企業オーベクス東証スタンダード:3583】「繊維製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、『真心をこめて、暮らしに欠かせない文化と科学を提案することにより、豊かな社会づくりに貢献できる企業をめざします。』を経営理念として掲げ、微少な流量を制御するコア技術を基盤とした筆記具用ペン先、コスメチック用ペン先、医療機器の製造販売を行っているモノづくり企業グループです。

 渋沢栄一らが、1892年に創業した当社は、長年の帽子製造で培った加工技術を応用し進化させることによってペン先製造事業に進出し、更にその技術を医療機器製造事業へと拡げてまいりました。

 創業以来、130年もの歴史を積み重ねてくることができましたのは、創業者である渋沢栄一をはじめとする先人達の知恵と努力、モノづくりへの情熱の証しであり、これまで培ってきた技術を確実に受け継ぎ、時代の変化に対応した技術へと進化させることによって、国内のみならず海外からのニーズに応え、顧客からの幅広い支持を得てきたことにあると確信しております。常にたゆまぬモノづくりへの情熱を持って、暮らしの未来を創るために進化し続けてまいります。

(2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略

 当連結会計年度におけるわが国経済は、ロシア・ウクライナ情勢が長期化する中で緩やかな景気の持ち直しの動きがみられたものの、世界的なエネルギー価格の高騰による物価高やサプライチェーンの混乱、更に急激な円安や金利上昇などの影響により、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 このような事業環境の中、当社グループは、基本方針を「新市場(スタンダード市場)において持続的成長と企業価値向上を具現化する」とする第8次中期経営計画(オーベクスビジョン2024)の目標達成に向けてスタートし、既存事業の強化による事業拡大、持続的成長に向けた設備投資、グル-プ技術を結集した新製品の開発および新分野への展開などの基本戦略の実現に取り組んでおります。

 なお、第8次中期経営計画の内容の概要につきましては、以下の通りであります。

    オーベクスビジョン2024

基本方針

 新市場(スタンダード市場)において

                           持続的成長と企業価値向上を具現化する 

スローガン

 Change + Update “チェンジ プラス アップデート”

最終年度 定量目標(連結)

 

3ヶ年合計

売上高

62億円

営業利益

8.3億円

ROE

8%以上

 

設備投資

10億円

 第8次中期経営計画では、グループ全社基本戦略として4つを掲げ、各セグメントおいて各重点施策を実行してまいります。

グループ

全社基本戦略

既存事業強化による事業拡大と持続的成長に向けた設備投資

グループ技術を結集した新製品開発および新分野への展開

スタンダード市場の上場維持基準適合への取組み推進

多様で柔軟な働き方と環境負荷低減活動の推進

テクノ製品事業では、「誠実な心で社会と向き合い、環境にやさしい製品をグローバルに展開し、世界に向け新たな価値を創出する」を基本方針として、最終年度(2025年3月期)の定量目標達成に向けて、下記の重点施策を実行してまいります。

2年後(2025年3月期)の定量目標

 

第137期(2022年3月期)比

売上高

45億円

 

+4.2億円(+10.5%)

営業利益

10億円

 

+1.1億円(+12.8%)

重点施策 ①

サステナブルな製品の提案と海外を中心とした新たな市場の創出

重点施策 ②

新たな設備投資によるキャパシティーアップと製品ラインナップの拡大

重点施策 ③

高機能・高品質・高付加価値製品の開発による差別化と

                  環境負荷低減型製品の開発推進

重点施策 ④

グループコア技術を応用した第3の新事業へのアプローチ

ⅰ 営業関連

  ・新規顧客及び未開拓地域への営業を推進し、営業ツールを充実させWebなどを利用した新たな

 営業体制の構築。

        ・既存顧客を中心に新規案件を獲得し、サステナブルな製品を提案。

        ・簡易医療製品を中心に営業を行い、従来と異なる分野への参画、既存技術を生かした関連分野への

          営業、製品紹介。

      ⅱ 生産関連

        ・新規製造ラインの増設と生産効率の向上。

        ・機械化による省力化の推進と新素材を利用したラインアップの拡大及び製造プロセスの

          ロスタイム短縮。

      ⅲ 開発関連

        ・競合他社と差別化された高機能・高品質・高付加価値製品の開発。

        ・環境負荷低減型製品の開発、製品ラインアップの強化。

        ・グループ技術を結集し、独自技術と販売網を活かした製品開発。

       ・新市場への参入に向けた外部企業との技術提携及び協力関係の構築。

      ⅳ 人財関連

        ・グローバルに活躍できるユーティリティーの高い人材・次世代リーダーの育成。

        ・高度な現場オペレーターの育成。

      ⅴ 環境関連

        ・環境負荷低減型製品のラインアップ強化。

    ・法令遵守と自然環境の維持へ取組強化。

メディカル製品事業では、「製品の価値と質を磨いて新しい時代を切り拓く」を基本方針として、最終年度(2025年3月期)の定量目標達成に向けて、下記の重点施策を実行してまいります。

2年後(2025年3月期)の定量目標

 

第137期(2022年3月期)比

売上高

17億円

 

+2.8億円(+20.4%)

営業利益

1.8億円

 

+0.3億円(+22.7%)

重点施策 ①

国内販売体制の強化とグローバル市場での販売拡大

重点施策 ②

先進的な生産技術の開発による効率的な生産体制の確立

重点施策 ③

グループ資源の活用による既存および新規分野での

                                      スピーディーな新製品開発

重点施策 ④

「出産から終末医療」までQOL向上を目指した製品の提供による社会貢献

    ⅰ 営業関連

      ・末梢神経ブロック用ベセルフューザー(薬液注入器)の自販体制の構築及び強化。

     ・コンテンツマーケティングの推進。

     ・ヘルスケアその他新分野市場への参入に向けた、部門間協力体制の強化と情報共有。

    ⅱ 生産関連

      ・製品の安定的な供給。

     ・機械化の促進などによる製造コストの削減。

     ・安全かつ高品質な製品の供給。

    ⅲ 開発関連

      ・顧客ニーズに対応した既存製品のモデルチェンジと顧客満足度の向上。

     ・ベセルフューザーの新製品の開発と新規分野製品の開発。

    ⅳ 人財関連

      ・品質保証部門の強化。

     ・自己啓発によるスキルアップの推進。

     ・やりがいを持てる職場を作り、全員に能力開発の機会を提供する。

    ⅴ 環境関連

      ・医療機器プロモーションコードの順守。

     ・新QMS省令対応の品質マネジメントシステムに則った品質の維持管理。

 管理部門

    ⅰ 企業価値の向上(新上場基準への適合)

      ・認知度向上のためのⅠR強化。

   ・ESG経営の推進による企業価値の向上。

    ⅱ 多様な人材が活躍できる環境の整備

      ・女性活躍推進のための女性管理職候補者の育成。

   ・シニア活用の推進と定年延長の検討。

    ⅲ 健康経営の促進

      ・健康経営を促進し、従業員の活力向上や生産性の向上、組織の活性化を図る。

    ⅳ 柔軟に働ける環境の構築

   ・IT活用が促進され、どこでも柔軟な働き方ができる環境の構築。

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 今後の経済環境の見通しにつきましては、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴い、米中の対立や北朝鮮問題などの地政学的リスクの高まりが不安視され、またエネルギ-関連の価格高騰や供給不足、更に世界的なインフレの進行などが加わり、景気の先行きは不透明かつ不安定な状況が続くものと思われます。また製造業を取り巻く環境は、少子高齢化による人手不足や原材料価格の高騰によるコストアップなどの影響が見込まれ、より厳しくなると思われます。

 テクノ製品事業においては世界的なコロナ禍の中、既存顧客に加え成長市場である中国ならびに新興国へ積極的な営業活動を進めてまいりました。ステーショナリー関連事業においては、原材料、エネルギーならびに輸送費の高騰や世界規模で価格競争が厳しくなる中、価格競争力の強化、高付加価値製品の販売へのシフトならびに品質の向上と安全性を確保した新製品開発の強化が課題となります。従来の筆記具にとらわれない新製品を当社独自の技術を応用し開発するとともに、外部とのコミュニケーションを強化し、次なる新事業創出に向けた足掛かりを築いてまいります。コスメチック関連事業においては、コロナ禍でメイクアップ関連の需要が低迷しておりましたが、回復基調が顕著となり、中国を筆頭として世界的に市場が拡大に転じる中、多様化する顧客ニーズに応えるため、技術力の強化ならびにスピーディーな対応が課題となります。今後は顧客ニーズに即した製品開発や環境規制、環境負荷低減に対応した魅力的な新製品の開発に取り組んでまいります。

 メディカル製品事業では、主力商品であるベセルフューザーや血管造影ガイドワイヤーを中心に技術開発力の強化と基礎技術の研究開発促進を図るため経営資源を集中し、市場ニーズの変化に的確に対応できる製品を企画開発してまいります。特に当社のコア技術の強みを生かした付加価値の高い製品開発を目指すとともに、今後普及拡大していく在宅医療分野を視野に、また医療政策の動向に即応した市場性の高い製品展開を図ってまいります。

 当社グループは、創業者である渋沢栄一の「論語とそろばん」の精神を学び、更に階層別の社員研修の実施や資格取得の奨励などを充実させる事で、自律精神の高い、且つ専門スキルを有する社員を育成し、経営理念の浸透と経営戦略の実践を推進してまいります。

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