拡充を図ります。
②新たなカラー顧客の創造
これまで当社の主力であったサロン店販事業に加え、業務用商材のカラー剤販売事業を重要戦略として位置付け、店販事業とのシナジー効果の発揮による新たな顧客層の獲得し、業容の拡大を図ります。
③海外市場の拡大と育成
既に進出している香港、韓国市場に加え、東南アジアなど新たな海外市場への展開に向け経営資源を投下し、海外売上の拡大を図ります。また、それによって、国内美容市場との補完関係を構築することで、アジュバンブランドの認知度をさらに引き上げてまいります。
④新規事業の育成
創業来のサロン専売化粧品販売事業に加え、新たな事業を育成していくことで、バランスの取れた事業ポートフォリオの構築を目指します。M&Aによる拡大も選択肢に入れ、経営資源を有効に投下していきます。
⑤共創型商品開発
当社の根幹商品として長年お客様から愛され続けているヘアケア商品『Re:>>>』シリーズに並ぶヒット商品を開発するべく、若年層をはじめとする新たなファン層の獲得を企図した開発や、戦略性のある商品ポートフォリオの構築、さらには商品の高品質性がよりお客さまに伝わりやすいコミュニケーション設計、などの対応を図ってまいります。
⑥研究開発の進化
会社の核となる研究テーマの選定や、当社独自の技術や成分の開発を進化させることで、市場訴求力の高い商品の開発に繋げ、また、研究成果や取り組み内容を積極的に発信していくことで、当社企業価値の向上を図ってまいります。
⑦サプライチェーンの最適化
値上げが見込まれる物流コストや原材料コストへの対応を図るため、物流体系の見直し、生産効率化による在庫量の適正化、生産体制の再構築、などにより高品質なバリューチェーンを構築してまいります。また、IT戦略の強化を図り、業務の効率化をすすめ、コストパフォーマンスを追求してまいります。
⑧働きがいと働きやすさの追求
社員一人一人が臆せずチャレンジできる環境、高いモチベーションを維持し活気に満ちた組織、社員の生活に寄り添った勤務制度を整備していくことで、働きやすい環境と働きがいのある企業を目指してまいります。
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