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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営の基本方針

 当社グループは、「“働く”にもっと「楽しい」を創造する。」をミッションに、建設業の現場業務をDX(デジタルトランスフォーメーション)することで、建設業界の課題解決に貢献する施工管理SaaS(注)「SPIDERPLUS」の開発・販売を主力とするICT事業を展開しております。

(注)SaaS:Software as a Serviceの略称。IDを発行されたユーザー側のコンピュータにソフトウエアをインスト ールするのではなく、ネットワーク経由でソフトウエアを閲覧する形態のサービス。

(2) 中長期的な経営戦略

 当社グループを取り巻く経営環境は、建設業界は、一般財団法人建設経済研究所「建設投資の中長期予測(2035年度までの見通し)」によると、都市部の再開発や老朽インフラの修繕等により、建設投資額が2021年の62.7兆円から2035年には71.3兆円まで拡大すると考えられる一方で、高齢化・若手入職者の減少などを背景に働き手は減少の一途を辿っています。

 また、建設業界の慢性的な人手不足や長時間労働が常態化している課題に加えて、人件費や建設資材価格の高騰、2024年4月から適用開始された「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」による残業時間上限規制への対応など、経営や業務の変革が求められています。これらの市場環境から、DXや業務のデジタル化など、生産性向上を実現するための重要な施策の1つとして、ITツールやSaaS等のソフトウエアへの投資意欲が旺盛に推移しており、このような経営環境において当社グループは、中期経営方針に基づき、以下の取組により企業価値の向上を目指します。

ICT事業は、国内外問わず建設業界の課題解決を担うために、営業組織の強化や販売ネットワークの拡大を図ることなどによって重点顧客の開拓と浸透の早期化を実現し、また、建設業界の施工管理に関するノウハウをプロダクトに取り込んだ充実した機能の開発を更に進めていくこと、アライアンス及びM&Aを積極的に活用し非連続的な成長を生み出すことで、建築分野や土木分野のあらゆる建設現場で使用できるプラットフォームとなるシステムを構築し、業務をより一層効率化できるサービスを開発します。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、「SPIDERPLUS」をサブスクリプションモデルで提供しているため、毎月経常的に得られる「SPIDERPLUS」の月額利用料の積み上がり状況の指標である、ARRの拡大を経営上の目標としております。MRRは、毎月経常的に得られる「SPIDERPLUS」の月額利用料の合計額であり、経営上の目標の達成状況を把握するものです。MRRを高めていくためには、ユーザー数(ID数及び導入社数)と契約単価(ID当たりの契約単価及び導入社数あたり契約単価)を上昇させていくこと、解約率を低水準で維持することが重要であると考えております。

(4) 経営環境及び対処すべき課題

 当社グループが事業を提供する建設業界は、慢性的な人手不足や長時間労働が常態化している構造的な課題に加えて、人件費や建設資材価格の高騰、2024年4月から適用開始された「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」による残業時間上限規制への対応など、経営や業務の変革が求められています。

 これらの市場環境から、DXや業務のデジタル化など、生産性向上を実現するための重要な施策の1つとして、ITツールやSaaS等ソフトウエアへの投資意欲が旺盛に推移しております。

 このような経営環境において、当社グループが対応すべき主な課題は、以下のとおりです。

① 優秀な人材の確保と育成

 当社グループは、更なる事業拡大と建設業界への先進技術の提供を実現していく上で、優秀な人材を継続的に雇用し、定着させることが重要であると認識しております。人的基盤を強化するために、採用体制の強化、教育・育成、研修制度及び人事評価制度の充実等の施策を進めてまいります。

② 技術力、製品力の向上

 当社グループにおいては、建設業界の生産性向上ニーズとそれに伴うDX需要が拡大する中で、事業機会を確実に成長につなげるための技術面、サービス面における一層の差別化が求められます。これを踏まえて当社グループは、最新の技術動向をキャッチアップしながら、プロダクト開発やサービス開発にも反映することで技術的優位性の強化を実現してまいります。

③ 営業力の強化

 当社グループは、販売取次店等の販売パートナー企業との取引関係の強化によるリード(見込み客)獲得の強化を図っております。また、建設DXに特化したセールス部門を国内外において構築・強化するとともに、セールス部門とカスタマーサクセス及びサポート部門との連携により、顧客ニーズを現場から吸い上げる体制をより強固にし、効率的かつ高品質なサービスを提供し、業界シェアを獲得してまいります。

④ 内部管理体制の強化

 当社グループは、急速な事業環境の変化に適応し、継続的な成長を維持していくために、内部管理体制の強化が重要であると認識しております。このため、事業規模や成長ステージに合わせ、バックオフィス機能を拡充していくとともに、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。また、事業運営上のリスク管理や定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、社外役員の登用・監査役監査の実施によるコーポレート・ガバナンス機能の充実等を行ってまいります。なお、2024年3月にベトナムに連結子会社を立ち上げており、海外事業に対する管理体制も強化してまいります。

⑤ 認知度の向上、ブランドの確立

 当社グループが市場での存在感を高めていくためには、一層の認知度や信頼感の向上が必要となってまいります。顧客からの信頼が得られるよう、サービスの品質向上、既存顧客の満足度の向上、展示会への出展、パブリシティ強化を通じ当社ブランドの確立及び普及に努めてまいります。

⑥ 知的財産権の保護

 当社グループが建設DXにおいて培ってきた知的財産権は、当社グループの競争優位の源泉であると認識しております。また、「コーポレートガバナンス・コード」にも知的財産権の重要性が明記されるなど、その重要性は近年高まりを見せております。そのため当社グループは、知的財産権の保護を重要度の高い経営事項と認識し、知財戦略を策定する等、知的財産権の保護に対する取り組みを強化しております。

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