企業兼大株主神東塗料東証スタンダード:4615】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

(市場や供給に係るリスク)

(1) 新製品の研究開発に係るリスク

 当社グループにとって、新製品の研究開発や上市は最重要課題の一つと認識し取り組んでおりますが、顧客ニーズの多様化・変化等の不確定要素により、将来の収益源の柱となる新製品の研究開発が期待どおりに進捗しなかった場合には、競争力が低下し、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 製品の品質に係るリスク

 当社グループは、世界的に認められている厳格な品質管理基準に従って、各種製品を製造しておりますが、すべての製品について欠陥が無く、将来にわたってリコールが発生しないという保証はありません。大規模な製品事故や予期せぬ品質問題の発生は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 原材料の価格変動及び需給に係るリスク

 当社グループの使用する各種原材料は、国内外の需給関係等により仕入価格が変動いたします。仕入価格が上昇した場合、当社グループの製品価格への転嫁が遅れることなどにより、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。また当社グループでは、購入先を複数にするなど原材料が購入できないリスクを低減するように努めておりますが、時に原材料の不足が生じないという保証はありません。必要な原材料が確保できない場合、当社グループの生産・販売活動に影響を与え、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 他社との競合や価格競争に係るリスク

 当社グループの事業は価格競争に晒されております。また、国内塗料需要がほぼ横這いで推移するなか、競合他社の生産能力増強等、様々な理由により当社グループの製品は今後も厳しい価格競争に晒されるものと予想されます。当社グループはコストの低減に努めておりますが、価格競争を克服できない場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 事故・災害に係るリスク

 当社グループは、製造設備の停止や製造設備に起因する事故等による潜在的なマイナス要因を最小化するため、すべての製造設備において定期的な点検を実施しております。しかしながら、製造設備で発生する事故、自然災害等による影響を完全に防止・軽減できる保証はありません。また、当社グループの事業活動におけるシステム・ネットワークへの依存度は年々増加しており、セキュリティの高度化等によりシステム及びデータの保護に努めておりますが、停電、自然災害並びにコンピュータウイルス及びハッキング等のシステム犯罪等により、システム・ネットワーク障害が生じる可能性があります。

 事故等により、工場周辺に物的・人的被害を及ぼした場合、あるいは、システム・ネットワーク障害が発生した場合、事業活動に支障をきたすほか、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 品質不適切行為に係るリスク

 当社において、公益財団法人日本水道協会の認証規格(JWWA K139)とは異なる条件で得られた試験結果により認証を取得した製品、2008年のJWWA K139規格改訂(使用可能な原料を指定)の際、使用されていた原料の報告を怠ったことにより指定外原料を使用する状態となった製品、及び同改訂後に指定外原料を使用して認証登録した製品、その他不適切行為が認められた製品が確認されました。

 日本水道協会の認証規格とは異なる試験条件で得られた結果により認証を取得した製品及び指定外原料を使用した製品につきましては、いずれも省令で定める衛生性が確認されております。また、その他不適切行為が認められた製品はいずれも塗料性能への影響はないと考えておりますが、お客様に対しては、謝罪とともに、事案の内容及び当該製品の品質が担保されていることについて順次個別にご説明し、ご指導に従い適切に対応しております。しかし、本不適切行為に関連したお客様等との協議の中で本不適切行為に関連する補償内容について合意がなされない場合、訴訟等を提起される可能性があります。

 その結果、今後の進捗次第では、お客様への補償費用を始めとする損失等の発生により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結貸借対照表関係) 6 偶発債務」に記載のとおり、訴訟を提起されております。

(資産や負債に係るリスク)

  (1) 固定資産の減損に係るリスク

 当社グループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下又は市場価格の下落等により、減損損失が発生し、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 地価の下落に係るリスク

 当社グループが保有する土地について、その多くは土地の再評価に関する法律に基づき再評価を行っております。今後、地価が大幅に下落した場合には、減損会計適用による損失が発生するなど、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 金利変動に係るリスク

 当社グループは、運転資金及び設備資金に要する資金を主に金融機関からの借入により調達しております。また、当社においては2022年12月23日付で株式会社三井住友銀行をアレンジャーとするシンジケートローンにより、多額の資金調達を実施いたしました。そのため、総資産に対する借入金残高の比率はまだ高い水準にあります。金利は安定した状態が続いておりますが、今後金利が上昇した場合には支払利息が増加し、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 為替レート変動に係るリスク

 当社グループは、国内で製造した製品を海外に輸出するとともに海外からの原料品を輸入しておりますが、製品輸出高は原料品輸入高を上回っております。外国通貨に対して円高が進行した場合、海外で生産された製品に対する価格競争力が低下することに加え、輸出手取額の減少が輸入支払額の減少を上回ることになります。一方、外国通貨に対して円安が進行した場合、当社グループの使用する各種原材料の仕入価格上昇へと間接的に影響が及ぶことがあります。為替レートの変動によるリスクを完全にヘッジすることはできないため、為替レートの変動は当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。また、海外の関係会社には外国通貨建の債務を保有している会社があるため、外国通貨に対して自国通貨安が進行した場合、為替差損が発生し、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 海外の関係会社の経営成績は、連結財務諸表作成のために円換算されております。換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(その他経営全般に係るリスク)

(1) コンプライアンスに係るリスク

 当社グループは、コンプライアンス推進体制を構築するとともに、役員・従業員への教育啓発活動を随時実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めています。しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの評価に重大な影響を与え、発生した損害に対する賠償金の支払等により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 規制変更に係るリスク

 当社グループは、事業展開する各国の規制に従い、業務を遂行しております。将来における法律、規則、政策、実施慣行、解釈及びその他の変更並びにそれらによって発生する事態が、当社グループの業務遂行、財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。また、将来的に環境及び化学品の安全等に対する法的規制が強化され、新たな対策コストが発生する可能性があります。

(3) 人材確保に係るリスク

 当社グループの成長及び利益は、製造・販売・研究開発・管理における専門性を有する優秀な人材の確保・育成に影響されます。当社グループでは、こうした有能な人材の確保・育成に努めておりますが、労働市場における人材獲得競争は厳しさを増しており、想定どおりに採用・教育が進まない場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 知的財産権に係るリスク

 当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウを蓄積し事業の競争力を強化してきました。当社グループ独自の技術・製品とノウハウの一部は、厳正な管理を行っているものの、予期せぬ事態により外部に流出する可能性があり、また、特定の地域ではこれらの知的財産の完全な保護が不可能なため、第三者が当社グループの知的財産を使用して類似製品を製造することを効果的に防止できない可能性があります。また将来、知的財産に係る紛争が生じ、当社グループに不利な判断がなされる可能性があります。

(5) 訴訟に係るリスク

 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟、係争その他の法律的手続きの対象となるリスクがあり、将来重要な訴訟等が提起された場合には当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結貸借対照表関係) 6 偶発債務」に記載のとおり、訴訟を提起されております。

  (6) その他のリスク

 疾病、自然災害、産業事故、テロ、戦争等が発生した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、国内外における企業の一時的な操業停止・減産等、経済に多大な影響を与えており、当社グループにおいても一部生産調整を行うなど影響が及んでおります。新型コロナウイルス感染症の収束時期や今後の展開次第では、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に更に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 継続企業の前提に関する重要事象等

 当社グループは、前連結会計年度において原材料価格高騰等の影響により大幅な営業損失343百万円、経常損失243百万円、及び親会社株主に帰属する当期純損失1,825百万円を計上いたしました。当連結会計年度においても、原材料価格高騰等の影響の売価是正や生産合理化等が一部にとどまり、営業損失1,203百万円、経常損失1,146百万円、及び親会社株主に帰属する当期純損失1,806百万円を計上いたしました。その結果、当連結会計年度末において、シンジケートローンによるタームローン契約、及びコミット型タームローン契約に付されている財務制限条項に抵触し、期限の利益等の喪失事由に該当しております。

 また、「(3)連結財務諸表に関する注記事項 (連結貸借対照表関係) 偶発債務」に記載のとおり、当社において本件不適切行為が判明しており、今後の調停、訴訟およびお客様等の協議の結果によっては、本件不適切行為に係る新たな補償費用が発生する可能性があります。これらにより、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点でその影響額を合理的に見積ることが困難なものについては、連結財務諸表に反映しておりません。

 これらの事象により、当社は継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。このような状況に対し、当社は、原材料価格高騰を受けた損益改善の取り組みとして販売価格等の是正、役員報酬の減額等の固定費の削減を進めております。

 また、本件不適切行為に関しては、お客様に対しては、謝罪とともに事案の内容及び当該製品の品質が担保されていることについて順次個別にご説明し、ご指導に従い適切に対応しております。

 更に、財務面では、政策保有株式及び社宅等の資産の売却を進め、キャッシュ・フローの改善に向けた施策も進めております。これらの施策に加え、取引先金融機関と期限の利益等の喪失の権利放棄に関する協議を行っており、取引先金融機関から期限の利益等の喪失の権利行使をしないことについて合意を得ていることから、引き続き金融機関の支援を得られる見通しです。

 以上の結果、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

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