日本マクドナルドホールディングス
【東証スタンダード:2702】「小売業」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは食の安全・安心を徹底し、お客様に利便性と最高のQSC(クオリティー、サービス、清潔さ)と魅力的で手ごろ感のあるメニューの提供等の最高の店舗体験をご提供させていただくことを基本方針としています。
また、株主の皆様やお客様をはじめ、地域社会、従業員、フランチャイジー、サプライヤー等のすべてのステークホルダーと良好な関係を築くとともに、経営の健全性、透明性を確保し、当社グループの持続的成長と企業価値の向上を実現することを経営上の重要課題としています。
各種法令を遵守し、「環境・社会・ガバナンス(ESG)」のさまざまな課題について責任を果たすべく、店舗運営をはじめとする、食材や資材の調達、環境負荷の軽減、地域社会への貢献などの活動に注力しております。また、世界的なアジェンダである「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向け、「安心でおいしいお食事を」「地球環境のために」「地域の仲間にサポートを」「働きがいをすべての人に」の4つの領域を重点的に、当社グループの持つ強みと規模を生かした取り組みを引き続き展開してまいります。
(2) 経営環境
原材料価格の高騰や人件費、不動産賃料、物流費、エネルギーコストなどの上昇、及び為替変動による影響が長期化しております。このような状況の中、当社グループは、お客様の声を伺いながら、QSCの向上や、モバイルオーダーやデリバリーサービス、キャッシュレス決済、タッチパネル式注文端末の拡大などさまざまな利便性を向上させる取り組みを積極的に導入しております。また、輸入業者やサプライヤーと協力のうえ、グローバル規模の原材料調達や、より効率的な物流網の構築といったコスト管理、商社を通じた為替ヘッジの取り組み、経費の最適化など最大限の企業努力を行っております。
食品の安全・安心及び、地球環境保全に対する意識が高まる中、企業の社会的責任を果たすために、食品の安全管理及び、サステナビリティの領域においても、グループとして注力してまいります。
(3) 経営戦略及び対処すべき課題
<経営戦略>
①目標とする経営指標
当社グループは、継続的な成長と収益性の向上による企業価値の向上を目指しまして、以下の項目を主な経営指標としています。
成長性 :売上高成長率
収益性 :営業利益成長率、営業利益率
投資効率:ROE
②中長期的な会社の経営戦略
これからも「日本で最も愛されるレストランブランド」であり続けるために地域に根差したフランチャイズビジネスの強化・拡大を通じてさらなる成長を目指します。
1.注力する領域
お客様により良い店舗体験をお届けするために「メニュー・バリュー」「店舗ポートフォリオ・デジタ
ル」「サステナビリティ・ピープル」の領域に注力し、継続的な売上高の成長と店舗収益性の向上を目
指してまいります。
2.財務目標
全店売上高 | 年平均成長率4~6%前後 |
営業利益 | 年平均成長率4~6% 営業利益率 13%以上 |
ROE | 11%以上 |
<対処すべき課題>
これからも「日本で最も愛されるレストランブランド」であり続けるために地域に根差したフランチャイズビジネスの強化・拡大を通じてさらなる成長を目指してまいります。そのために、新たに2025年から2027年までの3か年の中期経営計画を策定し、継続的な売上高の成長と店舗収益性の向上を目指します。
<注力する領域>
お客様により良い店舗体験をお届けするために、「メニュー・バリュー」「店舗ポートフォリオ・デジタル」「サステナビリティ・ピープル」の領域に注力いたします。
「メニュー・バリュー」
お客様のニーズに合わせた魅力的でおいしいメニューを全ての時間帯で展開してまいります。マクドナルドならではの定番メニューに加えて、日本の四季折々の季節感や楽しさをお客様にお届けできるような期間限定メニューを販売してまいります。また、朝マックや夜マック、スナックタイムなどのランチ以外の時間帯においてもそれぞれの時間帯に合わせた、より幅広いお客様やお食事シーンに向けたメニューを展開してまいります。
お客様が感じるバリュー(価値)は店舗体験を価格で割ったものであると考えております。お客様に常に価格以上の価値を感じていただくために、積極的な店舗投資や高いQSCを通じてお客様の店舗体験向上を図ってまいります。さらに、お手頃感のあるメニューやお客様にワクワク感をお届けできるようなマーケティングプロモーションの強化などを通じてお客様に価格以上の価値をご提供してまいります。
「店舗ポートフォリオ・デジタル」
今後も積極的な新店開発とともにキャパシティ不足などの課題のある店舗を閉店し、お客様により良い店舗体験をお届けできる店舗を増やしてまいります。店舗数につきましては2025年からの3年間で100店舗以上の純増を目指し、店舗ポートフォリオの最適化を進め、1店舗当たりの売上高と収益性の向上を図ってまいります。
そしてそれぞれの地域に密着し、高いQSCの水準でお客様により良い店舗体験をお届けできるフランチャイズビジネスの強化・拡大を進めてまいります。店舗ポートフォリオの最適化とフランチャイズビジネスの拡大は非常に密接した関係であり、日本マクドナルドのさらなる成長に不可欠な戦略であります。この2つの戦略を着実に進め、相乗効果を最大化させることで資本効率の高いビジネス基盤を築いてまいります。
モバイルオーダーやデリバリー、タッチパネル式注文端末の導入などを通じてお客様の利便性を大きく向上させてまいりました。デジタルの活用を通じて、店舗従業員がよりホスピタリティの高いサービスをお客様にご提供することが可能となっただけでなく、キッチンにおいても効率的なオペレーションが可能となりました。引き続き「デジタルとピープルの融合」を全店舗で加速させ、お客様と従業員の店舗体験の向上を図るために、2025年からの3年間で1,000店舗以上のリモデルを行ってまいります。
「サステナビリティ・ピープル」
マクドナルドは、おいしさと笑顔を地域の皆さまにお届けするために、引き続き「安心でおいしいお食事を」「地球環境のために」「地域の仲間にサポートを」「働きがいをすべての人に」の4つの重点領域にフォーカスした活動を展開してまいります。
「安心でおいしいお食事を」
レストランビジネスとして、食の安全をすべてに優先させ、徹底した品質管理と衛生管理を行ってまいります。さらにサプライヤーとともに安定供給だけでなく、環境課題や社会課題の解決に向けた取り組みも進め、持続可能な食材や資源の調達を行うことで、いつでも安全・安心で、おいしい商品をご提供いたします。
「地球環境のために」
「2050年までにネット・ゼロ・エミッション達成」に向けて、引き続き再生可能エネルギーの導入や省エネルギーに向けた取り組み、廃棄物の削減やリサイクルの実施、サステナブル素材の活用などを進めてまいります。
「地域の仲間にサポートを」
地域社会の一員として、引き続き様々な社会貢献活動に取り組みます。病気と向き合う子供とその家族のための滞在施設である、公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンへの支援や、キッズスポーツ支援、教育支援など様々な形で地域の皆さまと共に歩んでまいります。
「働きがいをすべての人に」
マクドナルドのビジネスを支えているのは“人”であると考えております。日々変化するお客様のニーズをしっかりと把握し、より良い店舗体験をお届けするには、全国の約21万人のクルーをはじめとするマクドナルドシステムに関わる全ての人のエンゲージメントが必要不可欠となります。引き続き多様な人材が自分らしく働くことができ、また様々な働き方に対応できる職場環境を構築してまいります。そして採用や育成、リテンションに関する人材育成に積極的かつ継続的な投資を行うことでエンゲージメントを高めてまいります。
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