企業兼大株主トヨタ自動車東証プライム:7203】「輸送用機器 twitterでつぶやくへ投稿

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 モビリティカンパニーへの変革の「実践」

トヨタは「幸せの量産」を使命に、モビリティカンパニーへの変革にチャレンジしています。長年にわたって築いてきた商品や事業、財務における強固な経営基盤の上で、現在は「ビジョンを具体に落とす」ために実践的な取り組みを加速しています。

「モビリティカンパニーへの変革」を通じてトヨタが目指していることは、クルマの進化に取り組むことで、笑顔があふれる「モビリティ社会」の実現に貢献していくことです。新しい産業構造をつくっていくことを視野に入れて、多くの仲間とともに挑戦していきたいと考えています。そのカギは、エネルギーとデータの可動性を高め、モビリティの価値を高めていくことであると考えています。「電気」と「水素」が支える未来を見据えて、クルマが媒体となってエネルギーを運び、再生可能エネルギーを軸とする社会づくりに貢献していくことに加え、データが生み出すモビリティの価値で、お客様の暮らしをもっと豊かにしていくことを目指しています。

その取り組みのひとつとして、マルチパスウェイ戦略の具体化に取り組んできました。カーボンニュートラル社会を実現するためには、お客様の期待やインフラ整備などの状況を踏まえた多面的なアプローチ、プラクティカルなトランジションが重要であると考えています。

その考えのもと、足元ではハイブリッド車を基軸に、各地で選択肢の拡充を進めています。その上で、ミッシングピースとなっていたバッテリーEV(BEV)と水素モビリティの具体化に、力を入れて取り組んできました。

BEVにおいては、小型軽量ユニットの開発も含めて、クルマの新しいアーキテクチャをつくる挑戦が進んでいます。そして、当社が目指すBEVは、パワートレーンを電動化するだけではなく、お客様の多様な移動価値を実現するトヨタらしい「ソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)」であることも定まってきました。

内燃機関についても、さらなる活用を視野に入れて開発に取り組んでいます。

こうした選択肢の全体像を踏まえて、今年を「真のマルチパスウェイ元年」と位置付けて、その具体化を着実に進めていきます。

そして、車載OSのArene(アリーン)の開発を軸に、SDVの基盤づくりにも注力してきました。今後は、生成AIによってデータが生み出す価値が高まっていきます。安全・安心の実現を目指す自動運転や、SDVを中心に、生成AIを活用したモビリティの進化に取り組んでいきたいと考えています。そして、エネルギーやデータを軸に、社会システムと一体となったモビリティの価値を生み出すためには、インフラ整備をはじめ、多くの仲間との連携が必要であると考えています。

Areneを基盤に、生活に寄り添ったアプリやサービスが、クルマともっと融合していくことも必要になっていきます。志を同じくするパートナーの皆様とともにモビリティの価値を具体化する取り組みを進めていきます。そして、こうした新たな価値づくりを強化するためにも、研究開発の先行シフトを加速して、中長期目線での「未来への種まき」を強化していきます。

「10年先を見据えた仕事」の構築

  [グループビジョンと足場固め]

2024年1月、トヨタグループ*1の目指すべき方向、トヨタグループ全員が立ち戻ることができるビジョンを発表しました。

「次の道を発明しよう」。

 グループの創始者・豊田佐吉は「苦労する母親を少しでも楽にしたい」という想いで、「豊田式木製人力織機」を発明しました。そして、豊田喜一郎は「日本人の頭と腕で自動車工業を興さねばならない」との想いで「国産乗用車」を発明しました。誰かを想い、学び、技を磨き、ものをつくり、人を笑顔にする。発明への情熱と姿勢こそ、トヨタグループの原点です。

正解のない時代に、互いに「ありがとう」と言い合える風土を築き、多様な人財が活躍し、未来に必要とされるトヨタグループを目指してまいります。

*1 ㈱豊田自動織機、トヨタ自動車㈱、愛知製鋼㈱、㈱ジェイテクト、トヨタ車体㈱、豊田通商㈱、㈱アイシン、㈱デンソー、トヨタ紡織㈱、トヨタ不動産㈱、㈱豊田中央研究所、トヨタ自動車東日本㈱、豊田合成㈱、日野自動車㈱、ダイハツ工業㈱、トヨタホーム㈱、トヨタ自動車九州㈱、ウーブン・バイ・トヨタ㈱の18社(2024年3月31日時点)

足元では、2022年3月日野自動車㈱、2023年4月ダイハツ工業㈱など、トヨタグループおよび子会社において不正問題が発覚し、当社においても「余力不足」に起因する様々な課題に直面しています。これらの課題に向き合い「足場固め」に取り組んでいくことが、持続的成長を実現するための重要事項です。


正しい仕事を徹底するためには、モノづくりの品質管理と同様に「未然防止」と「流出防止」という2つの考え方が大切だと考えています。「未然防止」は「トヨタらしさ」を土台に、価値観とルールに基づいて、全員が正しく仕事をする風土をつくる取り組みです。時間をかけて、人の意識を変えていく取り組みであり、トップマネジメントがビジョンや価値観を繰り返し示し、自ら動いて現場に伝え続けることが大切だと考えています。

「流出防止」では、開発機能への牽制機能を高められる認証組織への見直しや認証業務の「TPS自主研」*2など、不測の事態があった際にはすぐに止まる仕組みと体制をつくっていきます。風土・仕組み・体制での総合的な施策を通じて、実効性のある「トヨタらしいガバナンス」を追求していきます。

*2 自発的にTPS(トヨタ生産方式)を学ぶ自主研究活動

 [認証不正問題に対する当社の認識と関与]

取り組みを進めるにあたり、当社ではダイハツ工業㈱、日野自動車㈱、㈱豊田自動織機による認証不正問題を次のとおり受け止めています。

3社の不正に共通する真因は「経営と現場の乖離」です。現場に過度なプレッシャーがかかり、余裕がなくなり、風通しが悪くなった結果、遵法意識が薄れ、不正が日常化してしまいました。経営陣は、そうした現場の実態を把握できておらず、不正を引き起こした環境を変えることができませんでした。

この責任は、経営陣にあります。3社とも当時の経営陣は、賞与返納や報酬減額に加えて、不正の調査や再発防止策のとりまとめで役割を果たし、次の道筋をつける形で責任を明確化しました。新体制のもと、当社も入り込んでサポートしながら、再発防止を徹底し、未来への責任を果たしてまいります。

ダイハツ工業㈱については、これまで当社メンバー50名以上が、各国の法規や図面の見直し、再試験の対応などを一緒に進めてきました。2023年12月の第三者委員会の調査報告以降は、ほぼ毎日、両社の経営メンバーが会議を行い、再発防止策や事業構造の見直しを考えてきました。

 そのひとつとして、小型車事業は「当社からの委託」に変えることで、今後はリソーセス管理も含めて、開発から認証まで、当社が責任を持つ体制に変更していきます。法規に沿った認証業務をはじめ、正しい仕事が現場に根付くよう、一緒に取り組んでいきます。

日野自動車㈱については、不正発覚以降、事業のあり方を中心に、再発防止と会社の再建について話し合ってまいりました。現在は、2023年5月に基本合意を発表したとおり、三菱ふそうトラック・バス㈱との経営統合、ダイムラートラック社との連携を通じて、再建を進めています。親会社として、引き続きサポートしていきます。

㈱豊田自動織機については、子会社であるダイハツ工業㈱・日野自動車㈱とは資本関係は異なりますが、トヨタグループの一員として、再発防止に必要なサポートを行っていきます。その一環として、自動車用エンジンの開発・認証を当社に移管します。また、トップ同士の風通しの良い関係をつくり、日常のコミュニケーションの量を増やしています。

 [「風土」「体制」「仕組み」]

当社および当社グループのガバナンス施策については、社外役員も参画し、次のとおりまとめました。


 (風土:グループビジョン)

 風土づくりの基盤は、トヨタグループのビジョンと心構えです。「豊田章男塾」などの場を通じて、現場のメンバーと対話を重ねて、ビジョンや価値観の浸透を図っています。先日は、ダイハツ販売店の代表者の皆様が集まる場に会長の豊田が参加し、守るべき価値観やダイハツ再生に向けた想いを伝えました。

 風土を変えていくために、トップ自ら、こうした対話を繰り返し行っていきます。

 また、風土づくりの一環として、トヨタグループの社長会、副社長会などの場を通じて、経営メンバー間でのコミュニケーションの量を増やしています。常日頃からトップ同士がオープンにコミュニケーションできる関係を築くことが、ガバナンスの基盤であると考えています。


   (体制:余力づくり)

 今、当社で重点的に取り組んでいることは、「余力」づくりです。例えば、生産においては、足元で日当たり生産台数の上限を当初計画の1万4,500台から1万4,000台に下げました。開発では、プライオリティの見直しによりプロジェクトの数を適正化し、現場の余力をつくり出しました。

 それにより、職場のコミュニケーション改善や、安全・品質を徹底した仕事、ジョブディスクリプションを踏まえた個々人のスキルアップ、人材育成にしっかり時間を使っていきます。

「10年先の働き方を今つくる」という想いをもって、取り組みを進めています。

   (体制・仕組み:子会社の内部統制の強化・リスクマネジメント)

 また、各社トップへの働きかけにより、子会社の内部統制の強化を進めています。例えば、ダイハツ工業㈱のGRC*3推進部とGRC委員会は、ダイハツ工業㈱と当社が一緒に再発防止策を検討する中で新設したものであり、実効性ある運用に向けて、連携して取り組んでいきます。加えて、特に今回課題となった法規認証体制の拡充に向けて、「TPS自主研」の活動を通じて、ダイハツ工業㈱・日野自動車㈱・㈱豊田自動織機の現場メンバーが集まって、業務プロセスの明確化に取り組んでいます。

*3 Governance Risk Management and Complianceの略


   (仕組み:スピークアップ)

 内部通報では、トヨタ内およびトヨタ外(子会社、トヨタグループ等)のスピークアップの運用を一元化し、今まで以上にタイムリーに対応できるよう仕組みを拡充しています。

   (仕組み:監査拡充)

 また、当社による子会社への監査も拡充していきます。

 リスク評価に基づき、対象とする会社の数を拡大し、企業風土、職場環境、法規遵守など、多面的な観点で監査を実施しています。

 監査以外でも、ガバナンス点検シートやコンプライアンスサーベイをすべての子会社に展開して、トップが入り込んだ自主点検を促しています。

 これらの総合的な施策を通じて、連結ガバナンスを向上させていきます。

「トヨタらしさ」を土台に、全員が正しい仕事を徹底する環境をつくり、「10年先を見据えた競争力につなげていく」という想いをもって、粘り強く取り組んでいきたいと考えています。


 当社は2024年1月26日の国土交通省からの指示に基づき、型式指定申請に関する調査を進めてまいりました。まだ調査の途中ではありますが、2014年以降、すでに生産を終了している車種を含め、7車種において国が定めた基準と異なる方法で試験を実施していたことが判明し、5月31日に国土交通省に報告しました。対象は生産中の3車種(カローラ フィールダー/アクシオ、ヤリス クロス)における歩行者・乗員保護試験でのデータ不備と、生産終了した4車種(クラウン、アイシス、シエンタ、RX)における衝突試験等の試験方法の誤りです。

 日野自動車㈱、ダイハツ工業㈱、㈱豊田自動織機に引き続き、当社においても認証に関する問題が判明したことは重大なことと受け止めています。今後、調査を継続するとともに、国土交通省の指導のもと、速やかに立会試験などの適切な対応を進めてまいります。

 トヨタは、地域のお客様に寄り添って、商品を軸に経営する会社です。この原点をぶらすことなく、お客様が笑顔になるいいクルマをつくるために、みんなで汗をかいていきたいと考えています。そして、「クルマの未来を変えていこう」を合言葉に、多くの仲間とともに、モビリティ社会の実現に向けた挑戦を加速していきます。

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