企業兼大株主関西ペイント東証プライム:4613】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは、R&D部門、技術開発部門を中核とする開発センターを中心に、国内外グループ各社の技術部門と連携をとりながら、市場ニーズに適応した製品のタイムリーな開発及び、持続的成長につながる次世代製品・新技術の開発に積極的に取り組んでおります。また、グローバル展開を加速していくなかで、事業部門含めたグループ各社との連携をより一層強化し、各国市場に適合した新技術の開発及び世界に通用する人材育成に取り組んでおります。

 当連結会計年度に支出した当社グループ全体の研究開発費の総額は7,621百万円であり、当社グループ全体の研究開発活動に関わる技術員数は総計909人であります。

 主な研究開発活動状況は次のとおりであります。

 当社の基礎研究は、塗料に有用な基盤技術の蓄積を目的としております。基盤技術としては、樹脂設計、分散技術、色彩設計であり、グローバルに対応可能な新しい材料の創製を目指しております。また、デジタルツールの利用を積極的に取り入れ、例えば機械学習を基にした調色システムを市場導入しております。更に既存塗料領域だけでなく、電池の電極膜のような成長市場の分野に対しても、配合設計や粒子分散など当社のコア技術を展開し成果をあげてきております。

 分析研究においては、塗料・塗膜および電極膜のような新規分野製品の組成・状態・現象などを分析・解析できる技術を確立し、当社の研究開発に貢献しております。また、蓄積された莫大な耐久性に関する分析データを活用して高耐久性塗料の製品開発や販売促進に有用な情報を提供するなど、当社グループ全体の事業を支援しております。

 色彩・意匠研究では、特に自動車塗料分野において、海外JVデザイナーとグローバル視点での流行色動向を調査・分析し、その結果を反映させたグローバルトレンドカラーを開発・提案しております。また、ITを用いたカラーデザインツールの適用開発によって、顧客や社内とのコミュニケーションや開発業務を効率化し、塗色獲得率の最大化を推進しております。

 高まる環境意識に対し、近年、基礎研究領域ではエコフレンドリーテーマを増大させております。開発・製造効率を向上させるデバイスやデジタルツールを自ら作成したり、材料開発の段階から負荷の少ない製造工程を模索したりすることで、製品を生み出すための消費エネルギーを低減させております。またバイオマスポリマーなどの非石油系材料の探索も始めております。

 塗料・塗装システム開発においては、社会への持続的な貢献を目指し、地球環境に配慮した塗料や塗装を実現する技術の開発や、嗜好の多様性にマッチした新しい意匠、メンテナンス低減を可能にする塗料の開発を推進しております。自動車塗料分野では、省工程・省エネルギーの環境対応技術として評価の高い水性3ウェット塗装システムの拡大・多様化の研究開発を一層推進するとともに、低VOC塗料・低温硬化・光硬化・脱スプレー化・薄膜システム等、さらなる環境負荷低減材料設計を行っております。工業塗料分野においても、環境対応・省工程・水性化・ハイソリッド化に関する技術開発を行っております。建築塗料及び防食塗料分野においては、塗料の水性化推進するとともに、遮熱・抗菌・抗ウィルス・防蚊・多彩模様化・耐火などの高機能化に関する研究と商品化に努めました。また、自動車補修分野では、業界初のオール有機則フリーシステムへの高作業性と短時間硬化性付与、及びコンピューター調色システムの調色精度向上等、市場をリードする開発に取り組んでおります。これらの塗料開発に必要な評価技術や評価装置の開発もあわせて行い、塗料開発の効率化、開発品の完成度向上を図っております。

 得られた技術は当社グループ各社との共有化を図り、品質管理や環境・安全面に関する指導、お客様に対するコンサルティングなどのサービスに努め、信頼性の高いグローバル体制の確立をすすめております。また、コンプライアンスの視点から製品品質のみならず化学物質管理における当社グループ全体のガバナンス強化を進めており、お客様により安心・安全にご利用いただける製品の提供をおこなうと共に、情報公開を更に推進してまいります。

 なお、セグメントごとの研究開発費は、「日本」4,382百万円、「インド」668百万円、「欧州」2,276百万円、「アジア」20百万円、「アフリカ」17百万円、「その他」257百万円であります。

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