燦ホールディングス
【東証プライム:9628】「サービス業」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
2019年4月に改定した経営理念は、ミッション(使命)、ビジョン(未来・目指す姿)、バリュー(価値観)の3つから成る、以下のような体系です。
※燦ホールディングスグループ経営理念
燦ホールディングスグループ経営理念のミッション「人生に潤いと豊かさを。よりよく生きる喜びを。」は、葬儀事業からライフエンディングのトータルサポート企業へ、また新規事業の展開へと新しい価値を創り出すことに挑戦しつづける当社が、商品やサービスを通じてお客様と地域の人々の人生に潤いと豊かさを感じてもらうこと、よりよく生きる喜びを感じてもらうことが社会に果たすべき使命であるということを意味しています。
ビジョンは、当社の目指すべき未来の姿として、人の心に寄り添い、人生の喜びと幸せを創出する企業、新しい価値、高い付加価値を創造し、持続的に安定成長していく企業、一人ひとりが情熱を持って、主体的に行動し挑戦しつづける企業になることを掲げました。
バリューは、ミッション、ビジョンを実現するために、当社グループとして大切にすべきこと、価値観をまとめました。
それに加えて、2022年4月に私たちの社会に対しての存在意義、存在価値をあらためて定義し、当社グループのパーパスを制定しました。
※燦ホールディングスグループパーパス
このパーパスと経営理念のもとに、人生100年時代の社会に貢献する取組みを進めていきます。
(2)経営環境と経営戦略
昨今、エンディング業界では同業他社に加えて異業種からの新規参入が相次ぎ、また、人口減少や超高齢社会の進行に伴い、お客様の価値観やニーズが大きく変化しています。こうした事業環境の変化を踏まえ、当社は2022年に、2032年の創業100年に向けた将来像として「10年ビジョン」を策定いたしました。本ビジョンでは、(1)全国規模での出店拡大による事業基盤の強化、(2)ライフエンディングサポート事業の拡大による新たな価値提供の実現、の2点を重点方針として掲げております。具体的には、2031年度までにグループ全体で葬儀会館210会館体制の構築を目指すとともに、ライフエンディングサポート事業においては、シニア世代とそのご家族のクオリティ・オブ・ライフ向上に資するサービスを拡充し、同年度に売上100億円規模への成長を見込んでおりました。
2024年度においては、葬儀会館の自社出店に加え、㈱きずなホールディングスの連結子会社化により、グループ全体の葬儀会館数は267会館に達し、葬儀事業の拡大目標については計画を前倒しで達成いたしました。この実績を踏まえ、当社は新たな目標として「葬儀会館数550会館」へと引き上げ、更なる成長と拡大を目指してまいります。
① 当社は葬祭業界のリーディングカンパニーとして、現状より幅広い層のお客様にご満足いただけるサービスを提供するために、出店エリアを全国規模に広げ、葬儀会館数は2031年度にはグループ全体で550会館を目指します。
② ライフエンディングサポート事業(注)をさらに拡大させ、シニア世代のライフエンディング・ステージを通じて様々な価値を提供することで、多くのシニア世代とそのご家族のクオリティ・オブ・ライフ向上に貢献します。2031年度には売上100億円を目指し、当社グループの事業の柱へと育てます。
(注)ライフエンディングサポート事業:ライフエンディング・ステージにおいて必要とされる、日常生活や、人生の「終末期」の準備サポート等、安心して心豊かな老後の時間を過ごすために必要とされるサービスや商品を提供することで、社会に貢献する事業。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
葬儀事業拡大の目標達成の実績を踏まえ、2025年度からは、「10年ビジョン」の実現に向けた次なるステップとして、「中期経営計画(2025年度~2027年度)」を策定いたしました。本計画では、「10年ビジョンの実現に向け、次なるステップへ! 変化を恐れず、新たなチャレンジ!」という方針のもと、引き続き、企業価値の一層の向上と更なる成長に向けた取り組みを強化し、「10年ビジョン」の着実な実現を目指してまいります。
「中期経営計画(2025年度~2027年度)」では、以下の4つの重点テーマに取り組んでまいります。
① Growth(成長)
事業基盤の拡大に向けて、引き続き全国主要都市への出店を積極的に推進してまいります。出店施策においては、家族葬ブランドの「エンディングハウス」および「家族葬のファミーユ」を中心とした自社展開を加速するとともに、M&Aや他事業者との提携も活用し、グループ全体の成長を図ってまいります。
また、ライフエンディングサポート事業においても、新規サービス事業の開拓や、既存事業の拡充、グリーフケアサポート活動の拡大を通じ、売上拡大と事業領域の拡張を推進してまいります。
② Quality(品質)
㈱きずなホールディングスが有する家族葬のノウハウを活用し、家族葬領域における品質向上とサービス力の強化を図ってまいります。これにより、高まるニーズに的確に対応しながら、当社全体の品質水準をさらに引き上げてまいります。
また、企業価値の源泉である高品質・高付加価値なサービスを安定的に提供するため、クオリティマネジメントの仕組みを強化し、当社の強みであるサービス品質を一層磨いてまいります。あわせて、事業拡大に向けて、葬儀サービスを担う人財の早期育成と品質確保にも注力してまいります。
「日本一満足・感動いただけるサービス」の提供を継続することで、他社との差別化を図り、持続的な競争優位性の確立を目指します。
③ Change(変革)
変革の取り組みとして、㈱きずなホールディングスとの経営統合(PMI)を推進し、機能・ノウハウの共有および重複機能の統合・最適化を進めてまいります。これにより経営効率を向上させるとともに、グループ全体のガバナンス体制の一層の向上を目指します。さらに、㈱きずなホールディングスとの統合を機に、決算期(3月末)を8月末に変更し、営業収益等の季節変動に伴う事業運営への影響を緩和するとともに、事業運営の効率化を図ってまいります。
④ Sustainability(持続可能性)
持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、資本コストや資本収益性を意識した経営の実践を通じて企業価値向上を図り、早期にPBR1倍超となることを目指してまいります。資本収益性指標としてROEを採用し、効率改善を図るとともに、キャッシュ創出力を表す「EBITDA」を重要指標に追加いたします。また、キャピタルアロケーション方針の開示や、IR機能の強化、配当については累進配当方針に基づく株主還元の強化を推進してまいります。
さらに、人的資本経営に注力し、ビジョン達成に必要なスキル・専門性を備える人財の採用・育成を進めてまいります。グループ内外を対象とした教育機関「燦ビジネスアカデミア」を設立し、人財育成基盤の強化を図るとともに、エンゲージメント向上施策を継続的に実施し、組織力の強化を図ってまいります。さらに、ESG・SDGsへの積極的な取り組みを通じて、社会課題の解決と企業価値向上の両立を目指してまいります。
これらの取り組みを通じて、当社は変化する社会ニーズに応えながら、ライフエンディング領域におけるリーディングカンパニーとしての地位を確立し持続的な企業価値向上を実現してまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
資本収益性指標としてROEを採用し、中長期的に安定して8%以上にすることを目指し、効率改善を図るとともに、キャッシュ創出力を表す「EBITDA」を重要指標に追加いたします。詳細については、2025年8月を目途に公表いたします。
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