企業神戸天然物化学東証グロース:6568】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社は、以下の経営環境認識のもとに経営方針及び対処すべき課題を設定し、『先端産業分野において、研究から商業生産まで、顧客とのパートナーシップを重視し、化学品製造に関する課題を解決する』ことを進めてまいります。当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)経営環境

 当社の事業モデルにおいては、医薬品会社や化学会社等の製品開発会社における、新製品の研究開発及び製造の外部委託需要が重要な要素となります。当社の事業領域である有機化学品の受託業界におきましては、技術の細分化・深化が進んだことや、より多品種の化学品等が必要になったこと等により、研究開発及び製造の外部委託傾向が続いています。

 また、当社は量産ステージ製品の拡大を企図し、量産設備への設備投資を中心とした投資を進めてまいりました。これは、顧客の開発品目のステージが研究・開発から量産へと上がるのに伴い、ステージに応じたソリューションを提供して取引を継続し、当社の成長を牽引するモデル(ステージアップ・グロース)を企図して実施したものです。この結果、量産ステージ製品の売上高に対する割合は安定して60%を超える状況を構築するに至っております。今後も研究・開発ステージ製品から量産ステージへの取り込みが継続するものと認識しております。

 当事業年度では、ウクライナ情勢、物流2024年問題および米中貿易の問題は継続しておりますが、当社への影響は現段階では軽微ながらも、今後も十分に注視しなければならない状況であると認識しております。

(2)経営方針及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 上記のような、当社を取り巻く経営環境及び量産ステージへの対応状況を踏まえ、今後の経営方針としましては、これまでの当社での技術蓄積と顧客との信頼関係を背景に、量産ステージのビジネスを更に拡大する計画であります。

 量産ステージでは、研究・開発ステージのビジネスより生産量が増加しますので、既存設備の稼動率の向上に加えて、生産能力の向上が不可欠となります。現有設備の生産能力向上施策を行い、必要に応じて設備の増設を検討いたします。また、研究・開発ステージの品質規格は暫定的な場合が多いのに比べ、量産ステージでは厳格な規格のみならず生産過程全般に渡り品質を保証する体制が求められます。このため、品質管理体制の強化及び品質保証を含めた生産管理体制の強化を進める必要があります。

 一方、研究ステージ及び開発ステージのビジネスは、量産ステージへつなぐために持続することが必要であります。市場拡大が期待できる先端領域の選択及び顧客の要望に対応できる優れた技術の習得が課題となります。このための顧客及び業界市場からの積極的な情報の入手及び優秀な人材の確保並びに技術の開発と向上にも努めてまいります。

 以上のことから、ステージアップ・グロースモデルを更に推し進めるため、以下の①~⑤の5項目を優先的に対処すべき課題として認識しております。

① 営業力の強化

 ステージアップ・グロースモデルの強化のため、生産キャパシティ拡大を企図した大型設備投資および製造等人員の拡充を実施しております。このような状況下、当社事業の付加価値の最大化と受注機会の積極的獲得を加速するために営業部門の更なる拡充、人材育成等による強化が必要であると認識しております。

② 生産能力・生産性の引き上げ

 ステージアップ・グロースモデルの拡大のためには、研究設備、生産設備及び分析設備等の改良、拡充が求められます。このため、生産設備等の新規取得、既存設備等の更なる有効利用及び仕入から製造、保管、出荷、廃棄物処理にいたるまでの全工程を通してのボトルネック解消による効率化が重要な課題と認識しております。

③ 変動する顧客ニーズへの対応

 ステージアップ・グロースモデルの持続的な強化を推進するには、社会情勢、技術革新及び地球環境等により高度化する顧客ニーズに対応する必要があります。当社が社会的ニーズや顧客ニーズを充足し、高付加価値なソリューション提供を実施するために、生産技術、品質保証、生産設備要件及び人材育成等のさらなる強化を進めてまいります。

④ 研究開発から事業化への更なる加速

 ステージアップ・グロースモデルの競争力を維持すると共に、新規事業の取り込みのためには研究開発からの早期の製品化及び事業化が求められます。このため、ベンチャー企業、アカデミア及びベンチャーキャピタル等との積極的な交流や共同研究等によるパイプラインの拡充及び技術獲得によるステージアップ・グロースモデルの強化が重要な課題であると認識しております。

⑤ 通年での業績平準化による業績見通し蓋然性の向上

 ステージアップ・グロースモデルの更なる強化による企業価値の向上を推進する一方で、第4四半期への売上偏重による業績見通しの蓋然性の低さが、当社の企業価値の低下要因であると認識すると共に、通年での売上計上平準化の推進を図ってまいります。

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