LIFE CREATE
【東証グロース:352A】「サービス業」
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企業概要
文中の将来に関する事項は本書提出日現在において、当社が判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社のパーパスは、私たち自身が「自分を愛し、輝く女性」を体現すること。そして、私たちが提供する事業を通じて、「自分を愛し、輝く女性を創る。」を実現することとしております。
当社のパーパスに共感した社員が創る店舗という場所で、ブティックスタジオという事業を通して、自分を感じる時間、自分に自信をつける時間、前向きになる時間を提供しています。そして、その体験価値に、女性の悩みに寄り添った機能的価値を組み合わせ、スタジオにいらっしゃるお客様が心も身体も、もっと自分を愛するコミュニティ「Wellness place(ウェルネス・プレイス)」として、人々(女性たち)がウェルビーイング(※)に生きる社会の実現に向けて貢献してまいります。このパーパスにたどり着いたのは、お客様から頂いた「LIFE CREATEで働く女性は、皆いきいきと笑顔で輝いている」といった言葉がきっかけです。
当社ではパーパスの実現に向けて、独自の人材採用・育成を強化しています。事業運営を担う社員に対してパーパスを浸透させるだけでなく、会社と社員個人のパーパスの重なりを大きくすることで、エンゲージメントの高い組織の構築を目指しています。
<用語解説>
※ ウェルビーイング(Well-being)とは、Well(よい)とBeing(状態)が組み合わさった言葉で、
「よく在る」「よく居る」状態、心身ともに満たされた状態を表す概念を指します。
(2) 経営環境
当社は心と身体の健康を豊かにする、ウェルネス産業において事業を展開しております。世界のウェルネス産業の市場規模は、2022年時点で5.6兆米ドルとなり、2027年までに8.5兆米ドルに達すると予測されております(出所:Global Wellness Institute「2023 Global Wellness Economy Monitor」)。日本においても、ウェルネスという枠組みでは算出されておりませんが、ヘルスケア産業(健康保持・増進に働きかけるもの)の市場規模は、2020年時点で10.3兆円となり、2025年に12.5兆円になると推計され(出所:経済産業省「令和3年第1回新事業創出WG事務局説明資料(今後の政策の方向性について)」、今後も拡大することが見込まれています。
当社が運営するブティックスタジオ事業は、ウェルネス産業の一分野であるフィットネス市場に属しております。国内におけるフィットネス市場は、コロナ禍まで継続して成長し2019年時点で4,939億円に達しました(出所:株式会社クラブビジネスジャパン「日本のフィットネスクラブ業界のトレンド2023年度版」)。コロナ禍で一時的に落ち込みましたが、2023年には4,886億円まで回復(出所:同上)しております。
(3) 経営戦略
当社はこのような経営環境の下で、収益性の高いグループレッスン型のビジネスモデルとマルチブランド戦略での成長性をもって事業を展開し、他社との競争優位性を確保できるよう努めております。
① ピラティスKの出店による事業拡大
当社が展開する「ピラティスK」が属するマシンピラティス市場は、日本において店舗数が拡大基調にあります。当社では、首都圏/近畿圏/政令指定都市を軸にピラティスKの出店を加速し、事業を拡大する方針です。インストラクターの育成やブランディングを強化し、会員から支持をいただくブランドとして育成する方針であります。
② ロイブの安定した事業成長
当社が展開する「ロイブ」が属するホットヨガ市場は既に広く女性に認知され、全国に店舗が展開されている確立期にあります。当社では、生活商圏に適した出店を進め、事業を着実に拡大する方針です。当社の強みである独自のコンテンツを開発し会員とのエンゲージメントを強化するとともに、エリアでの認知を拡大しコミュニティを形成、地域に根付いたブランドとして育成する方針であります。
③ ノビーストレッチの事業化
当社が展開する「ノビーストレッチ」が対象とするシニアの人口は拡大途上にあり、総人口に占める割合も増加している状況にあります。シニア人口が増加・多様化し、健康寿命が伸長している状況で、新たなサービスのニーズが生まれる可能性があると考えております。この可能性のある市場に対して、当社が確立したブランドを創出する仕組みを活用し、新たな柱となるブランドとして育成する方針であります。
④ 物販拡充での会員単価向上
当社は、店舗での会員とのエンゲージメントを基盤に、女性が共感する商材の販売を展開しております。レッスンの提供を通じて女性の体と運動の関係を熟知した全国のインストラクターが、スタジオを販売拠点として活用し、物販を拡充することによって会員単価を向上していく方針であります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、事業規模を拡大しつつ、収益性と成長性を向上していくことが企業価値の拡大に寄与すると考えております。
事業拡大については、店舗数及び会員数を経営上の重要な指標としております。収益性については、経営が効率的に行われているかどうかを判断するための有効な指標として、売上高営業利益率を経営上の重要な指標としております。成長性については、顧客を獲得しているかどうかを判断するための有効な指標として、売上高成長率及び営業利益成長率を経営上の重要な指標としております。
なお、当社が重視している指標の状況は以下のとおりであります。
| 2023年3月末時点 | 2024年3月末時点 | 2025年3月末時点 |
店舗数 | 82 | 103 | 150 |
会員数 | 4.1万人 | 5.1万人 | 6.2万人 |
売上高営業利益率 | 8.4% | 11.7% | 11.8% |
売上高成長率 | 14.2% | 28.5% | 36.6% |
営業利益成長率 | ―(注) | 78.5% | 38.1% |
(注)2023年3月末時点の営業利益成長率は、2022年3月期は営業損失を計上しているため記載しておりません。
(5) 優先的に対応すべき事業上及び財務上の課題
当社では持続的な成長を実現するために優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題を以下のように認識し、経営に取り組んでまいります。
① 成長基盤である人材採用・強化
当社のビジョンを実現していくためには、事業の持続的な成長と愛が溢れる理念浸透を両立することが重要であり、それを担っていく人材・組織開発を進めてまいります。
・成長を加速する人材採用にコミットし、成長する組織をつくる
・社員のやりがいを可視化する人事評価制度をアップデートする
② マーケティングの強化
当社事業において、売上高に対する広告宣伝費の割合は低く、低コストで集客を実現できているものの、新規顧客獲得のための広告宣伝活動は重要であると認識しております。当社は、広告宣伝活動の強化を推進するとともに、費用対効果の高い広告宣伝媒体・手法を常に開拓し、顧客獲得コストの最適化を図ってまいります。
③ 新ブランド・新商品の開発
今後当社が業績を伸ばしていくためには、コロナ禍以降急速に変化している消費者の購買行動や多様なニーズに合致した新商品やサービスの企画開発に努める必要があります。また、そのような消費者ニーズの変化に対応しながら、特に当社オリジナル商品やその他商品・サービスの充実と女性のライフサイクルの段階に応じた新商品や新サービスの投入の強化を図ってまいります。
④ 社内管理体制の強化
当社は成長段階にあり、持続的に成長していくために、組織的な管理体制を整備・運用していくことが重要であると認識し、経営の公正性や透明性を確保するために、内部管理体制強化に取り組んでおります。事業が拡大していく中で、積極的な人材採用により従業員の増加が見込まれます。当社では、業務における属人性を排除し、組織規模の拡大に対応した社内管理体制の充実やシステム化が必要不可欠であると考えております。
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