Lib Work 【東証グロース:1431】「建設業」 へ投稿
企業概要
(1)経営方針
当社グループは「デジタルマーケティングをコアコンピタンスとするHouse Tech Companyとして、「暮らしを変える、世界を変える、未来をつくる。」というスローガンのもと、「サステナブル&テクノロジーで住まいにイノベーションを起こす」というミッション実現のため企業活動を行っております。
2020年8月に中期経営計画「NEXT STAGE 2023」を策定し、「戸建プラットフォーマーへ」「全国展開へ加速化」「住宅版SPAモデルの確立」「サブスクリプションモデルによる工務店支援事業の収益化」を基本方針に掲げ取り組んでまいりました。
その結果2023年6月期には売上高141億8,313万円(2020年6月期は売上高60億3,623万円)と過去最高を更新することができました。しかしながら世界的なインフレに伴いウッドショックをはじめとした資材高騰の影響を受け、営業利益は2億9,924万円(2020年6月期は1億4,454万円)という結果になりました。
そこで新中期経営計画では収益性を大幅に改善し、戸建プラットフォーマーを目指すべく以下に掲げる方針のもと実行してまいります。
基本方針
1.戸建プラットフォーマーへ加速化(さまざまな住宅ソリューションサービスを全国の工務店・ビルダーに
提供していく)
2.戸建住宅事業におけるエリア・顧客層・販売チャネルの拡大と利益率の改善・拡大(住宅版SPAモデルの
再構築)
3.「家」を再定義する―未来の家をつくる―(3Dプリンターハウスの開発・販売)
(2)現中期経営計画数値目標及び進捗状況
当社グループは、現中期経営計画の数値目標として、事業の成長性及び収益性を重視し、売上高、営業利益、粗利率等を設定しております。また、デジタルマーケティングの効果的な運用をモニタリングするため、WEB集客数、YouTubeチャンネル登録数をあわせて数値目標として設定しております。なお、2022年8月9日に中期経営数値目標を一部修正しております。現中期経営計画の最終年度にあたる2023年6月期の実績値等は以下のとおりです。
現中期経営計画数値目標及び進捗状況
目標とする経営指標 | 2021年6月期 (実績) | 2022年6月期 (実績) | 2023年6月期 (実績) | 2023年6月期 (計画) |
売 上 高 | 94億円 | 137億円 | 141億円 | 170億円 |
営 業 利 益 | 4.8億円 | 6.6億円 | 2.9億円 | 9億円 |
営業利益率 | 5.2% | 4.8% | 2.1% | 5.3% |
R О E | 13% | 13% | 5.2% | 16% |
戸建て粗利率 | 30% | 28% | 26% | 35% |
店 舗 数 | 16店舗 | 20店舗 | 34店舗 | 35店舗 |
WEB集客数 | 昨年比63%増 | 昨年比57%増 | 昨年比33%増 | 毎年50%増加へ |
YouTubeチャンネル登録数 | 2.5万人 | 3.8万人 | 6.0万人 | 7万人 |
サブスクリプション 工務店支援事業 | 開発中
| 2022年6月 リリース | - | 営業利益 4,000万円 |
(3)新中期経営計画数値目標
当社グループは、新中期経営計画の数値目標として、事業の成長性及び収益性を重視し、売上高、営業利益及びROEを設定しております。
新中期経営計画数値目標
目標とする経営指標 | 2026年6月期 (計画) |
売 上 高 | 285億円 |
営 業 利 益 | 30億円 |
R О E | 30% |
(4)持続的な成長の実現に向けたSDGsへの取組
当社グループは2021年3月24日に当社の取り組みを明文化した「SDGs宣言」を公表しております。当社は創業以来、「住まい」を通してお客様の豊かな暮らしの実現に貢献してきました。当社は、持続可能な開発目標であるSDGsの趣旨に賛同し、企業としての利益創出の最大化と社会的課題の解決の両方を追求してまいります。
これまでの活動内容 | 今後の取り組み |
●サステナブルな家づくり ・新聞紙を再利用した断熱材セルロースファイバーを標準採用 ・植林された天然杉の使用 ・戸建て住宅では初のカーボンフットプリント登録および全棟CO2排出量明示 ・太陽光パネルの提案(設置率57.7% 26期) ・省エネ住宅の推進(BELS申請数の住宅分野において、設計者では全国15位、施行者では全国23位、2023年7月末時点) ・「くまもとSDGSアワード2022牽引部門:優秀賞」選出 |
・環境負荷の小さい資材を採用しカーボンフットプリントの削減 ・資材や工事の調達の際に価格のみではなく、環境への取り組みを評価(環境ランクを設定) ・雨水を再利用した家づくり ・空き家をリノベーションし活用する新規事業への取り組み ・無料全棟太陽光パネル推進(PPAモデル) |
●地球温暖化による気候変動への取り組み ・事業全体でのCO2排出量の算定(2022年度計84,352t-CO2 Scope1:691t-CO2、Scope2:99t-CO2、Scope3:83,562t-CO2) ・「カーボンニュートラル宣言」公表 ・TCFDへの賛同 ・SBT認定取得 ・EVでの通勤に対しエコ手当支給 ・パートナー企業(グリムスソーラー社)と提携し、既存住宅に太陽光パネルと蓄電池の設置推進 |
・事業全体でのCO2排出量の削減(削減達成目標Scope1:2030年度、Scope2:2025年度) ・再エネ由来電力の使用推進 ・新規事業として当社の施主に対しグリーン電気の供給
|
●働きがいのある企業へ ダイバーシティ推進 ・社員の約4割が女性であり、女性活躍企業として経済産業省よりダイバーシティ2014に選出 ・会社の利益を分配するシステム(インセンティブ制度やギフト制度)の実施 ・勤続や表彰により株式を付与するESOP制度の実施 ・社員それぞれのノウハウを会社全体として共有できるよう電子マニュアルの整備 ・健康優良法人2023に選出 |
・LGBTQの人々に対し働きやすい環境を整備 ・女性管理職比率30%以上の達成 ・社員平均所得の倍増計画の推進 ・週休3日、テレワーク、超時短勤務制度など、さまざまな働き方の提案 |
●地域社会や子供たちへのCSR活動 ・熊本地震において価格を抑えた復興プラン住宅の提供 ・熊本地震での給水活動、復興プラン住宅の売上の一部を熊本県に寄付 ・上場時に地元山鹿市へ寄付 ・コロナ対策として地元小学校にサーキュレーターを寄付 ・こども未来サポーターの創設 |
・Lib Work Labでのこども食堂の運営 ・全国にあるこども食堂への継続的な支援 ・経済的に困窮している才能ある子供への支援事業 ・全国の自治体の環境への取り組みを評価し、積極的に企業版ふるさと納税制度を活用し寄付を実施 |
(4)経営環境及び対処すべき課題
住宅業界におきましては、コロナ禍における戸建住宅への需要の高まりが一段落し企業間の競争が激化しております。さらに世界的なインフレや円安の影響により住宅資材価格が高騰し利益に影響を及ぼすことも予想されます。
このような事業環境のもと、当社グループでは「デジタルマーケティングをコアコンピタンスとするHouse Tech Company」として戸建市場でのプラットフォーマーへの確立を目指し収益構造の多角化や多様化するお客様のニーズにいち早く対応してまいります。また当社グループ全体で気候変動リスクへの取り組みを促進し、脱炭素社会に向け行動してまいります。具体的な課題に対しての取り組みは以下の通りです。
① 住宅資材高騰に対する対応
世界的なインフレや円安により住宅資材価格が高騰していますが、仕入れの安定及び供給の確保を最優先に取り組んでまいります。そのため仕入れルートの複数化に努めリスクヘッジを進めます。
② デジタルマーケティングの強化
いわゆるアフターコロナにおけるライフスタイルの変化に対応すべく、デジタル分野への投資を積極的に進めてまいります。デジタル集客の多様化を進めるべく、特にYouTubeチャンネルの育成・投資を推進し、一戸建て・新築・平屋・注文住宅等のカテゴリーでのトップチャンネルを目指してまいります。
③ 収益の安定化・多様化への取り組み
当社グループは戸建住宅事業をメインに事業を行っておりますが、今後はそこで培ったノウハウを生かしサブスクリプション型工務店支援サービス「マイホームロボ」事業や異業種コラボによるIP・ライセンスビジネスなどに取り組んでまいります。これにより収益の安定化・多角化を目指します。
④ 大工職人や協力施工業者の減少への対応
大工職人や協力施工業者の数は年々減少しており、今後不足することが予想されます。そこで当社では施工能力の向上を図るため各業種の自社内製化を進めてまいります。
⑤ 気候変動への取り組み
カーボンニュートラルに向けて当社グループではZEHの推進及びカーボンフットプリントへの取り組みを行ってまいります。
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