企業SANEI東証スタンダード:6230】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 本項に記載した将来や想定に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 (1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、社是 『「人類ある限り水は必要である」との理念のもと人間の乾きを潤す水まわりを中心に生活の泉、憩の泉の想像を実現する事で社会に貢献し会社繁栄と全社員の幸福の源とする』と、グループ企業理念「ALWAYS WITH JOY」に基づき、地域社会にとって有益な存在となることを目指し、企業価値の向上に努めてまいります。

Contribution(貢献)

・人と水をつなぐ企業として、社会的責任(CSR)を果たしながら、地球の未来を見据えた企業活動を展開します。

Creation(創造)

・質の高いモノをお届けすることはもとより、感性に響くモノづくりで、感動をもお届けします。

Communication(意思の疎通)

・さまざまな人との「つながり」を絆に変えて、人と人との歓びの環を広げていきます。

 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、株主価値の増大に向け、グループ各社の収益性を高め、各社間のシナジーを追求し、グループトータルで適正な利益を確保し、着実な成長を図ることを中長期的な目標としております。また、安定配当が可能な収益を確保することにより、企業価値を高め、株主価値の最大化を図ることを重要な経営課題としております。具体的には、事業の収益力を示す売上高、経常利益率及びROEを重視しております。

 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

2025年に入り、アメリカ大統領による相互関税の実施やそれに伴う貿易戦争への懸念が高まる中、世界経済への先行きも不透明さを増しています。昨年は日本銀行によるマイナス金利の終了とともに約30年に渡り続いたデフレからの脱却となりましたが、当社グループの業績に関わる銅価格やエネルギーコストの上昇、実質賃金の持続的な上昇への実現性を含め、コストアップ分の正当な価格転嫁を推し進めました。

 このような中、当社グループでは多様化するプライベート空間やパブリック空間に調和する新たな水まわり空間の研究と開発・提案に取り組んでまいります。水に関わる企業として性別・世代・国籍・人種を超えて人の暮らしを潤し、より安全・安心で一人ひとりの歓びあふれる瞬間に寄り添う製品を手掛けてまいります。

 当社の販売形態としては、創業当初からの水栓金具を単体で販売する(点の販売)から、水道メーター以降、蛇口までの水道インフラ全体をカバーする(水道(みずみち)・線の販売)、さらに水栓金具だけでなく、住空間全てをインスタレーション提案できるメーカーを目指し、事業の拡大を進めています。(水域(みずいき)・面の販売へ)。

 当社グループが事業を展開している水栓金具市場は、生産額ベースで2023年度1,129億円、出荷額ベースで2023年度2,103億円の市場規模と言われています。うち約50%は住宅市場、残りの約50%は非住宅市場(オフィスビル、ホテル、公共設備)という構成となっております。(参照:一般社団法人日本バルブ工業会「日本バルブ工業会給水栓出荷動向統計」、㈱富士経済「非住宅分野における建材・設備市場の現状と将来展望」、「住設建材マーケティング便覧」)

 当社売上の多くを住宅市場への水栓金具の販売で占めておりますが、更なるシェア拡大に向け、非住宅市場への販売にも注力しております。

 生産体制につきましては、国内・海外市場における高付加価値製品の需要拡大にあわせ、安定的な供給体制を確立したいと考えています。2023年に開始した岐阜工場の増改築工事におきましては、「高効率化・省力化・環境対策」をコンセプトとし、岐阜工場全体の生産エリアを拡張いたしました。随所に自動化生産設備を導入し、工程間の連動化と生産ラインの増設を行うことで生産能力と品質をさらに一段高めます。本年は組立工場(第2工場)の建て替えを計画しており、工場の自動化・バリアフリー化を推進し、生産拠点の更なる効率化を進めております。また、太陽光発電を利用した高効率インフラ設備などの導入により、CO2排出量を削減することで、カーボンニュートラルの達成を目指し、「地球や環境に優しいモノづくり」の実現に向け、事業活動を推進してまいります。

 また、地政学リスクによるサプライチェーンの分断などを回避するため、グループ間の繋がりをより強固なものとして、日本国内での増産体制を整えるとともに、更なる自動化、内製化を推進することにより原価低減と品質向上を進めてまいりたいと考えております。

 研究・開発面につきましては、当社グループの強みであるデザイン性をさらに追求し、水の音、流れる姿、手に伝わる感覚に至るまで、意匠、仕上げ精度、使用感、全てにおいて最上級に相応しいものづくりへの挑戦を続けています。さらに、センサーやAIといったテクノロジーと、人の手と感度によって仕上げる熟練技能とを組み合わせることで、SANEIブランドの品質を自ら規定し、更なる高みを目指してまいります。

 社会・地域への貢献活動としましては、「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」の会場整備にブロンズパートナーとして参加しています。ご来場になる皆様が快適に過ごして頂けるよう、会場内の各所に設置されている休憩所やトイレなどの手洗い施設にセンサー水栓(自動水栓)などを提供しております。

 また、主力生産拠点である岐阜工場において、「岐阜県地球温暖化防止活動推進センター」様主催の「地球温暖化防止教室」や、岐阜県各務原市主催の子どもたちに工場をオンラインで見学してもらう「オンライン寺子屋事業」、岐阜県社会福祉事業団「ひまわりの丘障害者就業・生活支援センター」様主催の「障がい者雇用先進事業所見学研修会」に参画しております。今後も社会・地域の皆様と歓びや学びを共有し、持続的な発展を目指してまいります。



 当社グループの強み・特徴としましては、下記であると考えております。

① 専業メーカーとしてのブランド展開

 プロダクトデザイナーや、建築や空間を手掛けるデザイナーといった方にも積極的に協力いただき、従来とは異なる水栓を提案していることがあります。インテリアを構成する素材の一つとして、その空間のコンセプトに調和するようなデザインの選択肢を提供する製品を揃えております。

 これにより、専業メーカーとして市場ポジションを確立しております。

② 複数の異なる販売チャネル

 水栓金具事業の単一セグメントでありますが、販売チャネル・販路を4つのルートに区分しております。4つの販売チャネル・販路に対し、全国に支店・営業所を設置し、営業拠点展開を行っております。4つの販売チャネル・販路の詳細につきましては、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (2) 主な販売チャネル・販路」に記載されているとおりであります。

 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループが、更なる成長と事業の強化に向け、持続的成長と高収益体質の実現を目指し、より強固な経営基盤の構築を進めるうえで、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。

①  お客様の生活をより豊かにし、感動を生む製品の開発など、成長分野への資本投下を積極的に進めてまいります。

②  需要変動に迅速に対応できる柔軟で効率的な生産や物流体制の構築により、為替や物価、主要原材料価格などの変動に左右されにくい高付加価値製品の開発・販売を推進し、強固な収益基盤を確立してまいります。

③  働き方改革を進めるとともに、人材の多様化を図り、会社の持続的発展に繋げてまいります。企業にとって、組織に所属する従業員がその能力を伸ばし、発揮できる環境を整えることは、業績に直結する大きな経営課題の一つであると考えます。変化に対応し、変革を起こすことのできる「自ら考え行動する人材」を育成できるように、環境の整備・制度の確立に向け、取り組んでまいります。

④  様々なリスクに備えるため、リスク管理体制を整備し、内部統制システムを適切に運用してまいります。

⑤  情報の適時適切な開示や、コンプライアンスを遵守し、経営の健全化・透明性を図り、企業価値の向上に努めてまいります。

⑥  私たちは水と緑あふれる自然環境の中、水まわりを中心とした事業活動(原材料調達から生産、物流、販売、使用、廃棄にいたるライフサイクル全体)において、環境との調和を図りつつ、ビジネスパートナーや地域社会など、様々なステークホルダーの皆様とともに、環境保全活動などを推進し、社会に信頼される企業を目指します。

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