SUMINOE
【東証プライム:3501】「繊維製品」
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企業概要
2024年12月2日、「住江織物株式会社」から「SUMINOE株式会社」へ商号変更いたしました。また併せて、インテリア事業の基幹会社である「株式会社スミノエ」も「株式会社スミノエ インテリア プロダクツ」に商号変更しております。この商号変更を契機とし、本格的な海外展開に向けた活動を推進するとともに、非繊維関連を含む各事業の収益力及び競争力向上を目指し、世界に向けた新たな価値創造に挑戦してまいります。
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年5月31日現在)において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、くらしに寄り添う技術とアイデアで人と社会にやさしい空間を世界中へ提供することを使命とし、常に技術力の向上を図り、徹底した品質管理のもと、より良い製品づくりを追求しております。その時代によって求められる「快適さ」や「くらし」の姿は変わりますが、それらを追求し、これからの100年も人と社会にやさしい空間を世界中へ提供し、よろこび広がる未来のくらしをつくる存在となるため、独自の挑戦を続けてまいります。
(SUMINOE GROUP グループ理念)
(中長期経営目標「SUMINOE GROUP WAY 2022~2024~2027」)
当社は、2021年7月、これまで当社グループが取り組んできたESG経営のもと、社会のニーズに応える商材の拡販とグローバル経営を推進し、グループ社員全員の力を合わせてこの先の未来も成長していくために、中長期経営目標「SUMINOE GROUP WAY 2022~2024~2027」を策定いたしました。
(中長期経営目標後半3ヵ年「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」)
2022年5月期から2024年5月期を対象とした前半3ヵ年「SUMINOE GROUP WAY 2022~2024 STEPⅠ」では、未来を見据えた着実な種まきを進め、2025年5月期から2027年5月期を対象とする後半3ヵ年「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」は、実力の底上げを確実に進める期間として位置づけております。
※後半3ヵ年「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」は、2024年7月12日付で開示しております。
(中長期経営目標「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」の定量目標)
(単位:百万円)
| 2024年 5月 |
| 2025年 5月 | 2026年 5月 | 2027年 5月 | STEPⅠとSTEPⅡ 最終年の比較 | ||
実績 |
| ※策定時 計画 | 実績 | ※策定時 計画 | ※期初 計画 | ※策定時 計画 | (率) | (額) |
売上高 | 103,478 | 105,300 | 104,791 | 106,000 | 105,000 | 109,000 | +5.3% | +5,521 |
営業利益 営業利益率 | 3,300 3.2% | 3,300 3.1% | 3,001 2.9% | 4,200 4.0% | 3,100 3.0% | 5,000 4.6% | +51.5% | +1,699 |
経常利益 | 3,668 | 3,400 | 2,514 | 4,200 | 3,350 | 5,000 | +36.3% | +1,331 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 874 | 1,500 | 669 | 2,100 | 1,500 | 2,600 | +197.3% | +1,725 |
為替レート 1ドル(円) | 145.31 |
| 144.00 | 152.60 | 131.00 | 144.00 | 125.00 |
※策定時計画は2024年7月12日付、2026年5月期の期初計画は2025年7月11日付で開示しております。
(中長期経営目標「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」のセグメント別内訳)
(単位:百万円)
| 2024年 5月 |
| 2025年 5月 | 2026年 5月 | 2027年 5月 | STEPⅠとSTEPⅡ 最終年の比較 | ||||
実績 |
| ※策定時計画 | 実績 | ※策定時計画 | ※期初 計画 | ※策定時計画 | (率) | (額) | ||
インテリア 事業 | 売上高 | 37,142 |
| 38,040 | 38,264 | 38,790 | 38,740 | 40,030 | +7.8% | +2,887 |
セグメント利益 | 946 | 1,000 | 1,023 | 1,130 | 1,150 | 1,360 | +43.7% | +413 | ||
自動車・車両内装事業 | 売上高 | 62,800 | 64,180 | 63,478 | 63,620 | 63,170 | 65,080 | +3.6% | +2,279 | |
セグメント利益 | 4,427 | 4,610 | 4,094 | 5,130 | 4,300 | 5,540 | +25.1% | +1,112 | ||
機能資材 事業 | 売上高 | 3,127 | 2,650 | 2,566 | 3,090 | 2,620 | 3,390 | +8.4% | +262 | |
セグメント利益 | △66 | △180 | △124 | 90 | 20 | 170 | ― | +236 | ||
その他 | 売上高 | 407 | 430 | 481 | 500 | 470 | 500 | +22.7% | +92 | |
セグメント利益 | 76 | 90 | 86 | 130 | 120 | 170 | +123.3% | +93 | ||
調整額 | セグメント利益 | △2,083 | △2,220 | △2,077 | △2,280 | △2,490 | △2,240 | ― | △156 | |
合計 | 売上高 | 103,478 | 105,300 | 104,791 | 106,000 | 105,000 | 109,000 | +5.3% | +5,521 | |
営業利益 | 3,300 | 3,300 | 3,001 | 4,200 | 3,100 | 5,000 | +51.5% | +1,699 |
※策定時計画は2024年7月12日付、2026年5月期の期初計画は2025年7月11日付で開示しております。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」における取り組み)
VISION[わたしたちの目指す未来]である「時代や地球と調和する『新しい快適のスタンダード』を織りあげよろこび広がる未来のくらしをつくる。」を実現するため、これまで培ってきたコア技術をベースに、そして空間の理想像を柔軟に描く創造力で、社会を変える新たな価値を創造していきます。
「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」では、以下5つの重点テーマを追求するとともに実力の底上げを確実に進めていくことで、2027年5月期までに目標の収益率である営業利益率5.0%、資本コストを上回るROE8.0%、PBR1.0倍を目指してまいります。
具体的な取り組みは、以下のとおりです。
(収益性の向上)
成長事業への注力及び既存事業の強化により、安定した収益基盤の確保と継続的な収益性の向上を目指してまいります。
・メキシコ子会社に新設した合成皮革工場における顧客ニーズに対応する高品質な製品の安定的な供給(自動車内装)
・独自の加飾技術による差別化(自動車内装)
・鉄道各社における安全・防災対策取り組み強化に適う非常脱出はしごなどの提案と対応(車両内装)
・中高級ゾーンに対応する付加価値型製品群のラインナップ拡充とシリーズ化による顧客への訴求力向上(インテリア)
・環境対応について訴求力のある水平循環型リサイクルタイルカーペット「ECOS(エコス)」のシェアアップ(インテリア)
・プロダクトポートフォリオの見直しによる高付加価値分野への注力(インテリア)
・夏物家電商材の開発及び拡販(機能資材)
・部門を越えた連携によるシナジー効果の最大化(全事業)
・適切な利益確保及び持続可能なサプライチェーン構築のための価格転嫁活動の実施(全事業)
・設備投資及び生産体制の再構築・効率化による生産性の向上(全事業)
(グローバル展開のさらなる強化)
ダイバーシティの拡大とグローバル戦略のアップデートにより、海外市場でのプレゼンスを高めてまいります。
・国内外拠点の連携を強化し、海外での展示会出展やプレゼンテーション等による外資系自動車メーカーへの販路拡大(自動車内装)
・ベトナム拠点の生産体制再編によるコスト競争力の強化及び世界供給体制の最適化(自動車内装・機能資材)
・グローバルでのインテリア製品拡販に向けた体制構築(インテリア)
・グローバル人材の採用と育成(全社)
・キャリア申告制度の活用(全社)
(非繊維領域の強化)
繊維で培ったコア技術をさらに進化させ、非繊維商材の開発及び受注拡大に注力いたします。
・メキシコ子会社に新設した合成皮革工場を活用した新規素材の開発(自動車内装)
・鮮度保持などの新機能追加で、フィルター商品群を拡充(機能資材)
・合成皮革やスペース デザイン ビジネスなど、新たな付加価値のある製品・サービスの開発・拡販による他社との差別化(全事業)
(経営基盤の強化)
サステナビリティ経営の推進やコーポレートガバナンスの強化により透明性を高め、資本コストの抑制につなげます。
・当社グループの成長を支える人材の育成・確保(全社)
・政策保有株式の縮減(全社)
・基幹システムの再構築(全社)
(ブランディング)
国内外における「SUMINOE」の認知度を高めるため、企業の総合力を高めつつ、積極的なブランディング向上施策を推進してまいります。
・ブランド戦略室を中心としたSUMINOEブランド価値の競争力強化(インテリア)
・部門を越えた交流によるグループ内協力体制の強化(全社)
・コーポレートブランドの広告出稿(全社)
・インナーブランディング推進によるグループ理念・経営方針の浸透(全社)
・業務ツール等を通じた企業ロゴの露出強化(全社)
(3) 資本政策の基本的な方針
(基本的な考え方)
当社グループは、持続的な成長と中長期的に市場の期待を上回る企業価値の実現に向けて、「収益率の向上」「資産の有効活用」「財務レバレッジの利用」の3つのバランスを取りながら、ROEの向上に取り組みます。
当社グループの株主資本コストは、CAPM(資本資産価格モデル)で算出して5~7%と認識しており、「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」期間において株主資本コストを上回る水準のROEを目指しているものの、2025年5月期実績のROEは2.1%、PBRは0.5倍となりました。2027年5月期に向けた主な経営指標(KPI)として、ROE、PBR、ROIC、WACCを設定し、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた企業価値向上のための取り組みを積極的に進めていきます。自動車内装事業を取り巻く市場環境が不確実性を増している状況下で、今後株主資本コストを上回る水準のROEを達成するために、まずは「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」のもとで本業における利益率の改善が最重要課題であると認識しております。加えて、資本コストの抑制を図ることも必要であると考えております。
(2027年5月期に向けた主な経営指標(KPI))
ROE | 8.0% |
PBR | 1.0倍 |
ROIC | 8.0% |
WACC | 4.0% |
(株主還元方針)
当社は、「安定した株主還元」と「継続的な還元拡充」を株主還元方針として定めております。配当性向は、33%から38%への引き上げを行っており、財務体質の強化と積極的な事業展開に必要な内部留保の充実を図りながら、急激な経営環境の悪化により著しく業績が低迷するような場合を除き、年間配当金35円を下限としております。
※当社は、2025年3月1日を効力発生日として普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施したため、当該株式分割の影響を考慮した年間配当金を記載しております。
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