メタプラネット
【東証スタンダード:3350】「卸売業」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の基本方針
当社グループは、現在における国内外の経済情勢全般、当社グループの主力事業であるホテルの開発及び運営が必要とする資金の多さ、そして世界で新たな事業機会を生み出している技術革新の速度やその広がり具合を各方面から検討し、現在の当社が置かれている事業環境を分析いたしました。その結果当社グループは、今後の株主価値の継続的かつ発展的な創出のためには、急速に進化する技術を取り入れて当社グループの保有資産及びビジネスモデルをデジタル化するとともに、新たな事業機会に挑戦することが必要であると判断しました。当社グループは新規事業を迅速に拡大することにより、そこから期待される利益を株主に対して実現化出来る企業を目指します。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、企業価値の向上を図るため、利益率重視の考え方から、経常利益の持続的成長を最大の経営目標とし、売上高経常利益率の向上を経営上の重要な指標と考えております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、次期(2025年12月期)以降も、さらなる成長を目指し、引き続き精進していく所存でございます。
当社グループは、事業収益構造改善のための諸施策の実施により、持続的な収支の改善を図るとともに、資本増強に向けた各種施策を推進し、事業面及び財務面での安定化に努めてまいります。
詳細は、「第2 企業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)会社の対処すべき課題」に記載のとおりであります。
(4)会社の対処すべき課題
① 継続企業の前提に関する重要事象等の解消
当社グループは、過年度より継続して営業損失、経常損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しておりましたが、以下の対応策を講じることにより、当連結会計年度において営業損失、経常損失から営業利益、経常利益に転じ、営業キャッシュ・フローのプラスに転じることになりました。また、新株予約権の行使等による資本増強により財務体質も安定しております。
● ビットコイン関連領域での新規事業の開拓
● ホテル事業による業績及び財務の安定化と新規事業の模索
● コスト削減
● 資本政策の促進
このような状況を総合的に判断した結果、現時点において、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は解消したと判断しております。
② 今後について
当社は、2024年4月にビットコイン・トレジャリー戦略を採用し、このことが財務パフォーマンスの主要な躍進要因となりました。資本市場戦略の実行とビットコインの蓄積を通じて、当社は大幅な財務内容の増強および事業成長を達成し、アジアを代表する上場ビットコイン・トレジャリー企業としての地位を確立いたしました。
財務ハイライト
● 2024年度の売上高:1,062百万円(前年比306%増)
● 2024年12月31日時点の総資産:30,325百万円(前年度末比1,720%増)
● 営業利益:2017年以来初めて営業黒字を達成。ビットコインへの戦略的資本配分およびビットコインインカム事業の推進が寄与
● 当期純利益:4,439百万円(うち、ビットコイン保有に関連する未実現利益は5,457百万円)
ビットコイン・トレジャリー戦略の実行
2024年、メタプラネットは従来の資産集約型ビジネスからアジアを代表するビットコイン・トレジャリー企業へと完全に移行しました。年間を通じてビットコイン保有量を0から1,762BTCまで増加させ、これは世界の上場企業の中でも最速のペースとなりました。この急速な蓄積は、内部資本、革新的な金融手法、株式連動型資金調達戦略を組み合わせることで実現され、慎重な財務管理を維持しながらビットコインのエクスポージャーを最大化しました。
さらに、アジア市場で過去最大規模のビットコイン資金調達計画「21ミリオン・プラン」の実施により、2025年以降の持続的な財務基盤の拡大が可能となりました。
資本市場戦略
当社は、行使価格修正条項付新株予約権を2,100万株、ディスカウント0%で発行し、世界市場において最も資本効率の高いエクイティファイナンスを実現しました。この仕組みにより、市場価格に対する割引なしでゼロコストの資本調達が可能となり、株主価値を維持しつつ、ビットコイン戦略の実行能力を最大化しています。
この構造により、メタプラネットは資本市場戦略をビットコイン・ファースト戦略と融合させ、従来の企業財務戦略とは一線を画す形を実現しました。
また、この新株予約権発行による推定調達額は約1,166.5億円となり、全額をビットコインの追加取得に充当し、さらなる財務基盤の強化を図ります。
ビットコイン蓄積目標
● 2025年末までに保有量を10,000BTCに増加。
● 2026年末までに21,000BTCに拡大。
メタプラネットは、最も資本効率の高いエクイティファイナンスを確保し、調達資金の100%をビットコイン購入に充当することで、営業費用とビットコイン・トレジャリー運用を完全に分離しています。このアプローチにより、長期的なビットコイン財務基盤の健全性と持続可能性を確保しています。
ビットコインインカム事業と財務管理
2024年12月、メタプラネットはビットコインインカム事業を開始しました。この事業は、オプションプレミアムを活用してビットコインのボラティリティを収益化する、資本効率に優れた構造を備えています。このプログラムは、調達資金および余剰担保を活用し、持続的な収益を生み出すことで財務基盤を強化し、さらなるビットコイン蓄積を加速させます。当社の長期的なビジョンは、ビットコインを最適な準備資産とすることで、株主価値と財務の安定性を向上させることです。メタプラネットは、大規模なビットコイン蓄積を継続しつつ、資本効率を最大化する戦略を推進します。
ビットコイン関連事業の拡大
当社は、ビットコイン普及のリーダーとして、以下の事業を推進しています。
● Bitcoin Magazine Japan
〇 デジタル・紙媒体の両面で事業を拡大し、日本市場でのビットコイン教育・啓蒙活動を強化。
● The Bitcoin Hotel
○ 「ホテル・ロイヤルオーク五反田」のビットコイン統合型ホスピタリティ施設への転換を進行中。ビットコイン導入の拠点として、国内外のビットコイナー向けのコミュニティ形成を促進。
メタプラネットは、ビットコイン教育と普及活動を通じ、アジアのビットコイン経済を牽引していきます。
株主価値へのコミットメント:BTCイールド
メタプラネットは、BTCイールド(発行済完全希薄化株式1株当たりのビットコイン量)の最大化に注力しています。当社は、資本市場へのアクセスを活用し、株式1株当たりのビットコイン増加を推進し、調達資金がすべてビットコイン蓄積につながるようにしています。2024年末時点で、当社のビットコイン保有量は4月時点の時価総額の14倍に達し、これは他の上場企業と比較しても圧倒的な蓄積ペースとなっています。
今後の展望:2025年以降
メタプラネットのミッションは明確です:
● BTCイールドを最大化し、1株当たりのビットコイン保有量を増加させる。
● 資本市場戦略を最適化し、トレジャリー運営を強化する。
● 透明性を高め、業界をリードする開示基準を確立する。
当社は、法定通貨の不確実性から完全に脱却し、ビットコイン蓄積を財務戦略の中心として据えています。
47,000人を超える株主の皆様へ、これは単なる企業戦略ではなく、サトシ・ナカモトが15年以上前に提唱したムーブメントへの本格的なコミットメントです。世界はビットコインが究極の価値保存手段であることを認識し始めており、メタプラネットはこの変革の最前線に立っています。
メタプラネットは、ビットコイン・トレジャリー運用の拡大と企業のビットコイン採用の推進を通じ、グローバルな変革をリードしていきます。
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