CGSホールディングス
【東証スタンダード:6633】「電気機器」
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企業概要
(1)経営の基本方針
当社グループは、「生産性の限界に挑戦する」という社是を掲げ、モノづくりの世界に大きな貢献ができるソフトウェア開発のメーカーとして誇りを持てる会社として、これからも成長し続けていきます。
社是に含まれた意義は、「社員の生産性を最大限に発揮する」ことで「ユーザーの生産性を限界まで高めていく」という意志を込めたものであります。
また、経営理念としましては、「技術立国日本を代表するCAD/CAMソリューションメーカーとして、世界のモノづくりに貢献する」としており、これに基づく基本精神は以下のとおりであります。
・ お客様の満足と安心を第一主義とする。
・ 経営資源を効果的に活用し、継続的発展を図る。
・ 笑顔を絶やさず信念と希望に満ちた行動を続ける。
・ 豊かな創造力を育み働く喜びを持てる企業文化を創る。
同時に、「世界を築く創造のソリューション」をコーポレートスローガンとし、高度化・多様化するモノづくりの現場においてお客様一社一社のニーズおよび課題を発見し、的確かつ柔軟なソリューション提案によって顧客の皆様のご期待にお応えしてまいります。
これらを実現することにより企業価値をさらに向上させてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループの業績は、かつては金型業界特有の景気変動の影響を受けやすい業界の設備投資動向に大きく依存してまいりました。そのため、業績予想が難しくその変動が比較的大きい傾向がありました。
しかし、ここ数年は安定的なシェア向上と同時に保守更新率を飛躍的に成長させることにより、製品販売の伸長と相まってCAD/CAM事業の収益増加に貢献してまいりました。
また、ユーザーニーズに応じたカスタマイズ収益の向上も収益改善に大きく寄与しております。
今後は、海外販売戦略を実践に落とし込み海外販売比率をさらに引き上げることにより、全社的により大きな成長を実現してまいります。
(3)中期的な会社の経営戦略
当社グループでは、以下を経営戦略に掲げ、事業を運営・展開し企業価値を向上してまいります。
・主力製品の継続した機能強化および将来を見据えたリニューアル開発ならびにAI、形状認識の製品化
・切削加工と積層造形技術を取り入れた新たな付加価値機能開発
・金型隣接市場である部品加工向け製品の機能強化
・アセアン地域に主軸を置いた海外事業の拡張
・Tier1、Tier2等の大手、中堅企業など内製化市場への当社ソフトウェアの浸透
・工程管理製品の機能強化により生産管理システムへと発展させ、市場拡大を図る
・OEM事業の強化とともに、同業他社、生産財メーカーへの積極的なCAD/CAMエンジンの提供
・株主還元の一環として、安定配当をはじめとした資本効率の一層の向上を図る
(4)経営環境及び会社の対処すべき課題
当社は社是「生産性の限界に挑戦する」および経営理念「技術立国日本を代表するCAD/CAMソリューションメーカーとして、世界のモノづくりに貢献する。」を掲げ、当社グループを通じてその理念を実現させ、お客様と共に発展してまいりました。
昨今のモノづくり分野では、より高いレベルでのデジタル化による現場データの活用が求められています。特に金型製造現場では高度化した金型づくりへの対応や自動化技術等が求められており、それらの課題を解決していくには、製造業に特化したDX技術の提供が必要と考えております。そのため当社グループは、今後のさらなる成長とより一層経営のスピード化を図り、機動的かつ柔軟な経営判断を可能にするグループ運営体制を構築し、グループガバナンスのさらなる強化を図ることが望ましいと判断し、本総会で承認可決されることを条件として持株会社体制に移行することといたしました。それに伴い、次の課題に対して積極的に取り組み、業績の継続的向上を図ってまいります。
① 事業のサステナビリティへの取り組み
当社では、サステナビリティを意識した経営を行うことで環境問題や社会問題の解決に貢献してまいります。また、企業活動の在り方については、持続可能な社会を目指すサステナビリティを意識した次のような課題に対処することにより、ステークホルダーからの評価向上に加え、付加価値の拡大につなげてまいります。
・人的資本経営
当社では、社是および経営理念のもと、お客様の事業の生産性を向上させることで、サステナブルな社会の実現に貢献したいと考えております。そのためには、お客様の事業を深く理解し、かつ業界に関する深い知見を備えた人材の獲得と育成が必要であると考えております。
人材の育成については、当社グループが長年に亘り蓄積してきたCAD/CAMシステム開発における高度な技術力を持つ人材、および金属加工に関する深い造詣に基づく当社グループのソリューションを通じてお客様に対して高付加価値を提供できる人材を継続的に育成してまいります。
・社内DXの推進
当社グループの事業領域における継続的な付加価値向上に向け、デジタル技術を活用した業務改革を強力に推し進め、企業文化ならびに従来のビジネスを革新することにより、当社グループの競争力を強化するため、DX推進を支える基盤および人材育成を推進してまいります。
・研究開発
当社の研究開発部門では、当社の事業領域に関連する先端技術の研究を推進しています。昨今求められる、製造現場での少子高齢化による労働者人口の減少への対策、労働生産性の向上等のための省力化対応について、AI、自動化および形状処理等の技術をCAD/CAMシステムに搭載可能な高付加価値機能として開発を推進してまいります。
・海外市場への展開
当社は、ASEAN圏を中心に、既存の主力販売網である機械商社とあわせ、生産財メーカーとのコラボレーションを積極的に進めるとともに、海外市場開拓のための販売代理店網の整備、および海外ローカル市場にマッチした製品を供給することにより、当社製品の認知度を向上させ販売機会の拡大を図ってまいります。
タイ事業子会社をASEAN圏の販売サポート中核拠点と位置づけ、製品とユーザーサポートを同時に提供できる販社を新たに開拓し、今まで販売が手薄であった地域への進出を図り、販路拡大を目指してまいります。
② 注力すべき事業への取り組み
当社では、主力事業として金型向けCAD/CAMシステムのパッケージ販売を行っております。これらの製品は定期的にバージョンアップを行い常に市場の需要を意識して機能改良を行っておりますが、これらが陳腐化した場合や革新的な技術に取って代わられた場合に備え、新たな収益源の確保が必要であると認識しております。現在注力している取り組みおよび事業は次のとおりであります。
・製造業DXインテグレーターとしての取り組み
金型製造企業は付加価値向上のために「大型(一体化)」「精密」「新素材」といった高難度の金型づくりに取り組んでいますが、そのためにはDXによる自動化などの生産性向上が重要な鍵になっています。そのような製造業企業からの期待に応えるため、先進的なデジタル技術を用いて迅速に幅広い価値を提供するなど、製造業DXインテグレーターとしてモノづくり現場の付加価値を高めるための活動を強化してまいります。
・金型隣接市場向け製品事業
金型分野に近い隣接市場向け製品の販売により、金型隣接市場である部品加工や量産市場といった分野へ参入いたしました。当該分野特有のニーズを汲み取ることにより機能強化を進め、金型隣接市場での当社製品の浸透を図ってまいります。
・金型・部品製造工程管理システム事業
当社が得意とする金型分野および部品加工分野向けに、製造現場におけるIoTを活用した工程管理の需要の高まりに対応した金型・部品製造工程管理システムの販売を強化してまいります。
顧客ごとのカスタマイズ開発が可能な開発体制、技術サポート体制を確立し、従来、当社の主力事業領域であった金型設計・製造だけではない工程管理を通じた作業工程の効率化にも貢献してまいります。
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