企業兼大株主FRONTEO東証グロース:2158】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは「Bright Valueの実現~記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する~」という企業理念のもと、自社開発の特化型AI「KIBIT」の提供を通じて、日夜、社会課題と向き合う各分野の専門家の判断を支援し、イノベーションの起点を創造することで、社会の様々な場面で必要かつ適切な情報に出会えるフェア(fair)な世界の実現を目指しております。

2025年3月期は、3期ぶりに通期で連結営業黒字を達成することができただけでなく、期初の連結営業利益予想を、2度にわたり上方修正するなど大きく上回る結果となりました。さらに、AIソリューション事業がリーガルテックAI事業の営業利益を初めて上回り、当社の成長ドライバーがより明確となりました。中でも、ライフサイエンスAI分野のAI創薬領域においては、推進している共創プロジェクト案件を着実に積み上げ、KPIの3件を大幅に上回る7件の成約となりました。2029年3月期の中期経営計画(ステージ4)の達成に向けて、ライフサイエンスAI分野を中核事業と位置づけ、引き続き積極的な先行投資を行ってまいります。

 また、当社グループは、2029年3月期の中期経営計画(ステージ4)の達成に向け、ライフサイエンスAI事業を中核事業と位置づけたこと、また2025年4月30日付で株式会社アルネッツ(以下、アルネッツ)を子会社化し製造業向けDX事業の強化を決定したことを背景に、事業戦略に適したポートフォリオに組み替えることを目的として、2026年3月期第1四半期より報告セグメントを変更いたします。

報告セグメント

(旧)

(新)

AIソリューション事業

■ライフサイエンスAI分野

  ‐AI創薬領域

  ‐AI医療機器領域

■ビジネスインテリジェンス分野

  ‐コンプライアンス監査領域

  ‐技能伝承/プロフェッショナル支援領域

■経済安全保障分野

ライフサイエンスAI事業

■AI創薬分野

■AI医療機器分野

リーガルテックAI事業

リスクマネジメント事業

■ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援分野

■リーガルテックAI分野

■経済安全保障分野

DX事業

■ビジネスインテリジェンス・プロフェッショナル支援分野

■株式会社アルネッツ・DX内製化支援、システム開発分野

 当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりです。

■ライフサイエンスAI事業

 ライフサイエンスAI事業では、独自の自然言語処理AI技術を中核として、「AI創薬」と「AI医療機器」の2つの分野で、さらなる事業拡大を進めてまいります。

(AI創薬分野)

 日本政府は2024年12月3日に創薬力強化・後発医療品などの安定供給確保に向けた政策パッケージを公表しました。これにより、2025年以降、日本国内での創薬力強化の具体策が動き出す見通しです。その中で、新薬開発における標的分子の枯渇や適応症探索の難しさが課題として認識されております。

 当社は、自然言語処理技術を強みとする自社開発の特化型AI「KIBIT」を活用し、疾患関連性の高い未報告の標的分子を抽出し、その根拠となる疾患メカニズムの仮説を提示するAI創薬支援サービス「DDAIF」を提供しております。DDAIFを活用し製薬企業と当社の研究者間で協調しながら最終成果物を創造する「共創プロジェクト」が複数の製薬企業と進行しており、これらの成功実績を基にさらなる共創プロジェクトの拡充を目指してまいります。

 また、DDAIFを核として疾患領域やモダリティに応じた最適な共創パートナーとのエコシステムを構築し、創薬の生産性を最大化し、開発期間の短縮と創薬の成功確率の向上を目指してまいります。具体的には、最適な共創パートナーとの技術連携により創薬プロセスの分断を解消し、低コストかつ短期間での創薬活動を実現いたします。さらに、新規性の高い標的分子や適応症を同時並行で探索し仮説とともに提供することにより、成功確率の高いプロジェクトへの集中を可能とし、リソースの効率的な活用、開発の成功確率向上を図ります。当社の独自技術と革新的アプローチにより非連続的な成長を目指してまいります。

(AI医療機器分野)

AI医療機器分野では、2024年2月に塩野義製薬株式会社(以下、塩野義製薬)と「認知症・うつ病の診断支援AIプログラム事業に関する戦略的業務提携契約」を締結以降、「会話型 認知機能検査用AIプログラム医療機器(SDS-881)」の日本での製造販売承認取得及び社会実装に向けた開発は順調に進捗しております。開発の進展に応じたマイルストンフィー、製品上市後の販売額に応じたロイヤリティフィーを受領する予定であり、中長期的な収益基盤の構築を開始しております。

 並行して、非医療機器の産業横断アライアンスに関しても、本格的な事業化に向けた協議を開始し、早期リリースに向けて進めております。また、既存の技術を活用した統合失調症やADHDなどの他の精神神経疾患領域を対象とする医療機器及び非医療機器開発も検討を進めており、対応範囲の拡大を目指しております。

 引き続き、世界初の自然言語処理AIを用いた医療機器及び非医療機器の開発、事業化、早期市場浸透を通じた社会実装を目指すとともに、新規アライアンスを視野に入れたパイプラインの拡充を行い非連続的な成長を目指してまいります。

■リスクマネジメント事業

 リスクマネジメント事業の各分野においては、従来からの強みを活かし個々のソリューション導入やサービスの提供を行いつつ、各分野の連携を強め、クライアントが直面する「平時」・「有事」、「内部」・「外部」におけるリスク解決を、全体最適の視点でサポートしてまいります。

(ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援分野)

 ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援分野では、企業の不正リスクの未然防止に関する社会的な要請が高まっており、コンプライアンス体制の構築が急務となっております。一方で、コンプライアンス監査対象のデータ量や領域の拡大に伴いオペレーションは複雑化しており、人的リソースによる体制維持・拡大には限りがあることから、拡張性の確保を前提としたAI監査ソリューションの導入ニーズが増加しており、今後もさらなる事業の成長を見込んでおります。当社は、「KIBIT Eye」「KIBIT Knowledge Probe」を中心とした、平時におけるコンプライアンス監査ソリューションを提供し、大手顧客に対する取引拡大を軸とした活動により、さらなるリカーリング収益の拡大を通じて、当社グループの収益基盤の安定化と継続的な成長を目指してまいります。

(リーガルテックAI分野)

 リーガルテックAI分野において当社は、日本における有事対応サポートのリーディングカンパニーとして、圧倒的な実績と信頼性を強みとしております。自社開発の特化型AI「KIBIT」を活用した国内デジタル・フォレンジック調査や日本及び韓国市場を対象としたeディスカバリ支援事業を中心に展開してまいります。また、当社が独自に運営するポータルサイト「FRONTEO Legal Link Portal」を通じたマーケティング活動及び営業活動を積極的に行い、収益相関性の高い事業運営を継続してまいります。

(経済安全保障分野)

 経済安全保障分野では、世界情勢と社会構造の急激な変容を背景に、調達リスクや各国の規制に伴う制裁リスクが一層高まっています。国際的に事業を展開する民間企業にとって、リスク対策の不備や対応の遅れによる機会損失も懸念されており、サプライチェーンリスクの可視化や制裁リスト対象国・組織による実質支配を把握するニーズが一層増しています。また、重要技術の流出防止や情報漏洩リスクへの対応を含む、包括的なリスク管理体制の整備は喫緊の課題となっています。こうした状況を受け、政府からも適切な管理の必要性が提言されており、大学や研究機関、民間企業においては、平時の段階からこれらのリスクへの対応が急務となっています。しかしながら、これらのリスクを包括的な視点で定義し、実効的に運用できる体制を備えた組織は依然として限られています。

 当社は、「KIBIT Seizu Analysis」を活用したサプライチェーン解析、株主支配ネットワーク解析、最先端技術・研究者ネットワーク解析ソリューションの提供に加え、企業内に「経済安全保障室」を設置、運営するためのコンサルティングサービスを提供し、リスク定義から運用体制の構築、モニタリング基盤の整備までを一貫して支援し市場の拡大を促すことで、リカーリング収益基盤を固め、非連続的な成長を目指してまいります。

■DX事業

(ビジネスインテリジェンス・プロフェッショナル支援分野)

 当社がプロフェッショナル支援分野のソリューションを展開する製造業においては、国内生産年齢人口の減少が加速する中、AI等の先進技術活用を前提とした生産革新が求められています。こうした課題と需要を背景として、プロフェッショナル支援分野は今後さらなる成長拡大が期待されます。

 当社は、「匠KIBIT零」、「KIBIT WordSonar for AccidentView(キビット ワードソナー フォー アクシデントビュー)」、「KIBIT WordSonar for VoiceView(キビット ワードソナー フォー ヴォイスビュー)」を通じて、企業の生産性の向上、事業継続性及び競争優位性の確保を図ってまいります。

(株式会社アルネッツ・DX内製化支援、システム開発分野)

 アルネッツは、独国Siemens社が提供するローコードプラットフォーム「Mendix(メンディックス)」の活用により、コスト抑制はもとより最適化を前提とした企業の基幹システムのモダナイゼーションを実現してまいりました。

 現在の「Mendix」導入先企業は製造業が中心ですが、業務データが部門ごとに分散し、非構造化されたまま蓄積されていることや、システム間の連携が不十分であることが、DX推進の大きな障壁となっています。こうした課題に対し、「Mendix」は、既存システムとの高い連携性を活かし、データの統合・可視化・構造化を効率的に実現することで、企業全体の情報基盤を再構築する有力な手段となります。これにより、当社が提供する「匠KIBIT零」などのプロフェッショナル支援ソリューションとの連携が可能となり、統合されたデータを基に、技能伝承支援、事故リスクの予測、顧客の声の可視化による品質向上といった、多面的な価値を創出する、高付加価値な統合型DXソリューションの提供が可能となり、さらにはお互いの顧客基盤に対するクロスセル効果を通じ、DX事業の基盤を築いてまいります。

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