秩父鉄道
【東証スタンダード:9012】「陸運業」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、鉄道事業、不動産事業、観光事業、卸売・小売業、その他の事業を営んでおり、経営理念として以下を掲げ、人々の豊かな生活と未来を築くことを目指します。
① お客様に対し、安全でゆとりとやすらぎのある快適なサービスを提供する。
② 沿線地域社会の発展と環境保全に貢献する。
③ これらを実現するため経営資源の充実と経営基盤の強化に全力を傾注する。
その他、経営理念に基づく基本方針として「安全基本方針」「環境経営基本方針」「人材育成基本方針」を定めています。
(2) 目標とする経営指標
株主の皆様からお預かりしております株主資本は、有効に活用させていただいておりますが、現在全社一丸となって収益構造の改善と累積損失の解消に取り組んでいるところであり、目標とする経営指標などにつきましては、安定的に収益が確保できる体制が確立できた段階で設定したいと存じます。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
グループ全社が一丸となり、事業基盤の保持・強化を図りつつ、新たな事業構造の構築に向けた中長期的な戦略として、中期経営計画を策定し、具体的な対策を計画・推進してまいります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、鉄道事業を柱として事業展開しており、公共交通機関としての「安全・安心・安定」を維持できる事業者であることが使命であり、輸送の安全、無事故無災害の達成を最優先課題に掲げております。この課題の達成に向け、安全面における計画的な設備投資や従業員への教育などソフト・ハード両面における取り組みを更に強化してまいります。第4種踏切道の安全対策につきましては、緊急追加対策として昨年7月までに人感音声再生機を全箇所に設置いたしましたが、関係者との協議を継続し、より有効な対策を検討、実行してまいります。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、当社沿線における居住人口の減少のほか、諸物価の高騰、人件費や金利の上昇など、引き続き不透明な状況にあります。このような中、安定した経営基盤の構築に向け、組織改編や適正な運賃・料金への見直し、人財への投資など諸施策を進めてまいりましたが、今後も持続可能な成長を見据え、以下のとおり取り組んでまいります。
鉄道事業では、積極的な営業施策の継続に加え、輸送の効率化と収益の拡大の両面から地方鉄道の「あるべき姿」を検討し、いわゆる「改正地域交通法」により創設、拡充された枠組みの有効な活用の道を探ってまいります。
観光事業では、今秋、連結子会社である宝登興業株式会社と合併することといたしました。これにより、長瀞地域において観光事業体制を一元化し、組織運営の更なる効率化・最適化を図ります。今後も、当社グループの総力を結集して、沿線観光地の魅力向上に取り組んでまいります。
不動産事業では、駅前を中心とした不動産について、地域の発展と当社の事業性の両面から有効な活用方法を検討し実行してまいります。
他方、今後の持続可能な成長を実現するためには、「人財」への投資は必要不可欠であり、専門知識や経験を有する人財を育成するとともに、就業環境の改善を図り、従業員にとって魅力ある会社づくりを進めてまいります。
また、お客様サービスの向上、地域社会との連携などにより、株主の皆様や沿線の市町、住民の皆様に、当社グループに対する良き理解者となってもらえるよう努め、信頼を積み重ねてまいります。
今後も、積極的な営業施策や一層の経営効率化による安定した利益の計上と強固な経営基盤の構築を図り、また、地域社会とともに持続的に発展することにより、企業価値向上に努めてまいります。
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