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【東証スタンダード:6227】「機械」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針・経営戦略等
①企業理念
「先進・革新技術で未来を創造」Create the Next by Advanced and Innovative technologies
先進・革新技術により、人々がより便利に、より豊かに生活する社会の実現に貢献いたします。
②目標
当社グループは、「先進・革新技術で未来を創造」という企業理念のもと、以下の姿を目指してまいります。
・お客様に、確かなソリューション提供力を評価・支持され、新たな取り組みにあたり、常に1番に声がかかる
会社
・半導体、光学デバイス分野におけるグローバルニッチトップの会社
・従業員がプライドを持って能動的に働き、自らの成長、仲間の成長を実感できる会社
・人々の生活を、より安全・安心・便利で豊かにすることで、社会に貢献し続ける会社
③経営方針
(a) お客様の要望を迅速に具体化し、他に先んじて高品質な製品を提供する、不断のモノづくり力強化
(b) 半導体・光学系デバイス分野の技術革新を捉え、お客様や事業パートナーとともに、当社コア技術を活かし、社会に求められる新たな用途、事業領域を開拓
(c) きめ細かなLCS(ライフサイクルサポート)活動によるお客様の満足度向上
④経営戦略
当社グループは、上記の経営方針のもと、デジタル化社会への移行を支えるFPD・光学系デバイスや半導体の製造に不可欠な高品質の製品・サービスをお客様に提供するため、時代の先を見据えた事業展開を考え、お客様のニーズ具現化に最も適した材料・装置・プロセスを一体不可分なソリューションとして提供し、それを梃子にお客様の新たな取り組みに参画し、新たな市場創出や他社との差別化に取り組んで参ります。具体的には、FPD・光学系デバイス分野では、当社のデファクトスタンダード技術を梃子にした拡販に加え、ナノインプリント技術応用分野の拡大による新規事業創出、半導体関連分野では、強みのある先端半導体パッケージ製造装置において、フラッグシップ企業との取引実績や事業パートナーとの協働を梃子に、装置ラインアップ拡充、新製品の開発・投入による市場開拓等に積極的に取り組み、更なる事業拡大を図ってまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
1.経営環境
米国外交・通商政策動向や中国経済の足踏みなど、今後も世界経済は先行き不透明な状況が続くと思われますが、半導体業界におきましては、AI用先端半導体需要拡大に加え、次世代先端半導体パッケージ向け投資意欲の高まりを受け、引続き積極的な設備投資が見込まれます。FPD業界におきましては、LCDの新規投資増加は大きく見込めないものの、IT機器向けディスプレイの有機EL化、AR/VRスマ-トグラス等の量産計画を踏まえた、マイクロディスプレイや光学系デバイス向け投資の積極化などにより、設備投資は底堅い推移が予想されます。中長期的にも、超高速・超低遅延・多数同時接続通信がキーワードとなる超スマート社会に向けた移行の基盤として、先端半導体や次世代ディスプレイの需要は一層の拡大が期待されます。
2.中長期的な成長に向けた取り組み
斯かる環境下、当社グループでは、液晶からOLED等のプレミアム・ディスプレイへの流れの中、売上の大幅伸長が望めないLCD事業については安定的な収益確保を図る一方、今後、事業機会の一層の拡大が期待できるIJPソリューション事業と半導体関連事業に経営資源を投入し、持続的な成長を実現してまいります。
IJPソリューション事業においては、これまで培ってきた微細塗布や高精度位置合わせのコア技術により開発した、OLEDoS、μLEDoS等のマイクロディスプレイ向け装置の拡販に注力しております。また、当社が有するナノメートルレベルの微細加工が可能なナノインプリント技術、インクジェット方式のパターニング塗布技術を活用し、他社との合弁を梃子に、新たなコミュニケーションツール向けの光学系デバイス加工システムなど、新規事業創出を目指してまいります。
半導体関連事業においては、半導体の微細化・積層化が進む中、一層の需要拡大が見込まれる先端半導体パッケージ向け装置に注力しております。積層化に必要なウエハ薄板化プロセスに活用されるウエハハンドリングシステム(ボンダー装置、デボンダー装置)について、2.5/3D実装向け拡販に加え、パネルレベルパッケージング(※1)や、先端HBM(※2)向けへの応用・拡販に取り組みます。これらに、はんだボールマウンタやパワー半導体向け装置も含む多様な製品ラインアップにより、一層の業容拡大に努めてまいります。
(※1)パネルレベルパッケージング:矩形のパネル基板上で複数のパッケージ製造を一括で実施することで、従来のウエハレベルとの比較で、パッケージ1個当たりの製造コストを低減する工法です。
(※2)HBM(High Bandwidth Memory):複数のメモリ層を垂直に積み重ねる3次元スタッキング技術を使用し、非常に高い帯域幅(データ転送速度)を持つ先端メモリです。
LCD事業は、新規の大口設備投資需要は望めませんが、取引先の既存設備の改造・リプレース等のニーズは継続しております。当社には、多くの納入実績に加え、LCS活動により築き上げた顧客との信頼関係があり、今後も安定した売上の確保を目指してまいります。アフターサービスは装置本体よりも採算性が良く、収益面でも一定の貢献が期待できると考えております。
尚、当社グループは、これらの取り組みをより具体化し目標として掲げる姿の実現に向けた第一歩として、中期経営計画(2026年6月期から2028年6月期)を策定いたしました。概要は次のとおりです。
(a)今次中期経営計画のテーマ
「グローバルニッチトップのポジション確立と、売上高300億円・営業利益率12%・ROE17%以上の達成」
(b)基本戦略
① 持続的成長
・A-PI戦略(※3)によるお客様との協創
・フラッグシップ企業との取引によるブランド力向上
・新たなお客様への拡販・新市場創出
・プロセスサポート・LCSによるリレーション強化
(※3)A-PI(Advanced Process Integration)戦略:お客様のニーズ具現化に最も適した材料・装置・プロセスを、一体不可分なソリューションとして提供してまいります。それを梯子に新規プロジェクトに参画し、新たな市場創出・差別化による装置拡販に繋げる戦略です。
② 収益力向上
・新工場稼働などによる生産能力向上
・新業務システム導入などによる生産性・業務効率向上
・リードタイム短縮などによる収益性向上
・CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)短縮など資産効率向上
③ サステナブル経営推進
・事業を通じた社会問題解決(気候変動への対応/ダイバーシティ等への取組みなど)
・利益創出に向けた基盤強化(ガバナンスの強化/人的資本の活性化など)
(c)今次中期経営計画の期間目標
① 定性目標
・グローバルニッチトップのポジション確立
・次なる成長ドライバー事業の創出
・持続的成長の基礎となる収益力向上
・持続的成長を支える経営基盤整備
・持続的成長を牽引する人財活性化
② 定量目標
| 2025年6月期(実績) | 2028年6月期(最終年度) |
売上高 | 210億円 | 300億円 |
営業利益 | 21億円 | 38億円 |
営業利益率 | 10.0% | 12% |
ROE | 3.1% | 17% |
上記に記載されている戦略、目標等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
3.開発方針
当社は、お客様に信頼・支持されるグローバル企業、先進・革新技術により製造装置分野で性能・品質世界一を目指しております。2018年7月に開設したプロセス開発センタ、2025年12月に竣工予定の新装置組立建屋内のクリーンルームなどの活用により、さらには大学の研究者・材料メーカーとの連携を梃子に、当社のコア技術である微細塗布・高精度位置合わせ技術を応用した研究開発に不断に取り組み、時代の先を見据えた装置を上市してまいります。
(3)経営上の目標達成を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るべく、連結売上高及び連結営業利益・連結営業利益率・自己資本利益率(ROE)を重視し、収益力の向上に取り組んでまいります。
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