神鋼鋼線工業
【東証スタンダード:5660】「鉄鋼」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
①企業理念体系
当社グループは、理念体系として、社会の一員として果たすべき役割を示した「神鋼鋼線ミッション」、すべての従業員・役員で共有する価値観と行動を示した「神鋼鋼線クレド」を策定しております。
理念体系に基づき、一人ひとりが、ミッションを胸に、クレドを実践することで、「なくてはならない価値」を提供し続け、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
②経営戦略
当社グループは、神鋼鋼線ミッションを実現し、長期的に企業価値を向上させるため、サステナビリティ経営を中心に据えた経営戦略を推進しております。不透明かつ不確実性の高い経営環境だからこそ、お客様と社会に対して誠実に向き合うことで、社会貢献および事業成長の両立を目指します。
③経営計画、2026年に目指す姿
当社グループは、中期経営計画「Next Innovation 2026」のもと、“環境変化に適応し、持続的に成長できる企業基盤の構築”を目指し、サステナビリティ経営の実践による社会貢献および事業成長の両立と、ROIC5%以上、経常利益21億円以上を継続できる安定収益基盤の確立に向けた各種施策に取り組んでまいります (2024年度実績 ROIC2.9% 経常利益12億円)。
(2) 当社グループを取り巻く事業環境
当社グループを取り巻く事業環境は、諸コストの上昇、米国の政策動向、為替変動、金融資本市場の変動等、不透明な状況が継続すると想定しております。
<特殊鋼線関連事業>
公共事業分野における新設工事発注数は減少が継続すると見込んでおります。自動車分野においては、今後、ガソリン車から新エネルギー車への移行が進展することにより、需要が長期的に減少すると見込んでおります。加えて、足元では米国の通商政策の先行きが不透明であり、当該市場における当社グループの事業環境に影響を及ぼす可能性も懸念されます。一方で、建設関連分野では、物流施設等の需要が増加すると想定しております。
<鋼索関連事業>
各分野において、諸コストの上昇や各業界の労働力不足影響等により、足元の低水準な需要環境は継続すると想定しております。一方で、労働力不足問題等に貢献する長寿命製品や労務負担軽減・作業効率を重視した製品等の高付加価値製品の需要は高まると想定しております。
<エンジニアリング関連事業>
橋梁分野では複数の大型ケーブル橋案件が見込まれるほか、メンテナンス分野では既設ケーブル橋の点検・補修需要の増加、耐震防災分野では自然災害に備えた建築物の耐震補強ニーズの高まり等、様々な分野において需要が高まると想定しております。
(3) 対処すべき重点課題
このような事業環境の中、当社グループは、これまで培ってきた技術やノウハウを活かし、サステナビリティ分野を始めとした新たな需要開拓やコスト競争力向上に取り組むと共に、諸コストの上昇に対する販売価格改定を強化してまいります。
<特殊鋼線関連事業>
・価格転嫁や生産性向上による収益改善
・市場ニーズにマッチした製品提供の強化
・新エネルギー分野を始めとした新分野の市場開拓と新事業育成
<鋼索関連事業>
・価格転嫁や生産管理見直しによる安定収益基盤の構築
・高付加価値製品と輸出販売拡大
・新エネルギー分野向け製品、長寿命・メンテナンスフリー製品等のサステナビリティ貢献製品の開発と市場開拓
<エンジニアリング関連事業>
・大型新設橋梁案件の供給体制確立
・防災・減災と強靭化向けを始めとしたサステナビリティ貢献製品・サービスの拡大
・価格転嫁による収益改善
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