Casa 【東証スタンダード:7196】「その他金融業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「人々の健全な住環境の維持と生活文化の発展に貢献し、豊かな社会を実現する」という企業理念に基づき、賃貸不動産市場における新しい価値創造を目指しております。お客様のご期待を常に上回るサービスを提供し、家賃債務保証を含めた新しいサービスを展開してまいります。
(2) 経営環境、経営戦略及び優先的に対処すべき課題
① 管理会社市場の拡大
当社グループの既存マーケットである管理会社市場においては、単身世帯の増加等の影響により、家賃債務保証サービスに対する需要の高まりが継続しております。
当社は、営業人員の確保や新規出店の強化によってカバーエリアを拡大し、代理店ごとのニーズに合わせた付加価値サービスの提供により差別化を図ることで、代理店数、新規契約件数及び保有契約件数の増加を目指しております。
大規模な管理会社に対しては、手数料競争の激化を受け、信用情報の活用により未回収リスクを抑制し内部コストを削減することで、手数料率の高い保証商品の提供を行っております。
小規模な管理会社に対しては、契約管理システムの提供や他社管理ソフトとの申込連動による業務効率改善の提案を行っております。
これらの施策により、当社は管理会社市場においてより強固な地位を築くことを目指しております。
② 自主管理市場の開拓
不動産賃貸市場において売上を拡大するためには、管理会社市場だけでなく、自主管理市場へも進出することが必要です。
賃貸経営に課題を抱える大家の方々に対して、当社グループは自主管理を効率的に運営するためのテクノロジーサービスを提供し、入居者募集から家賃管理、入居者トラブル対応、退去時手続きまでをサポートします。これにより、賃貸物件の収益最大化に貢献することで、自主管理市場におけるシェア拡大を目指します。
③ 事業領域の拡大
当社グループが安定的な成長を維持するためには、家賃債務保証事業に加えて新たな収益基盤を構築する必要があります。既存事業領域の拡大やシナジー効果を生むM&A、ビッグデータを活用したデータビジネスなど、新規事業の立ち上げに積極的に取り組んでまいります。
また、2023年4月に「こども家庭庁」が設立され、こどもの貧困対策やひとり親家庭の支援に向けた環境整備が進んでいる中、当社グループでは養育費保証事業の認知度向上に取り組んでおります。
④ 人材の確保と育成
当社グループが上記の課題に対処するためには、営業力の強化が必要不可欠です。営業職を中心に採用を強化するとともに、既存社員の教育・研修制度の充実や、柔軟な配置転換を行うことで、必要な人材を確保・育成し、組織の市場競争力の向上を目指します。
また、営業部門のノウハウの共有や営業プロセスの改善を行うことで、営業戦略の策定と実行においても一層の高度化を図ります。
⑤ システム開発の推進
当社グループは、入居者や代理店、家主をつなぐプラットフォームや、管理会社及び自主管理オーナーへ提供するサービスシステムの開発により、商品力の強化を行い、顧客満足度向上に取り組んでおります。
また、基幹システムの刷新による業務の効率化、AIを活用した与信審査による滞納発生率及び貸倒引当金の抑制に伴う内部コストの圧縮、セキュリティ対策やシステムの安定稼働の構築にも注力してまいります。
⑥ コーポレート・ガバナンスの強化
当社グループがステークホルダーからの信頼を確保し、安定した経営基盤を構築するためには、コーポレート・ガバナンスをさらに強化する必要があります。
経営陣や従業員に対する研修等を通じた内部統制の強化や法令遵守の徹底を図るとともに、経営に関わる意思決定の透明性・公正性を確保した体制を構築いたします。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出された調整後親会社株主に帰属する当期純利益を重要な財務指標として位置づけております。調整後親会社株主に帰属する当期純利益の推移は以下のとおりであります。
(単位:千円)
回次 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | 第9期 | 第10期 |
決算年月 | 2019年1月 | 2020年1月 | 2021年1月 | 2022年1月 | 2023年1月 |
経常利益 | 1,391,015 | 1,577,200 | 1,090,065 | 1,145,809 | 895,186 |
+のれん償却額 | 261,900 | 261,900 | 261,900 | 268,434 | 274,967 |
調整後経常利益(注)1 | 1,652,916 | 1,839,101 | 1,351,966 | 1,414,243 | 1,170,153 |
当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純利益 | 840,402 | 927,258 | 611,066 | 647,479 | 254,738 |
+のれん償却額 | 261,900 | 261,900 | 261,900 | 268,434 | 274,967 |
調整後当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純利益(注)2 | 1,102,303 | 1,189,159 | 872,967 | 915,913 | 529,705 |
(注)1.調整後経常利益=経常利益+のれん償却額
2.調整後当期純利益=当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純利益+のれん償却額
3.第7期より連結財務諸表を作成しております。第6期は個別財務諸表に基づく数値を、第7期以降は
連結財務諸表に基づく数値を記載しております。
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