シンフォニアテクノロジー
【東証プライム:6507】「電気機器」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、利益を伴った成長により財務体質の強化と株主への安定配当を同時に達成し、成長し続けるシンフォニアグループを実現することを基本方針としております。株主、顧客、取引先、従業員及び、社会全てのステークホルダーに満足いただくために、経済環境が変化しても安定収益を確保して成長し続けることで、更なる企業価値の向上に努めてまいります。
(2)中長期的な経営戦略
当社グループは、「社会・顧客・自らに響く挑戦と成長企業への変革」を長期的な目標として、その実現のために製品構成を変え、ポートフォリオの変革を図ってまいります。
半導体関連分野を成長ドライバーとし、自動化、脱炭素/電動化の領域拡大、物流・医療の新製品開発を進めてまいります。
この長期目標を実現するためのマイルストーンとして、2025年度を初年度とする3ヵ年のグループ中期経営計画を策定し、取組を進めております。
〔中期経営計画の概要〕
2030年の姿としての長期目標「社会・顧客・自らに響く挑戦と成長企業への変革」に向け、技術オリエンテッド(技術開発力・技術対応力で顧客満足度向上)により事業領域を拡げ、事業規模を大きく拡大させる中期経営計画とします。
Ⅰ.計画の名称 『SINFONIA NEXT DREAM』
Ⅱ.中期経営計画基本方針
シンフォニアテクノロジーのビジネスモデルの基本となる「技術オリエンテッド」(技術開発力・対応力でお客様満足度を高める)による事業拡大を進めます。
持続的な需要が見込まれる半導体関連市場での領域拡大および防衛力整備計画に伴う航空宇宙事業のキャパシティ拡充を事業拡大の牽引役とし、コア技術である「モーター/モータードライブ・パワーエレクトロニクス」技術の強化を進めることで製品構成・事業ポートフォリオの変革を進めてまいります。
① 半導体関連分野・航空宇宙分野への注力
世の中のあらゆる電化製品に欠かせない半導体市場は今後も更なる進化・拡大が予測されており、当社の強みである精密搬送技術を活かし、クリーン搬送システム・モーション機器セグメントの事業領域を広げます。
防衛力強化・宇宙産業の成長促進が追い風となっている航空宇宙事業では、キャパシティを倍増するとともに、技術の対応領域を広げることで事業規模を引き上げます。
② 技術開発力/対応力強化による事業領域拡大
当社ビジネスモデルの基本となる技術開発力/対応力で顧客満足度向上(=技術オリエンテッド)の更なる強化を目指し、技術者の大幅増強、教育プログラムの拡充、M&Aを含む外部との協業を進め、開発のスピードアップ・対応領域の拡大を図ります。
③ 事業拡大のための積極的な投資と業務効率化
当社の事業規模拡大と社会課題となっている人手不足に対応したものづくり体制として、大幅なキャパシティ増強および自動化・デジタル化投資を進めます。また、技術開発体制の強化に向けては技術開発センターの設立等を行い、サステナブルな企業成長の礎を構築してまいります。
④ 組織・文化の改革(長期目標として前中期から継続)
会社及び個人の成長に向けてチャレンジできる人・チャレンジする人を支える企業への変革を実現するため、中長期な成長を視野に、人財確保・人財教育・評価制度の充実等の人的投資、事業環境に柔軟に対応できる組織改革を行ってまいります。
Ⅲ.中期経営計画目標
①数値目標
| 2024年度実績 |
| 2027年度目標 |
売 上 高 | 1,192億円 |
| 1,600億円 |
営 業 利 益 率 | 13.2% |
| 14% |
R O E | 15.7% |
| 15% |
②株主還元に関する基本方針
安定的な配当を行うことを前提に配当性向30%を目安に配当金額を決定してまいります。
③キャッシュアロケーション(FY25~FY27 3ヵ年累計)
2025年度から2027年度において、営業キャッシュフロー及び資産の圧縮・有効活用(政策保有株の縮減含)による620億円を原資とし、2030年に向けての拡大投資320億円、事業運営の効率化と安定化確保に向けての更新・自動化投資等180億円を実施してまいります。また、株主還元額は120億円を想定しております。
(3)経営環境および優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
2025年度の当社グループを取り巻く経営環境は、米国における関税政策の動向やこれに伴う地政学的リスクの高まりにより、先行きは不透明な状況です。一方で、半導体市況においては生産プロセスの変化による新たな需要が見込まれ、航空宇宙分野も需要が増加していることから、当社グループにおきましてもさらなる事業拡大の好機にあると期待しております。
このような経営環境の下、当社グループは、長期目標である「社会・顧客・自らに響く挑戦と成長企業への変革」の実現に向けて、2025年度を初年度とする3ヵ年の新中期経営計画「SINFONIA NEXT DREAM」を策定し、取組を開始いたしました。技術オリエンテッド(技術開発力と技術対応力の強化)による事業拡大を最重要テーマとして、成長ドライバーである半導体関連分野及び航空宇宙分野への技術リソースの集中、モータ技術の向上を目指す社内プロジェクトをはじめとする技術者の育成活動、さらに東海地区における技術開発拠点新設の検討などによる顧客への技術提案力の強化に取り組み、新中期経営計画の達成を目指してまいります。
生産面においては、自動化・DX(デジタルトランスフォーメーション)化への積極的な投資を行い、引き続き生産性の向上に取り組んでまいります。2025年2月には経済産業省「DX認定事業者」の認定を取得しており、全社横断的なプロジェクトとして、DX化を推進してまいります。
半導体分野においては、当社が得意とする前工程における受注拡大とともに、新たな需要が期待される後工程の自動化を見据えた活動を進め、半導体製造装置用のロボット及びアクチュエータ等の商品化・受注獲得に注力することで、事業拡大に取り組んでまいります。航空宇宙分野においては、防衛関連製品の需要増加に対応するため生産キャパシティの増強に取り組み、新領域の技術開発にも注力してまいります。
今後さらに成長し続ける企業グループとして、株主の皆様、顧客の皆様から評価していただけるよう、引き続きグループの総力を結集し、努力を重ねてまいる所存でございます。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
[クリーン搬送システム事業]
半導体関連の設備投資の需要回復時期は2024年度後半と予想しております。今後の取組としては、需要回復の動きを迅速かつ的確に把握することに努め、速やかに生産を立ち上げられるように準備を進めてまいります。また、EFEMやソーターなどのシステム商品の拡販、後工程向け商品などの開発に取り組んでまいります。
[モーション機器事業]
防衛力整備計画に基づく防衛分野の需要継続と予想しております。今後の取組としては、半導体、医療、ロボットといった成長市場に向けた新商品開発に取り組むとともに、防衛分野の需要増加に対応した生産キャパシティ拡大など事業拡大に向けて取り組んでまいります。
[パワーエレクトロニクス機器事業]
社会インフラ、振動機器での堅調な更新需要を予想しております。今後の取組としては、水素・アンモニア領域をターゲットにした電動力機器開発を進め、エネルギーや脱炭素の領域の拡大に努めてまいります。
[エンジニアリング&サービス事業]
客先の半導体製造工場における搬送設備工事、電気工事の堅調な需要を予想しております。エンジニアの増強やアフターサービス体制の充実に取り組み、当社グループ全体の顧客満足度向上に努めてまいります。
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