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企業概要

 当社は経営理念として以下の3点を掲げております。

  1.お客様の視点で新たな価値を創造し、満足いただける製品とサービスを提供します。

  2.社員と会社の目的を一致させ、物心一体の幸福を追求します。

  3.国内外の法令と企業倫理を遵守し、誠実かつ公平に業務を遂行します。

 当該経営理念の下、当社の事業であるソフトウエア製品の開発から販売、導入支援、保守・サポートの全てを当社の人的リソースによって実行しております。

 事業活動は、当社社員と協力会社社員の計198名(2023年5月15日時点 以下「社員」)が本社と本社に近接するサテライトオフィスを拠点に行い、経営理念に謳う全ての付加価値を社員が自社内で生み出しております。こうした事業特性から当社は「人材」をマテリアリティ(重要課題)と位置付けております。また、本有価証券報告書の「第2 事業の状況 1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」(3)持続的成長に向けた取り組み」に人材の多様性について、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク(3)人材の確保及び組織的経営について」において当社のリスクとして認識、対策への取り組みを記載しております。

 一方、気候変動に関する事業影響に目を向けると、当社の事業活動を行うにあたっては、各オフィスとデータセンターにおける電力の消費と、通勤や出張時の交通機関の利用によるエネルギーの消費が主な管理対象であると認識しております。サステナビリティに関する取り組みとして気候変動対策となるCO2排出量削減を注視しておりますが、2023年3月期のCO2排出量は363t/年と推計しており、社員数に相当する一般家庭の排出量570t/年(198世帯とした場合;2.88t-CO2/世帯・年 令和5年3月 環境省)よりも少なく、僅少であると認識しております。なお、入居するオフィスビルが推進する再生可能エネルギーへの代替には、積極的に賛同、支援しております。

 人材に関する取組

ITの世界は国境を越えて日々めまぐるしく進歩しており、当社は、継続的に事業を成長させるため常に新技術を伴う付加価値を高めた新製品の提供を目指しております。しかし、国内のIT人材は圧倒的に不足している状況が続いており、限られた人材の才能が十分に発揮されることがソフトウエア産業の持続可能性には不可欠となります。少子高齢化が加速して労働者人口が減少する中、当社は社員が高いエンゲージメントをもって自律的に働ける職場環境を整えるとともに、仕事も生活も充実した日々を過ごせるように努めております。

(1)ガバナンス

 こうした状況を受けて、当社は中期事業計画および年次の計画立案にあたり、採用計画(人数、職種、採用時期、採用方法など)と育成計画を取締役会で承認を得ております。月々の取締役会においては、採用の実績、離職状況、組織、異動等について報告を行い、適切な運用、実施が行われていることを確認するとともに、課題の認識やその対策を協議しております。

 また、社員が安全で健康的に働けるよう代表取締役社長を健康経営責任者とする衛生委員会を設置して、毎月の時間外労働の状況把握や職場環境の維持の状況を労使がともに確認しております。衛生委員会は社員の健康促進に向けた取り組みも行っており、2023年3月期は前期に引き続き「健康経営優良法人2023」に認定されました。

(2)戦略

① 人事制度

 当社では2022年3月期より、「働き方改革」の推進と評価制度の改訂を目的とした新しい人事制度「Encourage Smart life Style(ESS)」を導入しております。当該人事制度によって、社員は月単位で勤務形態を決めることで柔軟に「いつ働くか」を決めることが可能となり、勤務形態が変わったことによって処遇や評価に影響を受けることがなくなりました。同時に、ジョブディスクリプション(職務記述書)によって会社が期待する役割と成果、その評価を明確に示し、社員と会社の認識の齟齬をなくし、在宅勤務などのリモートワークによって仕事のプロセスが見えなくても公平な評価を実現しております。

② 採用方針

 当社は全社員の約2/3が技術系社員で構成されております。また、営業職であっても当社製品を正しく理解し、顧客企業のエンジニアに訴求することが必要となるため、ITに関する知識が欠かせません。そのため、新卒採用では情報系学部を中心に採用活動を行い、キャリア採用においてもプログラミングをはじめネットワーク構築などの経験を有するエンジニアや、IT企業での営業経験がある人材をターゲットにしております。

 報酬面においても、上記の人事制度導入時に賃金テーブルを引き上げる見直しを行いましたが、2024年3月期も平均で9.2%、新卒採用の初任給は11.1%の引上げを行っており、IT人材の確保に注力しております。

③ ダイバーシティとインクルージョン

 当社事業におけるそれぞれの業務は、性別、年齢、国籍等で制約されるものではなく、現行の人事制度においては個人の能力によってのみ評価される仕組みとしております。性別等に関わらず、等級が高い上位職者は実績を重視し、新入社員など経験が浅い社員はプロセスやコンピテンシーに重点を置いて評価を行っております。

 新人事制度導入の際に、現行等級のまま上位等級の業務を行う「チャレンジ制度」も設け、マネジメント職としてのスキルやスペシャリストとしての働き方など自らハイレベルの業務に挑戦し、1年を通じて成果が認められた場合には通常のステップを経ずに昇格する制度も開始しております。これまでに7名がチャレンジに成功しております。2024年3月期からは次世代のリーダー層の育成を目的として、従来の組織単位から機能別の小単位のチーム制に変更して、各チームリーダーとして中堅から若手層の社員が就任し、組織運営、マネジメント経験の習得に励んでおります。当該新規チームリーダー10名のうち3名は女性が就任しております。

採用

 

 

2022年3月期

2023年3月期

2024年3月期

 

新卒採用

男性

2名

2名

1名

 

 

女性

1名

1名

2名

 

キャリア採用

男性

5名

6名

 

 

女性

6名

2名

期末在籍者数

 

2022年3月期

2023年3月期

2024年3月期計画

 

男性

76名

81名

88名

 

女性

45名

45名

49名

 

121名

126名

137名

 

うち 外国人

2名

2名

2名

 

     障碍者

2名

2名

2名

管理職(注)

男性

18名

18名

15名

 

女性

1名

2名

2名

(注)当社では職制(等級)上、管理職にチームリーダーを含んでおりません。チームリーダーをマネジメント職とした場合、2024年3月期は男性22名、女性5名となります。

(3)リスク管理

「第2 事業の状況 3 事業等のリスク(3)人材の確保及び組織的経営について」に記載の通り、当社が必要とする人材が十分に確保できなかった場合、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクについては、代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会で作成するリスクマップにおいて、日常的に発生し、当社事業にとって最も影響が大きいリスクとして認識しております。また、取締役会においても定期的に採用と離職状況を報告して、事業に負の影響が出ないように継続的に対策の検討を行っております。

 さらに、IT環境は常に新しい技術や製品が生み出されており、新しい技術の情報収集や技術の習得を行うため、OJTの他に研修および有志のエンジニアによる自主的な勉強会を開催しております。

研修等の参加状況

 

2022年3月期

2023年3月期

 

入社後導入研修(技術研修含む)

3名×12研修

3名×14研修

 

外部個別・専門研修

226名/35研修

179名/31研修

 人材の確保にあたっては、優秀な人材の離職防止も重要となります。現行の人事制度は、働く時間と働く場所を柔軟に設定できるため、従来の勤務形態では育児や介護の両立が難しく、退職や時短勤務を選択する代償として報酬を犠牲にしていた社員も、こうした犠牲を払うことなくバランスを取った日常生活を送ることが可能となっております。

離職率

2022年3月期

2023年3月期

 

17.0%

5.2%

柔軟な働き方

 

 

2022年3月期

2023年3月期

 

産休取得者数

 

0名

0名

 

育休取得者数

 

4名

1名

 

  うち男性の取得

 

1名

(対象無し)

 

介護休職取得者数

 

0名

0名

 

時短勤務

育児

2名

3名

(4)指標及び目標

 当社のマテリアリティ(重要課題)である「人材」の安定確保と継続的な能力の発揮や成長を実現するため、以下の目標を設定しております。

① 採用者数、離職者数(2024年3月期)

 新卒採用(24年3月卒) 5~8名、キャリア採用 11~17名、離職者 11名以内

② 残業時間

 当社は柔軟な働き方を推進しておりますが、新製品の開発に多大な工数を投入する場合もあり、2023年3月期は複数のプロジェクトによる新製品開発を行ったため、従来よりも多くの時間外労働(残業時間)が発生いたしました。残業時間は月次でコントロールするだけでなく、週次で発生状況を把握し、増加が懸念される部署に対しては人事部門から注意喚起を行っております。各部門長も現在使用している勤怠管理ツールを利用することで、個人別の就業状況を把握することができ、業務の適切な配分と残業の指示命令を適切に行うことが可能となっております。業務が過度に集中したり、長期間残業が継続することにより、身体面、メンタル面の不調が生じる可能性があるため、適切な水準となるように目標時間を定めて取り組んでおります。

月当たり平均残業時間

2022年3月期

2023年3月期

2024年3月期(目標)

 

29時間07分

32時間33分

25時間00分

③ 一般事業主行動計画

 当社は2024年3月31日までの期間における一般事業主行動計画として、以下の目標を定めております。

 目標1:所定外労働の削減のための措置の実施

 目標2:子どもの育児や家族等の介護のための休暇について、時間単位有給等で利用しやすい制度の導入

 目標3:出産・子育て・介護等による退職者について再雇用制度の実施

 目標4:性別、国籍、年齢を問わず多様な働き方、生き方を尊重し、継続的に優秀な人材を確保する

 それぞれの目標内容につきましては、下記URLからご覧ください。

https://www.et-x.jp/company/actionplan/

④ 女性の職業生活における活躍の推進に関する行動計画

 当社は2025年3月31日までの期間における女性活躍推進の目標として、課長以上の管理職の女性労働者を1人以上増やすことを定めております。当該課長には、前述のチームリーダーは含みません。

 対策につきましては、下記URLからご覧ください。

https://www.et-x.jp/company/actionplan/

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