企業兼大株主NFKホールディングス東証スタンダード:6494】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当連結会計年度の研究開発活動は次の通りです。カーボンフリー燃料対応機種として2023年に開発、販売を開始したバイフューエルバーナ(JSA-20S型、燃焼量230kW)のシリーズ化、大型化に向けたバーナの開発を実施いたしました。共同開発を実施中の企業様の燃焼試験炉において水素、天然ガスの燃焼を確認し、NOxの排出レベルや水素火炎の監視について有効な知見が得られ、商用設備での実証に向けて現在も試験を継続しています。また、当社内ではこれらの試験結果の検証のためCFDによるシミュレーションも援用しデータ解釈のための議論を進めています。

 また、お客様の商用設備に2023年に納入いたしました前述のJSA-20Sは、燃料を都市ガスから水素へ切替えた実証試験も実施され、水素100%燃料で運転できることが確認されました。

 今後は、ラジアントチューブバーナなど他の機種においても水素燃料を適用する開発を進める予定です。また、アンモニア燃料を燃焼できるバーナの開発に関してもラジアントチューブバーナへの適用から開始しており、アンモニアをユーティリティとして使用するインフラを所有されているお客様企業、および大学の協力を得て基礎試験を実施中です。

 当連結会計年度の研究開発費の総額は約2,472千円でした。今後の研究開発活動における目的と課題は、次のとおりであります。

(研究開発の目的)

1)バイフューエルバーナJSAのシリーズ化に向け230kW、580kW、1200kW型を完成させる。

2)燃料にアンモニアまたは水素を燃料として用いるラジアントチューブバーナの開発。

3)既存HRS-RTバーナの性能改善。

(主要課題)

1)水素燃料は燃焼速度が速いため火炎温度が高くなりやすく、高いNOxを発生するリスクがあるため、バーナ近傍の混合を制御して排出NOxを抑制するための設計要点をシリーズに対応させる。

2)アンモニアは都市ガスなどの一般的な燃料と比較して冷間時の燃焼性、着火性が悪いため、着火から昇温にかけての燃焼安定性を保持するためのバーナ構造を開発する。一方、水素燃料をラジアントチューブバーナに適用する際には、アンモニアとは逆に燃焼性が極めて良いことで局所的な偏熱等を生じるリスクを考慮しチューブ温度均一化のための燃焼機構を開発する。

3)バーナノズル構造の工夫による混合改善で、ラジアントチューブ温度の均一化を促進しチューブライフのさらなる延長化を可能にするようなバーナを開発する。

(成果及び進捗状況)

1)JSA-20s(230kWモデル)は既に商用機での実証試験が成功したため、580kW型のスケールアップモデルについて、試験炉での都市ガスと水素の両方の燃焼特性とNOxの排出特性を確認。今後は商用設備での実証に向けた特性試験を継続する。

2)アンモニア燃料と空気の部分予混合と旋回流を利用して着火を安定させる試験バーナで基礎試験を実施中。水素燃料に関しては2025年秋に燃焼試験を開始させる予定で試験バーナ製作の準備中。

3)バーナノズル形状の設計を改善したことでチューブ温度の均一化に一定の成果があり、CFDシミュレーション結果も援用して温度分布改善の理論を検証中。

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