企業AVILEN東証グロース:5591】「情報・通信業 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、「データとアルゴリズムで、人類を豊かにする」をパーパスに掲げ、「企業と人がAIを自在に使いこなし、発展し続ける豊かな未来」の実現に向けて、「AIを搭載したソフトウエアの開発」と「デジタル組織の構築を支援するプログラムの提供」を主軸に、企業のAI活用による成長を支援し、資本業務提携先との連携やM&Aによる非連続成長を通じて、データ×AIで豊かな未来を実現することを目指しております。

 社会課題の解決にあたっては、様々な業界の顧客企業と協働・提携することで、多様な産業・社会課題を解き、その革新を実現し続けることを目指して事業を推進しております。こうして各業界・様々な顧客との産業課題・社会課題解決を推進して得られた知見をもとに、AIを用いたソリューションサービス、プロダクトの開発・提供を行うことで、継続的に革新的なサービスを創出し、より一層広範な社会課題を解決することを目指しております。

(2)経営戦略

 当社グループは、業務効率化や業務プロセス再構築等の新たな価値を創造するAIソリューションを提供可能なビジネスモデルを構築しており、当該ビジネスモデルの優位性を最大化するための経営戦略を策定しております。

 ①Top Tierに注力するアカウント戦略の遂行

  ・大手企業を中心とした大口顧客にターゲットを絞り込み、真の顧客課題を掘り起こし、AIX(AIトランスフォーメーション)の推進によるLTVの拡大

 ②テクノロジー×ビジネスによる差別化

  ・当社グループのAI開発力と事業理解の深さによる多様な業界へのAIソリューションの提供と横展開

 ③非連続成長に向けたM&Aの推進

  ・AIロールアップ戦略を軸としたM&Aによる新規AIエージェントやケイパビリティの獲得と強化、AIソフトウエア案件の更なる拡販と普及

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、より高い成長性及び収益性を確保する観点から、売上高成長率及び営業利益率を重要な経営指標と捉えております。2023年12月期から2024年12月期にかけての売上高成長率は33.6%、2024年12月期の営業利益率は15.3%となっており、今後もこの比率の上昇に努めてまいります。

 また、幅広い業界への事業展開や売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、継続率を重要な指標としております。当社の2024年12月期の継続率は71.6%(2023年12月期に100万円以上の取引を行った法人顧客の内、2024年12月期も取引を行った法人顧客)となっており、今後もこの比率の上昇に努めてまいります。

(4)経営環境

 国内のAIビジネス市場は2024-2028年の間に1.1兆円から2.9兆円に拡大(出典:IDC Japan株式会社「IDC Worldwide AI and Generative AI Spending Guide」(2024年8月発行)」)、国内の生成AI市場は2024-2028年の間に1,016億円から8,028億円まで拡大する(出典:IDC Japan株式会社「IDC Worldwide AI and Generative AI Spending Guide」(2024年8月発行)」)と予測されております。一方で、2030年にはAI人材の需給ギャップは12.4万人になると予想(出典:みずほ情報総研株式会社「IT人材需給に関する調査」)されております。日本企業は、AI推進のために必要となる人材要件を明らかにし、人材のスキル評価や処遇といったマネジメント制度の整備をする必要があると共に、その上で、採用や外部人材の活用だけでなく、社員の人材育成(リスキリング)といった人材確保のための施策の実施が求められている状況となっております。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 業界及び顧客基盤の拡張

 持続的な成長のためには業界や顧客基盤の拡張が必要となります。当社グループの優位性は「①特定の業界に限定されない顧客の課題を捉え、マルチモーダルなAIソフトウエアの開発を可能にする技術コアモジュール」、「②潜在的なAI/DX市場を創出し、高い継続率を実現するビジネスモデル」、「③業界全体が抱える成長ボトルネックを解消する「AVILEN DS-Hub」のエコサイクル」、「④高いブランド認知による顧客獲得能力」であり、これらの競争優位性は特定業界に限定されず幅広い業界において発揮されます。これまでの既存の業界及び顧客で積み上げた実績や知見を当社グループ全体で活用することで継続的に成長を続けてまいります。

② 一顧客当たり売上高の向上と契約の長期化

 当社グループは、様々な業界の顧客に対し、ビジネスプロセスへのAI実装やAI実装に向けたコンサルティング(「AIソフトウエアユニット」)、組織のAI/DXロードマップの策定やDXアセスメント、経営企画やエンジニア等部門横断的なAI人材の育成による組織開発の支援(「ビルドアップユニット」)を実施しております。初期的には課題の特定、概念検証等を行い、それらの結果を踏まえて具体的なサービスの提供、AIアルゴリズムの実装や運用へと領域を拡充いたします。よって、その成果に応じて、顧客企業との契約期間が長期化することが見込まれております。また、前年度から契約が継続した顧客との取引は、「AIソフトウエアユニット」では、より高度なAIモデルの実装や運用が必要になることが多く、また、「ビルドアップユニット」では、コンテンツ間での取引拡充が行われ、結果として一顧客当たり売上高は上昇する傾向にあります。

③ 既存パッケージ型ソフトウエアの強化と新規パッケージ型ソフトウエアの開発

 当社グループはこれまで資本業務提携先の企業や各業界の上場企業をはじめとした企業に対するAI実装・データ利活用の支援を通じて、「ChatMee」等のパッケージ型ソフトウエアを開発・提供してきました。今後は既存パッケージ型ソフトウエアの強化とAIエージェントを軸とした新規パッケージ型ソフトウエアの開発が課題となりますが、そのために、当社グループの開発体制の強化及び資本業務提携先との更なる連携深化を進めてまいります。

④ 技術とビジネス双方において優れた人材の育成

 持続的な成長のためには、技術面及びビジネス面の双方で優れた人材が必要となり、人材の確保と育成が課題となってまいります。当社グループには、AIアルゴリズムの構築等の技術面の豊富な知見を有するデータサイエンティストやエンジニアに加え、AIを活用した具体的な解決策の提示や難易度の高いAIプロジェクトのマネジメント等のビジネス面での執行能力を有するコンサルタントが在籍しております。更には「AVILEN DS-Hub」を通じた採用も行うことで、今後も、技術面及びビジネス面の双方の課題を解決できる能力を持つ人材の育成・採用に投資を継続してまいります。

⑤ 非連続な成長を支える事業資金の確保

 当社グループは安定的にキャッシュ・フローを創出しているため、過去第三者割当増資等の資金調達を必要としておりませんでしたが、当連結会計年度においては、株式会社LangCoreの株式取得のために銀行借入による資金調達を行っております。今後の更なる事業拡大に伴う人材獲得や経営基盤の強化、非連続な成長のためのM&A等のアクションのために、戦略的な資金調達を検討していく方針です。

PR
検索