企業兼大株主ADEKA東証プライム:4401】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

1.気候変動対応(TCFDに関する取り組み)

ADEKAグループは2022年2月に、TCFD*賛同を表明しました。

 世界的に脱炭素社会実現への取り組みが加速するなかで、当社グループは特に環境面において、CSR優先課題として掲げる「地球環境の保全(GHG排出量削減等)」「環境貢献製品の提供」を積極的に推し進め、サプライチェーン全体での環境負荷低減に貢献してまいります。

 今後もTCFD提言に沿って気候変動が事業活動に与える影響を分析・評価し、複数のシナリオに基づく対応策を策定し、事業のレジリエンス向上を図るとともに、これらの取り組みをステークホルダーの皆さまにより分かりやすくお伝えできるよう発信してまいります。      *TCFD 気候関連財務情報開示タスクフォース

 (1) ガバナンス

① 気候関連リスク・機会に対する取締役会の監督

 ・ADEKAグループでは「CSR優先課題」を決定する際に「気候変動への対応」を、優先して取り組む社会的課題のひとつに挙げています。

 ・GHG排出削減量のKPI検討(2030年、2050年)などの重要な審議は、代表取締役社長が委員長を務める「CSR委員会」(2022年は5回開催)にて実施しています。

 ・気候変動に関連する課題を含む重要な決議事項に関しては、取締役会に報告しており、取締役会の監督が適切に図られる体制を整えています。

② 気候関連リスク・機会を評価、管理する上でのマネジメントの役割

 ・事業活動における気候変動関連のリスクと機会の適切な評価・管理を推進していくために、CSR委員会は、委員長は代表取締役社長、委員は常勤取締役及び常務執行役員、上級執行役員、環境・安全対策本部長が務めています。

 ・下部組織であるCSR推進部会での討議によりCSR委員会への上程案を作成し、CSR委員会では、気候変動関連課題の方針決定、施策の審議とモニタリングを行います。

 ・従って、CSR委員会の委員長である代表取締役社長は、気候変動対応に関する方針決定、リスクや機会への取り組み推進、目標達成等について責任を負っています。

 (2) リスク管理

① 気候関連リスクの識別・評価・マネジメントプロセスの組織全体の総合的リスク管理への統合プロセス

ADEKAグループでは、全社レベルのリスク管理として、グローバルリスクマネジメント、クライシスマネジメント、事業継続マネジメント、情報セキュリティ等のほか、当社独自の概念である「4つの安全」(労働安全、環境安全、品質安全、設備安全)によるPDCAサイクルを用いた継続的な取り組みを行っています。一方、ESG側面のリスク・機会の識別・評価を行うことに関しては、以下のCSRマネジメント体制を敷いています。

② 気候関連リスクの識別・評価のプロセス

 ・ADEKAグループでは、CSR委員会の直下にCSR推進部会を設置し、GHG排出量、並びに会社の財務への影響度合い等の観点から、会社全体を包括する重要な気候関連リスクと機会の抽出・評価を行っています。

 ・重要リスクと機会の評価は、CSR委員会で審議の上決定し、取締役会に報告しています。

 ・ADEKAグループ・CSR優先課題の中で、気候変動問題は重要な課題として、優先課題「地球環境の保全」「環境貢献製品の提供」の両方に含まれています。

③ 気候関連リスクのマネジメントプロセス

 ・ADEKAグループでは、気候変動問題はCSR優先課題に含まれるものとして、その取り組みの進捗を定期的にCSR推進部会で討議し、さらにCSR委員会に報告して審議・承認を行っています。

 ・進捗を評価する項目

  (ⅰ) CSR優先課題で定めているKPI

   「地球環境の保全」・・・GHG排出量  「環境貢献製品の提供」・・・「環境貢献製品」売上高

  (ⅱ) TCFDの要件に照らした活動の進捗

 (3) 戦略

① 考え方

TCFD提言は、戦略の開示にあたり、2℃以下のシナリオを含む複数の気候シナリオで分析を行うことを推奨しています。そこで移行面での影響が顕在化する「1.5℃/2℃未満シナリオ」と、物理面での影響が顕在化する「4℃シナリオ」を設定しました。対象とする事業を選定し「リスク・機会の特定→影響度の評価→影響分析→対応策の検討」のステップに基づいて、原料調達から製品需要のバリューチェーン全体を考慮して、気候変動リスク・機会を抽出し、事業へのインパクトや対応策の検討を行っています。


 シナリオ分析の対象は、当社グループの全事業(樹脂添加剤、情報・電子化学品、機能化学品、食品、ライフサイエンス)としました。中期経営計画における「カーボンニュートラルに向けた取り組み」を踏まえ、中期的なマイルストーンとして排出量削減目標を設定した「2030年」と、長期なマイルストーンとしてカーボンニュートラル達成を目指す「2050年」について、シナリオ分析を行っています。

 シナリオとしては、具体的には、国際エネルギー機関(以下、IEA)によるNZE(1.5℃シナリオ)やSDS(2℃未満シナリオ)、国連気候変動に関する政府間パネル(以下、IPCC)によるRCP8.5(4℃シナリオ)やRCP2.6(2℃未満シナリオ)などを参照しています。

② 設定シナリオ

設定シ
ナリオ

移行シナリオ(1.5℃/2℃未満シナリオ)

物理シナリオ(4℃シナリオ)

社会像

今世紀末までの平均気温の上昇を1.5℃や2℃未満に抑え、持続可能な社会を実現するため、大胆な政策や技術革新が進む。脱炭素社会への移行に伴う変化が、事業に影響を及ぼす。

<事例>

  炭素税の導入

  自動車のEVシフト など

パリ協定に即して定められた約束草案などの各国政策が実施されるも、今世紀末までの平均気温が成り行きで最大4℃まで上昇する。気候の変動が事業に影響を及ぼす。

<事例>

  風水害による被害の増大

  平均海面水位の上昇 など

参照シ
ナリオ

  「NZE」(IEA WEO2022)

  「SDS」(IEA WEO2021/ETP2020)

  「RCP2.6」(IPCC AR5)

  「RCP8.5」(IPCC AR5)

  「STEPS」(IEA WEO2022/ETP2020)

リスク
と機会

移行リスク・機会が顕在化

物理リスク・機会が顕在化

③ 財務影響評価

 ・設定したシナリオに基づき、当社グループにおける気候変動関連のリスク・機会を整理し、その規模や時間軸についても評価しました。

 ・2030年時点の想定(GHG排出量、炭素税による影響)を下記のとおり行いました。

2030年 当社グループGHG排出量見通し

 (排出量削減目標を達成・事業成長も考慮)

2030年 炭素価格の将来予測に基づく

炭素税による追加コスト負担の想定

123千トン(Scope1+2)

20億円

※外部シナリオ「WEO2022 NZEシナリオ」における、2030年時点の炭素価格

(先進国:140$/t-CO2、新興国:90$/t-CO2)、1$=130円想定での日本円換算。

④ 主要なリスクと機会、影響度、対応策

対象事業全体→「全」、樹脂添加剤→「樹添」、情報・電子→「情電」、機能化学品→「機能」、食品→「食品」、ライフサイエンス→「ライフ」


※リスク・機会の影響度 「大」・・・利益への影響が、規模「20億円以上」と想定される

            「中」・・・利益への影響が、規模「5億円以上、20億円未満」と想定される
            「小」・・・利益への影響が、規模「5億円未満」と想定される 

⑤ ビジネスチャンス

 下記の5製品群は、気候変動対応の観点から、中長期的に当社グループのビジネスチャンスと判定されました。

 これらの分野の、より一層の伸長に注力することにより、社会価値と経済価値の同時追求を目指します。


   (4) 指標と目標

① GHG排出削減

 (ⅰ) ADEKAグループ カーボンニュートラル・ロードマップ

ADEKAグループとして「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けた取り組みとして

●「2030年:GHG排出量46%削減(Scope1+2)」

●「技術・製品の創出によるGHG削減貢献」

 上記を二本柱として推し進める旨を示したロードマップを定めています。


 削減目標の対象範囲は自社グループにおける排出=Scope1+2としますが、社会のカーボンニュートラルに貢献する製品・技術の創出にも並行して取り組み、市場や社会におけるGHG排出量削減への貢献を目指します。

(Scope3を含むサプライチェーン全体での排出量は、現時点では精査中であり、算出対象とするカテゴリ選定、排出量精査、削減方針策定などに注力中です。体制整い次第Scope3、サプライチェーン全体含めた排出量削減に努めます)

(ⅱ) CSR優先課題「地球環境の保全」のKPI

オールADEKAでアイデアを結集し 2050年:カーボンニュートラルを目指す

(2030年:2013年度比46%削減(Scope1+2))

(ⅲ) GHG排出量(Scope1,2,3)、排出原単位実績推移

  ADEKAグループでは、GHG排出量(Scope1,2,3) 、排出原単位の実績推移を公開しています。削減に向けて製品の安定供給を維持するとともに、生産効率化などの改善を進めており、社長工場監査及び環境・安全対策本部監査にて進捗を確認しています。

② 「環境貢献製品」の開発・提供加速 

ADEKAグループでは、CSR優先課題の1つである「環境貢献製品の提供」の2030年KPIを「『環境貢献製品』売上高:2019年度比3倍に拡大」と定めています。これはADEKAグループの気候変動に伴うビジネスチャンスの拡大を目指す指標でもあります。

「環境貢献製品」は、「気候変動対応」「環境負荷低減」「資源有効活用」の3分野のいずれかで社会に貢献する製品・技術を当社CSR委員会で認定したものです。(現在14製品群、2019年時点売上高:約313億円)そして「売上高」を2030年KPIとして位置づけ、進捗をモニタリングしています。中期経営計画ADX 2023の基本戦略「収益構造の変革」の中でも、環境貢献製品の開発・提供を加速し“社会価値と経済価値を同時に追求”することを掲げています。ADX 2023の3年間では、環境貢献製品の売上高は「1.4倍」に成長する見込みです。

「環境貢献製品」に関する詳細は、当社HP「ADEKAの環境貢献製品」をご参照願います。

(https://www.adeka.co.jp/csr/eco-products.html)


  (5) 対応の高度化

① 専門組織「カーボンニュートラル戦略企画室」を設置(2022年4月1日)

2050年カーボンニュートラルにむけた取り組みを全社的かつ機動的に進めるための専門組織を、経営企画部内に設置しました。今や気候変動、脱炭素、カーボンニュートラルにむけた取り組みを通じ、社会の持続的成長に貢献しつつ自社も成長していく戦略を語ることは、欠くことのできない社会からの要請です。同室はカーボンニュートラル戦略策定の中心となり、ADEKAグループ全体の活動を牽引しています。

② 「カーボンニュートラル推進戦略」の策定実行

2050年カーボンニュートラルにむけ、 GHG削減による長期視点での価値創造にむけて「カーボンニュートラル推進戦略」を策定し、実行しています。推進戦略の詳細検討を行う社内ワーキンググループの設置・運営を通じて、再エネ電力を導入(本社、研究所、大阪支社等の電力。2022年度分より)することを決定したほか、ICP(インターナルカーボンプライシング)の試験運用の開始などを進めています。

③ TCFDシナリオ分析の深化と継続

 今回の分析・評価結果の事業戦略への組み込みを推進する一方で、シナリオ分析の内容のブラッシュアップを継続していきます。

 今後、持続的な企業価値向上に資する一連の取り組みを通じて、外部環境や市況の変化を見据えながら、定期的に、気候変動シナリオ分析において特定したリスクと機会を確認・更新し、それらの影響度の測定、指標と目標の具体化・充実化、事業戦略への反映等を図りながら、適宜ステークホルダーの皆さまへ情報開示し、説明責任を果たしてまいります。

2.人的資本

  (1) 戦略

(多様性の確保に向けた人財育成方針及び社内環境整備方針)

 当社では、人事理念の一つとして「従業員の人間性と個性の尊重」を掲げています。当該理念に基づき多様な価値観やキャリア、経歴をもった人財を採用するとともに、全ての従業員がその能力と個性を最大限発揮し、グローバルに活躍できるよう、キャリアディベロップ研修をはじめとした各種育成施策を実施する方針です。また、多様な人財が活躍するためには、ワーク・ライフ・バランスを図り、各個人のニーズにあった柔軟な働き方を可能とする制度が必要と考えています。当社では、フレックスタイム制度や専門型・企画型裁量労働制、テレワーク勤務制度といった、時間や空間にとらわれない働き方を導入しています。今後は、現在試行中の勤務間インターバル制度の正式導入等さらなる制度改定に取り組んでまいります。加えて、個々の人財が組織の中で活躍していくためには、一人ひとりの適性を把握し、個々に合ったキャリア構築や研修プランを策定する必要があると考えています。そのため、業務適性や本人の希望、モチベーション等を踏まえて、より適した業務へのアサインメントや個別の研修プランを提供することを企図し、タレントマネジメントシステムの導入・展開を進めています。また、互いの個性を受け入れ、尊重し合う環境の整備に向けて、LGBTQへの理解促進も含めたダイバーシティ&インクルージョン研修を実施します。引き続き多様性の確保に向けた取り組みをハード・ソフト両面から進めてまいります。

  (2) 指標及び目標

(女性・外国人・経験者採用者の管理職登用に関する目標・状況)

 当社グループでは、ありたい姿『ADEKA VISION 2030』においてCSR優先課題の1つに「人財活躍の機会拡大」を掲げ、多様な人財の視点や価値観を活かし、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めています。性別、年齢、国籍などを問わず、一人ひとりが個性を活かして能力を発揮できる職場環境を整えています。女性、外国人、経験者採用者、高齢者、障がい者など、多様な人財の採用を積極的に行っています。当社グループのありたい姿に関する詳細は、当社のHP『ADEKA VISION 2030・中期経営計画』(https://www.adeka.co.jp/ir/strategy.html)をご参照願います。

  女性従業員の登用

 当社では、女性従業員が十分に能力を発揮できる環境、仕事と子育てが両立できる職場づくりを目指して、育児休業制度の拡充やワーク・ライフ・バランスの促進に取り組んでおり、育児のための積立特別休暇制度の拡充や育児・介護に関する制度を周知するためのパンフレット作成等の取り組みを積極的に進めています。2021年4月に女性活躍を推進するタスクチームを立ち上げ、より一層女性が活躍できる風土醸成に向けた取り組みを実施しています。現在、当社在籍人数に占める女性従業員の比率は約16%であり、管理職に占める女性の比率は4.6%です。2030年度までに管理職に占める女性の比率を10%以上にすることを目標に掲げています。女性活躍に関する現況や目標の詳細は、当社のHP「次世代育成支援/女性活躍推進行動計画」(https://www.adeka.co.jp/csr/ngns.html)をご参照願います。

  外国人の登用

 当社では、2019年度から2022年度までの4年間で5名の外国籍従業員を採用しています。当社グループではグローバル展開の拡大が進み、2020年度には海外売上高比率が5割を超えました。当社グループの外国人比率は4割を超え、海外にも多くの拠点を有し、海外拠点(含む子会社)における外国人の割合は9割を超えています。海外拠点ではローカライゼーションを推進していることから、多くの外国人役員や外国人管理職が活躍しており、前述のタレントマネジメントシステムの導入を進めることで、当社グループ全体で外国人を含むグローバル人財の適材適所への登用を加速させていきます。当社に現在在籍している12名の外国籍従業員のうち、管理職に登用されている従業員は現時点では1名です。当社在籍人数に占める外国籍従業員の比率は0.6%であり、管理職に占める外国籍従業員の比率は0.2%です。2030年には外国籍比率と同等の水準にまで管理職比率を引き上げられるよう、管理職への登用を進めていきます。

  経験者採用者の登用

 当社では、バリューチェーンでの川上や川下業界の経験者や高度の専門性を有する人財の登用は、新たなイノベーションの推進や業務革新のために欠かせないと考え、経験者採用を積極的に行っています。現在当社従業員に占める経験者採用者の比率は15%ですが、近年経験者採用の比率は高まっており、2020年度から2022年度までの3年間で55名の経験者採用を行い、3年間の平均経験者採用比率は27%になりました。現在の管理職に占める経験者採用者の比率は11%ですが、2030年には15%以上にすることを目標に、管理職への登用を進めていきます。

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