企業兼大株主TPR東証プライム:6463】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループでは、「環境対応技術を極め、世界市場で勝ち抜くオンリーワン商品の創出」を主テーマとして研究開発活動を進めております。

 当連結会計年度に発生した研究開発費は、TPRグループ(除くファルテックグループ)において2,819百万円、ファルテックグループにおいて2,448百万円であり、当社グループ合計では5,267百万円でした。

 パワートレイン部品では、業界トップを目指し、さらなる低燃費技術、低価格化と信頼性の両立という厳しい要求に応えるべく、以下を重点に活動を進めております。

・機能面では内燃機関の熱効率向上を見据えた低摩擦化、熱制御、軽量化への取組みに加え、地球に優しい排気ガスクリーン化、水素、カーボンニュートラル燃料へ対応した新製品の開発。

・製造面では製品の高精度化に対応したインラインでの計測自動化、革新的コストダウン、生産エネルギーの極小化へ対応した新工法の開発。

 また海外拠点への新技術の移転構築、海外提携会社との協業による世界同一品質の実現と海外顧客への新製品及び新技術PRも積極的に取り組んでおります。

 一方急速なEV化に対応し、非パワートレイン部品(多角化商品)への取組みも強化し、軽量化を狙いとした樹脂・ゴムなどの複合製品やシール製品への新技術導入を積極的に行い、先行他社と製品機能、価格で競争できる開発体制作りと、新事業分野の探索を推進しております。また、新素材開発としては、ナノポーラス材料、長尺少層CNT(Carbon Nanotube)製造を開始し、素材だけではなく、お客様のニーズに合わせた複合製品の開発を実施中です。

 これらの研究開発活動を支える基盤整備として、解析評価設備や試験設備の整備拡充、設計開発業務の効率化、技術者教育体制の強化と、WEB会議を積極的に活用した外部研究機関等との連携の強化を実施しております。

 開発の主な成果は次のとおりであります。

(1)開発推進体制

 「両輪経営」に基づき、オールTPRでの技術ロードマップをもとに、開発方針を策定し、各事業毎での枠にとらわれず、これまでのコア商品技術(パワートレイン商品)と多角化商品技術(焼結・樹脂・ゴム)を融合し、モビリティ、カーボンニュートラル、既存技術の応用、人と地域の役に立つ技術という横串での開発活動を継続しております。

 これにより、急速に変化するEV化や、カーボンニュートラル、SDGs対応などの市場変化に対し、素早いテーマアップと事業化判断を進めております。

 なお、ファルテックグループにおいても、新商品開発のスピードアップとオンリーワン商品の創出をテーマとして、研究開発活動に取り組んでおります。新商品の開発に当たっては、6つのコア技術(成形・加飾・組立・金属加工・電装・通信)を3つの開発方針(カーボンニュートラル・加飾・CASE)に沿って強化・発展させています。

 自動車外装部品事業と純正用品事業では、お客様のニーズや市場調査から、『魅力のある商品』/『新機能商品』を継続的に創出し提案することを目指し、開発に取り組んでおります。

 自動車関連機器事業では、市場競争力強化及び顧客からの要望に応じ、高効率化・省力化・原価低減を念頭に置き、開発に取り組んでおります。

(2)パワートレイン部品

Ⅰ ピストンリング

・超低摩擦&低オイル消費リングの製品化 (低燃費、低排出ガス対応)

・ブローバイ低減リングの製品化 (信頼性・熱効率向上)

・さらなる高耐摩耗DLC(Diamond- Like Carbon)被膜の製品化 (信頼性向上)

・ピストンリング革新的コストダウン製造ラインの構築 (低価格・カーボンニュートラル対応)

Ⅱ シリンダライナ

・小型エンジン用薄肉、高熱伝導ライナの製品化 (低燃費対応、信頼性向上)

・熱制御ライナの製品化 (低燃費対応)

・低摩擦内周面性状の確立 (低燃費対応)

Ⅲ 焼結商品(バルブシート・バルブガイド)

・高耐摩耗、高強度、カーボンニュートラル燃料対応バルブシート材料の製品化

・高耐摩耗バルブガイドの製品化

(3)多角化商品

・パワートレイン部品の機能評価技術、ノウハウを活用した、樹脂・ゴム製品の機能評価試験

・金属製品に代わる軽量化や耐摩耗性を持ち合わせた樹脂製品の開発

・バキュームポンプ用樹脂ベーンの製品化

・ゴム製品革新工法ラインの構築(開発継続)

(4)新素材

・長尺少層カーボンナノチューブ

 顧客と協業し、製品化へ向けて取組み中。新アプリケーション化技術の仕込み

・ナノポーラス材料

 顧客と協業し、仕様決めの開発を実行中。試作ラインの導入実施

(5)研究開発の基盤整備

① EV車をはじめとしたモーター評価ベンチの整備

② カーボンニュートラル燃料を使用した内燃機関評価技術(iLaboとの技術交流)

③ 排気ガス中の硫黄の分析とPN(粒子状物質の数)測定機によるオイル消費とPNの同時計測

④ モデルベース開発対応シミュレーションモデルの構築と活用

⑤ RPA構築による業務効率化の推進

⑥ 単体機能試験の高精度化 (摩擦摩耗、信頼性評価、シール性評価)

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