企業不動テトラ東証プライム:1813】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 (1)  サステナビリティに関する考え方

 当社は、経営理念のなかで当社の使命を「豊かで安全・安心な国土づくりに貢献する」としており、社会インフラの整備を通して、持続可能な社会の実現に向けて貢献していく意思を表したものである。

 一方、世界の潮流として、SDGsに代表されるように、気候変動対策や人権の尊重など、持続可能な社会実現に向けた課題への対応は、国家やソーシャルセクターだけではなく、民間企業や個人に対しても、その責任を求められており、当社は、これらを推進する取組みを支持し、建設業に携わる企業として、社会インフラの整備にとどまらず、環境、エネルギー、まちづくり、人づくりなどを通して、社会的責任を果たしていくこととしている。

 このようなサステナビリティに関する重要事項は、取締役や各本部長を委員としたサステナビリティ委員会を設 置し、審議・検討を行っている。当委員会では、サステナブル経営の基本方針の策定やESGに関するリスクと機会の識別・評価、重要課題(マテリアリティ)の特定とその監視・測定及び分析評価を実施し、審議された内容は、取締役会に答申のうえ、同会にて審議・決定することとしている。  


 (2)  気候変動に関する取組

 ①取組方針

当社は、SDGsがめざす持続可能な社会の形成には環境課題への対応が重要な経営課題と捉えており、その課題への取組みを通じてESG経営を推進している。

なかでも気候変動は、水害・土砂災害の増大を招いており、当社グループの使命からも、重要なテーマであると考えている。このため、気候変動リスク及び機会が及ぼす影響を評価し経営戦略に統合することが、当社の企業価 値向上に資するものと考え、TCFD提言に則った情報開示を進めている。

 ②ガバナンス

  サステナビリティに関する考え方で示した通り、サステナビリティ委員会を設置し、審議・検討を行っている。

 ③戦略

当社では、気候変動によるリスクと機会の特定及び、事業への影響度と対応策に関する考察・分析にあたり、  IPCCやIEAが公表する各種シナリオを参考に、4℃シナリオと2℃未満シナリオの2つを設定している。

(4℃シナリオ)

 化石燃料需要の成行き的な拡大などを背景に、軽油・重油をはじめとしたエネルギー価格の上昇を予測しているほか、風水害の拡大による直接的な被害の最大被害額や屋外作業の作業効率低下や熱中症リスクの拡大も想定されることから、2℃未満シナリオと比較して2倍以上の財務的な被害を予測している。ただし、気象災害をはじめとした自然災害の被害緩和・回避・防止を目的とした関連工事はより拡大することが見込まれる。

(2℃未満シナリオ)

脱炭素化に向けたカーボンプライシングの影響が、新たな事業運営コストとして財務的なインパクトとなることを予測しているほか、サプライチェーンではカーボンプライシングによる影響が製品の販売価格に上乗せされることで原材料コスト増が想定される。一方、再生エネ需要の拡大から再生可能エネルギー施設の工事が増加することが見込まれ、関連工事への積極的な参画が事業機会となり得ると考えている。

 ④気候変動関連のリスクと機会

  (リスク)

分類

影響要因

特定した具体的影響

4℃

シナリオ

2℃未満

シナリオ

現在の取り組み例

移行リスク

炭素税の導入や

法規制

炭素税の導入による事業運営コストの増加

自家消費型太陽光発電導入

(研究所・機械センター)

温室効果ガス排出量削減に伴う設備投資等の支出増加

資材やエネルギーの価格変動

石油需要の変化や炭素税の導入による原材料価格の高騰

自家消費型太陽光発電導入(研究所・機械センター)

化石燃料・電力価格などエネルギー価格の高騰

CO2削減に向けた技術開発の取り組み

物理的リスク

気象災害の激甚化(洪水・高潮)

被災による直接的な損害の発生

東京機械センターにおいて自然災害に備えるための耐震化・水害対策等の実施

サプライヤーの被災による原材料供給の停止

台風や豪雨・豪雪による工期の遅延や対応コストの発生

平均気温の上昇

熱中症危険の増大と生産性の低下

ICT活用による新技術開発

極端な気象パターン変容による工期の遅延

  (機会)

分類

特定した具体的影響

4℃

シナリオ

2℃未満

シナリオ

現在の取り組み例

エネルギー源

再生可能エネルギー関連工事の増加

再生可能エネルギー関連工事への取り組み

製品・サービス

環境配慮型工法の需要増加

環境配慮型工法の開発

環境配慮型工法事例:モールエコジェット工法/ネガティブエミッション技術

市場

洪水や高潮被害に対する防災・減災を目的とした工事の増加

総合技術研究所における新技術開発・取り組み

  (リスク管理)

 気候関連リスクについては、品質環境委員会と連携し、サステナビリティ委員会が識別し、ESGに関わる様々なリスクと統合的に評価している。また、同委員会の答申を受けて取締役会が重要課題(マテリアリティ)を決定し、特定されたリスクや重要課題の管理については、同委員会をはじめとする各種委員会で、リスクの管理・緩和に取り組む方針である。

 ⑤指標と目標

 当社ではCO2排出量を指標とした目標の設定と進捗の管理に取り組んでいる。

※Scope1+2を2030年度で2020年度比30%のCO2排出量の原単位削減(t-CO2/億円)、2050年までに実質ゼロとす

 ることを目指し、※Scope3では 2030年度で2020年度比10%のCO2排出量の原単位削減(t-CO2/億円)を目指し活動を継続している。

CO2削減目標

指標

基準年

目標年

目標

Scope1・2削減率

2020年

2030年

▲30.0%

2050年

▲100.0%

Scope3  削減率

2020年

2030年

▲10.0%

   Scope1:自社事業から直接的に排出されるCO2排出

   Scope2:他社から供給された電気、熱、蒸気の使用に伴う間接排出

   Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)

 (3)  人的資本・多様性に関する取組

 ①ガバナンス

 当社の人的資本・多様性に関する課題については、サステナビリティに関する重要事項として、サステナビリテ ィ委員会での審議の対象としており、持続的な企業価値の向上には、人的資本への投資や多様性の推進が重要と認識し、様々な取り組みを行っている。

 ②リスク管理

 人的資本リスクについては、サステナビリティ委員会が識別・評価することとしている。サステナビリティ委員会において、各部門・関係会社から報告された内容を、ESGに関わる様々なリスクと統合的に評価している。サステナビリティ委員会で審議された内容は、取締役会に付議・答申のうえ、取締役会が重要課題(マテリアリティ)を決定し、特定されたリスクや重要課題の管理については、サステナビリティ委員会と必要に応じてリスク管理委員会で、リスクの管理・緩和に取り組む方針である。

 既に行っている取り組みの概要、成果(提出会社の状況)について以下に示す。

 ○人材の確保

 少子高齢化が進む中、建設業にとって人材確保は中長期的な最重要課題であり、当社においても、特に40歳前後の中堅世代が不足しているという課題を解消し、次世代の人材を確保する観点で、中途採用を含め、中長期的な社員の採用目標を掲げ、継続的に人材の確保を積極的に行っている。

 直近の採用者数は以下のとおりである。

分類

年度

技術系

事務系

技能系

新規定期採用者数

2023年4月入社

29名

4名

1名

34名

2022年4月入社

29名

6名

1名

36名

中途採用者数

2022年度入社

7名

7名

0名

14名

  ○多様性の推進

 当社は、性別や国籍に関係なく、個々人の適性、能力、経験を重視した人材採用を行っている。また、社会環 境の変化や社員のニーズに対応した人事制度の改正を行うとともに、多様な働き方を実現するための支援制度を拡充している。

 このなかで特に女性の活躍に力を入れており、2021年4月に「えるぼし」の3つ星の認定を受けている。

※「えるぼし」

 女性活躍推進法における一般事業主行動計画の策定・届出を行った事業主のうち、女性の活躍推進に関する状況が優良である等の一定の要件を満たした場合に厚生労働省から認定される。

 評価基準を満たす項目数に応じて3段階あり、当社は5つの項目全てを満たしており、3段階目(3つ星)認定を受けている。

 当社は以下の目標を掲げ女性活躍を推進している。

目標①

新卒総合職採用において女性採用者に占める技術系の割合を40%以上とする。

目標②

管理職及びリーダー層の女性の人数を現行(2021年度末)の1.3倍以上とする。

目標③

男女を問わず、多様な働き方を実現するための支援制度を拡充する。

 その他多様性の推進に関する2022年度の人材データは以下のとおりである。

多様性に関する数値(2022年度)

新規定期採用に占める女性労働者の割合

19.4%

男性労働者の育児休暇取得率

107.7%

女性管理職の割合

4.1%

従業員に占める中途採用労働者の割合

26.4%

 ※男性労働者の育児休暇取得率に関する補足説明

 本数値は、育児・介護休業法に基づく算出方法(分母:雇用する男性労働者のうち、2022年度中に子供が生まれた者、分子:2022年度中に育児休業を取得した者)によるものである。前年度以前に生まれ、2022年度に育児休業を取得する者が含まれるため、取得率が100%を超えることがある。

 なお、女性労働者で子供が生まれた者は全員、育児休業を取得している。

  ○人材の育成

 当社は、豊富な知識と経験、高度な技術を持つ「人財」の育成に力を入れ、個々人が最大限の力を発揮できる ような環境整備を進めており、全社員のマネジメントスキル向上を目的として、各階層に応じた継続的な教育研修を行っている。

  ○働き方改革への取組

 当社は、生産性向上と時間外労働削減の両立、社員の健康増進の課題について労使一体となり取り組み、社員 の働きがい・満足度を高め、魅力ある会社・職場づくりを目指している。

 このため、2020年度に働き方改革推進課を新設し、建設現場を中心とした働き方改革推進に取り組んでいる。

 また、ワークライフバランスの実現に向けた取り組みにも力を注ぎ、育児や介護などを行う従業員が安心して働き、仕事との両立ができるよう様々な支援制度を設けている。

働き方改革推進に関するデータの推移は以下のとおりである。

項目

2020年度

2021年度

2022年度

有給休暇取得率※

55.2%

55.8%

60.9%

一人当たりの年平均総労働時間

2,066時間

2,050時間

2,036時間

※当該年度に付与された有給休暇の取得率

  ○健康経営

 当社は、2021年8月に健康経営宣言を行い、2022年3月以降「健康経営優良法人」の認定を受けており、定期 健康診断の100%受診、生活習慣病などの疾病予防のための運動指導など、社員の健康増進に関わる様々な取り組みを行っている。

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