企業兼大株主明治ホールディングス東証プライム:2269】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当連結会計年度の研究開発費の総額は30,989百万円であります。

 当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。

(1) 食品

 当連結会計年度における研究開発活動の金額は、13,604百万円であります。

① ヨーグルト・チーズ:プロバイオティクス、ヨーグルト、チーズ

(プロバイオティクス)

『明治プロビオヨーグルトR-1』ブランドでは、『満たすカラダ』シリーズとして鉄分を配合した「同 鉄分ブルーベリーミックス」とビタミンA、C、Eを配合した「同 ビタミンCフルーツミックス」を2023年4月に発売しました。またドリンクタイプにおいて、ラベルレスのPETボトルを採用した6本入りタイプを2022年9月に発売しました。ドリンクヨーグルト初のラベルレスボトルになり、ラベルをはがす手間が不要で、プラスチック使用量の削減による環境負荷低減に貢献します。2022年10月には『明治脂肪対策ヨーグルト』食べるタイプとドリンクタイプを発売しました。肥満気味の方のお腹の脂肪を減らす機能を有する「MI-2乳酸菌」を使用した機能性表示食品です。また、『明治プロビオヨーグルトLG21』シリーズについては2022年12月に新たに“LG21乳酸菌が一時的な胃の負担をやわらげる”ことを表示した機能性表示食品としてリニューアルしました。

(ヨーグルト)

『明治ブルガリア』ブランドでは、発売50周年に向けて2023年3月にプレーンヨーグルト4品をリニューアル発売しました。新製法「くちどけ芳醇発酵」を採用し、くちどけの良さと、爽やかさの中にミルク感が広がる芳醇なあじわいを達成しています。また、フルーツ入りや水切りタイプにおいて、季節に合わせた新フレーバーを発売しました。『ザバス』ブランドでは、2023年4月に1個125gにミルクプロテイン15gを配合し、なめらかな口当たりと後味のすっきりとしたおいしさを実現した食べるタイプ3品「ザバス 甘さひかえめ」「同 ストロベリー」「同 ホワイトピーチ」を発売しました。『TANPACT』ブランドでは、たんぱく質10gに加えてカルシウムや鉄など不足しがちな栄養素を強化した食べるタイプの新商品を発売しました。また、2023年3月に「明治吸収サポート 野菜と一緒にのむヨーグルト」を発売しました。野菜の栄養(α-カロテン、β-カロテン、リコピン、ルテイン)の吸収をサポートする「V1乳酸菌」を使用した商品で、ヨーグルトの新たな価値を提案するとともに、お客さまの健康的な食生活に貢献します。

(チーズ)

『明治北海道十勝』ブランドは1992年の発売以来、30周年を迎えました。期間限定の商品として「明治北海道十勝カマンベール ブラックペッパーカレー風味切れてるタイプ」を2023年3月より関東エリアにて発売しました。本商品は、カマンベールにカレー風味のブラックペッパーを贅沢にサンドし、クミン由来のスパイシーな香りとともにカマンベールのまろやかな味わいをお楽しみいただけます。また、2023年3月に「明治北海道十勝スライスチーズ 濃い味7枚入り」(112g)を発売しました。「うまみ乳酸菌熟成」技術によって生みだされた、濃厚なコクとうまみが特徴です。

② ニュートリション:乳幼児ミルク、スポーツ栄養、流動食、美容

(乳幼児ミルク)

 日本国内向けに、『明治ステップ』『明治ステップ らくらくキューブ』を2022年10月にリニューアルしました。1~3歳頃の幼児期の発育に大切で、かつ不足しがちな栄養をまとめて取ることができるフォローアップミルクに脳の発育に重要な鉄とDHAを強化しました。

 順天堂大学大学院医学研究科小児思春期発達・病態学への委託研究により、幼児の鉄不足解消に向けて貧血の実態把握に貢献する研究成果を国際専門誌Pediatric Researchに発表しました。また、2022年11月には幼児の貧血の実態把握と鉄摂取の重要性を伝えるプロジェクト「鉄チェック活動」を始動しました。

2022年11月には、『明治ほほえみ らくらくキューブ』『明治ステップ らくらくキューブ』に用いられている「キューブ製法技術」が令和4年度関東地方発明表彰で日本弁理士会会長賞、実施功績賞を受賞しました。「キューブ製法技術」は、固形タイプの粉ミルクに用いている当社独自の技術で”計量がいらない””粉がこぼれない””衛生的””持ち運びしやすい”といった利便性から、消費者より高く評価されています。

(スポーツ栄養)

『ザバス』シリーズからは、2022年9月にカゼインが豊富なミルクプロテインコンセントレート(MPC)配合の持続吸収型プロテイン「ザバス カゼイン&ホエイ MPC100 ココア味」(210g、810g)を全国で発売しました。MPCに多く含まれるカゼインは、ホエイプロテインに比べて吸収が穏やかなため、アミノ酸の吸収が持続するのが特徴です。

 また、理想的なカラダづくりをサポートするホエイ100の新フレーバー「ザバス ホエイプロテイン100 ミルクティー風味」( 280g、980g)と、引き締まったカラダづくりをサポートするソイ100の新フレーバー「同 ソイミルク風味」(224g、900g)を発売しました。市場の拡大に伴い、幅広いフレーバー展開のニーズに応えて参ります。

2023年3月にはカラダづくりに重要な成分であるロイシンの含有率に着目したたんぱく原料「アシッドホエイプロテイン」を新採用した「ザバス プロ アドバンスト ホエイプロテイン プレミアム チョコレート風味」を発売しました。「アシッドホエイプロテイン」は世界的に生産量が少ない現状ですが、当社独自の原料ネットワークを駆使し、このたび調達に成功しました。吸収に優れたホエイペプチドや、カラダづくりに欠かせない10種のビタミン、汗で失われがちな3種のミネラルも配合しています。

『ザバス』飲料タイプでは、運動強度の高い方などプロテイン配合量を求める方向けに、1本で20gのミルクプロテインを摂取できる「(ザバス)MILK PROTEIN 脂肪0 カフェラテ味」(430ml)を2022年10月に発売しました。また、当社200ml容量タイプとして初めてのミルクプロテイン20g入り「同 チョコレート風味」(200ml)を2023年3月より販売を開始しました。プロテイン濃度が高くなっても、運動後にすっきりと飲みやすい味わいを意識して風味設計しています。

 また、カラダを引き締めたいと考えている女性に向けた「(ザバス)SOY PROTEIN Beauty Fit」(250ml)として、2022年9月に「同 コラーゲン紅茶風味」、2023年2月に「同 コラーゲン抹茶風味」を発売しました。引き締めをサポートする大豆(ソイ)プロテイン12.5gに、コラーゲン1,500mgと鉄分、葉酸、ビタミンB6 、B12 を配合し、運動後にも飲みやすいスッキリとした味わいで、女性のカラダづくりとキレイを応援する商品設計です。

『ヴァーム』シリーズでは、2023年3月よりカラダを動かすことによる体脂肪の減少をさらに助ける特定保健用食品「ヴァーム スマートフィットウォーター 香るレモン風味」「同 アップル風味」の2品をリニューアル発売しました。『ヴァーム』シリーズの機能と特長をより伝わりやすくするために、パッケージの大幅刷新を行いました。

 パワーと元気をチャージする『即攻元気』シリーズ商品は、2021年以降疲労回復系のニーズが高まっており、売上が拡大しています。甘さや糖類を気にされている人向けの疲労回復系ゼリーとして、現行の「即攻元気 アミノ酸&ローヤルゼリー」の機能成分をそのままに、糖類をゼロにした「即攻元気 アミノ酸&ローヤルゼリー 糖類0」を2023年3月に発売開始しました。

(流動食)

『明治メイバランスMiniカップ ミルクテイスト』シリーズ(7品)で、特別用途食品 総合栄養食品の表示許可を取得(第2021016号、第2021017号)し、新表示品を2022年6月に発売しました。『明治メイバランス』は、食事として摂取すべき栄養素がバランスよく含まれている総合栄養食品で、通常の食事で十分な栄養を摂ることができない方や低栄養の方の栄養補給に適しています。食事や栄養で悩む多くの方の栄養補給の選択肢を広げることで健康な毎日に貢献してまいります。さらに、独自の乳酸菌「LB81乳酸菌」を活用した新シリーズ『明治メイバランスMiniカップ 発酵乳仕込み』シリーズ(「同 さわやかヨーグルト味」「同 白桃ヨーグルト味」「同 ブルーベリーヨーグルト味」「同 いちごヨーグルト味」)を2023年3月下旬に発売しました。「明治ブルガリアヨーグルト LB81プレーン」の「LB81乳酸菌」で発酵した発酵乳を配合しており、乳酸菌による発酵によってたんぱく質の一部が分解されているため、消化吸収されやすい状態になっています。6大栄養素(たんぱく質、脂質、糖質、食物繊維、7種のビタミン、9種のミネラル)をバランスよく配合し、カラダに必要な栄養素を手軽にまとめて取ることができる栄養設計となっています。当社が長年研究に取り組んできた乳酸菌を使用した発酵乳を栄養食品に取り入れることで、新たな価値を提供してまいります。

 人生100年時代を”いつも健康で輝いていたい”という思いに応える新ブランド『明治メイバランスMICHITAS(ミチタス)カップ』を展開し、「明治メイバランスMICHITAS(ミチタス)カップ 乳酸菌飲料風味」「同 白桃風味」「同 ブルーベリー風味」を2022年9月20日に発売しました。『明治メイバランスMICHITAS(ミチタス)カップ』は、『明治メイバランス』の”6大栄養素をバランスよく配合する”という栄養設計の概念はそのままに、栄養が偏りがちな日々の食事に加えやすい、すっきりとした味わいで、手軽においしく栄養素を取ることができます。

2022年7月に発売した100mlで200kcalを摂取できる少量高濃度タイプの病院施設向けの栄養補助食品『明治メイバランス ぎゅっとMini』シリーズ(「同 コーヒー味」「同 バナナ味」「同 ストロベリー味」「同 ミックスフルーツ味」)に、「同 コーンスープ味」をラインナップに追加しました。少量で栄養とエネルギーを簡単・手軽に補給できるため、様々な理由で普通の食事が十分に摂れない方や食欲のない方の補助栄養として受け入れられています。また、容器が100mlとコンパクトであるため、保管時の省スペース化も図れ、持続可能な社会の実現にも貢献しています。

 病院施設向けの栄養補助食品『明治メイバランス ブリックゼリー』の既存「明治メイバランス ブリックゼリー メロン味」「同 ミカン味」との差し替えで、新味「同 抹茶味」「同 ミックスフルーツ味」を発売開始しました。

(美容)

 女性特有の健康課題に対し、食でおいしく応援をする新ブランド『明治フェムニケアフード』では、生乳に含まれるたんぱく質の一つである「α-LA(α-ラクトアルブミン)」を配合した『α-LunA(アルファルナ)』シリーズとして顆粒、ドリンク、グミの3つのタイプの商品を2022年10月に発売しました。ドリンクでは、毎日飲み続けやすい125ml紙パック入りの2種類のフレーバー「α-LunA(アルファルナ) カフェオレ風味」と「同 ミルクティー風味」を上市しました。2023年3月に様々な飲料に味を変えることなく加えることが出来るパウダータイプを上市しました。

③ チョコレート・グミ:チョコレート、グミ

(チョコレート)

 高カカオチョコレート市場売上No.1ブランドである『チョコレート効果』は、自社開発素材であるカカオエキスパウダーを配合しカカオフラバノール含量を増やした「チョコレート効果 カカオ72%プラス」を”善玉コレステロールを増やす”健康機能を有する機能性表示食品として2023年3月発売し、更なる売り上げ拡大に向けて、健康訴求を強化しました。『オリゴスマート』は、フラクトオリゴ糖の”ビフィズス菌を増やして腸内フローラを整える”健康機能を謳った機能性表示食品5品「オリゴスマート カカオコク深ミルクチョコレート」「同 濃厚ミルクチョコレート」「同 100ミルクチョコレート」「同 カカオコク深ミルクチョコレート」(パウチ、大袋)を2月発売し、より具体的な健康訴求を開始しました。『明治ザ・チョコレート』は、更においしい風味品質、食べやすい形状と個包装、新しいパッケージデザインへと大幅リニューアルした商品を9月発売し、お客様へ、世界レベルのおいしさと、当社のサステナブルな取り組みである「メイジ・カカオ・サポート」を伝えました。当社全体でフェムニケアフードに取り組み、「α-LunA(アルファルナ) ミルクチョコレート」を2023年3月発売し、女性特有のカラダや健康をサポートしました。

2022年対外発表した明治Newアクション「ひらけ、カカオ。」を受け、2023年2月に新作発表会を行い、独自技術で開発したカカオの新規素材「カカオフラバノールエキス」を使用した「カカフル タブレット」「カカフル ソルベ」「カカフル ドリンク」と、別の独自製法で作ったカカオ新素材「カカオグラニュール」を使用した「カカウェル」を、Makuakeで発売開始し、カカオの新しい可能性と、当社のサステナブルな取り組みを紹介しました。これらカカオの新規素材は、2023年1月フランスで行われた国際見本市や、国内展示会にも出展し、世界に向けて情報発信しました。

 新しいチョコレートの楽しみ方として”飲む”文化を広げるべく、家電メーカーとコラボしたチョコレートドリンクメーカーを開発し、2023年2月にMakuakeで『明治ザ・チョコレート』とセットで発売しました。

 従来のチョコレートとは異なる新しい品質特徴を有する「ガナッシュ」の開発及びテスト発売を実施し、今後の本格発売に向けて準備を行いました。また、今後の海外本格展開に向けて、海外法規に対応したグローバルスペックの検討を行っております。

(グミ)

 硬めな噛み応え品質が評価されているのを受けて、好調な「コーラアップ」に続き、ドリンク味展開として、6月「ラムネアップ」を発売しました。『果汁グミ』の定番商品に加えて、6月「果汁グミ ダークチェリー」、10月「同 有機ブラッドオレンジ」、12月「同 いちご」、2月「同 ゴールデンパイン」を発売し、季節のおいしさが楽しめる品質でラインナップ強化に繋げました。

 お客様が当社グミ商品を食感の好みに合わせて選択できるように、当社独自の装置で”噛みごたえ”をわかりやすく数値化し、8月から感性表現とセットで商品パッケージに記載しました。この取り組みは、メディアにも多数取り上げられ、グミを”噛みごたえ”で選ぶことにつながり、売り上げに貢献しました。

 食感バリエーションの選択肢を広げるために、グミ市場トップブランドである『果汁グミ』で硬めな噛み応えの『果汁グミ 弾力プラス』と、ソフトな噛み応えの『果汁グミ やさしい小粒』を11月発売し、ブランドの強化を図りました。また、エナジードリンクの人気を反映して、伸長傾向にある硬めの噛み応えを付与した「ブーストバイツ」を2023年3月に発売しました。

 高齢化社会のドライマウスに対応した『お口のミカタグミ』の商品力強化として、10月から医師推奨マークをパッケージへ記載しました。『明治フェムニケアフード』として「同 α-LunA(アルファルナ)グミ」を10月発売し、女性特有のカラダや健康をサポートしました。その他、健康機能訴求型のグミを、現在複数案検討中です。

 昨今話題となっている食品ロス対策として、10月より、グミ商品全ての賞味期間を9ヵ月から10ヵ月に延長し、サステナブルな社会実現に貢献しました。

④ 牛乳:牛乳類

2022年4月に「明治おいしい牛乳」(125ml、125ml×3、200ml)の賞味期限延長を行ったことで、「明治おいしい牛乳」の市販用商品の”製造日を含む19日以上”への賞味期限延長を完了しました。また、2022年7月からは順次、キャップや注ぎ口などに使用しているプラスチックについて、バイオマスプラスチックへの切り替えを進めています。

 宅配専用商品では、リサイクルPET樹脂を100%使用した新開発のペットボトル容器を採用した「明治5つ星習慣」と「明治グルコサミン1500&コラーゲン3000」を2022年7月に発売しました。「明治5つ星習慣」は、明治の宅配専用商品初の機能性表示食品です。難消化性デキストリンとGABAで「明治5つ星習慣」が報告されています。継続摂取しやすい宅配専用商品を通じて、今後もお客様の健康をサポートしてまいります。

 お子さまの元気な毎日をサポートする『明治それいけ!アンパンマンゼリー』の新味として、「同 やわらかみかんゼリー」を2023年3月に追加発売しました。子供が楽しみながら栄養が摂取できることを実現し、健全な発育をサポートします。

⑤ 業務用食品:業務用食品

2022年4月には、新鮮なミルクの香りと豊かなコクが特長の当社独自乳原料を使用した「明治あじわいミルク」(1,000ml)を発売しました。

 ホイップクリームでは、クリスマスケーキ用のコンパウンドクリーム「明治スペシャルホイップ2022」を2022年9月にリニューアル発売しました。また本格カカオ風味を有した「明治カカオ―ロ」を2023年4月に発売しました。

 ソースでは、カフェで使用されるモンブランをイメージした風味の「マロンソース」を2022年2月に発売しました。また同様にフロートのバニラアイスの風味を有した「バニラアイスフレーバーソース」を2023年3月に発売しました。

2022年4月に、「明治発酵BASEdクリームチーズ醇華(じゅんか)」(1kg×6個/ケース)を発売しました。発酵のチカラにより芳醇で華やかな香りと濃厚感のあるチーズの味わいがおいしくひろがるクリームチーズです。

⑥ フローズン・調理食品:アイスクリーム、調理食品、バター・マーガリン類

(アイスクリーム)

 フローズンデザートでは、素材を生かしたデザート性の高い商品として2022年12月に「明治エッセルスーパーカップ 大人ラベルとことん ショコラ」「同 とことん苺」の2品を発売しました。お客様からのご期待に応え、より美味しく、安全な商品開発を行っていきます。また、2023年3月より「明治ブルガリア フローズンヨーグルトデザート ブルーベリー」を発売しました。ヨーグルトを混ぜ込んだなめらかでコクのあるアイスと、爽やかなブルーベリーの味を楽しむことができる商品となっています。健康訴求アイスの拡大に向け、これからも積極的に商品開発を行っていきます。

 種類別アイスクリームの新商品として「明治Dear Milk」を2023年3月より発売しました。当社独自技術を用いた乳製品のみ使用し、濃厚なコクと澄みわたる後味を特徴とした商品となっており、新たなプレミアムアイスとして育成を図っていきます。

(調理食品)

 冷凍食品の新商品として、2022年秋に忙しい朝に手早く栄養がとれる「明治スープごはん クラムチャウダー」(2個入)「同 和風生姜スープ」(2個入)を発売し、2023年春には腸内環境を良好にしたい方に向けた機能性表示食品としてリニューアル発売しました。2023年春の新商品として1食分の野菜と野菜の栄養吸収を上手にサポートする「V1乳酸菌」を配合した「まるごと野菜発酵乳プラス 4種の彩り野菜のカレー」「同 彩り野菜と完熟トマトのペンネ」を発売しました。また、ホテルニューオータニシェフ監修による生乳と生クリームをたっぷりと使用し、素材にこだわった「明治贅沢洋食 チキングラタン」も発売しました。

 チルド食品としては、2023年春に冷凍食品同様に「V1乳酸菌」を配合した「まるごと野菜発酵乳プラス トマトのクリームスープ」「同 コーンチャウダー」「同 トマトとなすの野菜カレー」「同 ごろっと彩り野菜のカレー」を発売しました。

 ドライ食品では、2022年秋に売れ筋である『銀座カリー』シリーズをリニューアル。スパイスの香り立ちを高めると共に健康に配慮して塩分を減らしました。また、新商品として元気を体感できる「めざめる活力 にんにく黒カレー」「じんわり温活 ジンジャーキーマ」を、リニューアル商品としてこれまでチルド流通としていた「明治TANPACT 牛乳でつくるコーンスープ」「同 牛乳でつくるかぼちゃスープ」を常温で扱って頂けるように改良して発売しました。

(バター・マーガリン類)

「チョコレート効果CACAO72%」1粒と同量のカカオポリフェノールを1サーブで摂取できる「チョコレート効果 CACAOペースト」を2023年3月に発売しました。

⑦ 海外:海外子会社、輸出

 中国・台湾に展開した「ザバス ホエイプロテイン100」に加え、明治独自の栄養設計、溶けの良さとおいしさを特長とする「ザバス ソイプロテイン100 ココア風味」を中国・台湾、「同 ミルクティ風味」を中国で2022年10月に販売を開始しました。

2022年5月より乳児用粉ミルク「明治ほほえみ」(800g)と、1~3歳頃の不足しがちな栄養をサポートする幼児用粉ミルク「明治ステップ」(800g)のカンボジアへの輸出・販売を開始しました。カンボジアの粉ミルク市場は、経済成長やそれに伴う所得の増加を背景に拡大しています。

(2) 医薬品

 当連結会計年度における研究開発活動の金額は、16,386百万円であります。

Meiji Seika ファルマ株式会社グループにおきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、血液がん等新領域、ジェネリック医薬品等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。当事業に係る研究開発費として10,958百万円を投入いたしました。

 具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。

KMバイオロジクスと共同で開発を進めている新型コロナウイルス感染症に対するワクチン「KD-414」は、成人の国際共同臨床第三相試験、及び小児の国内臨床第三相試験を開始しました。Arcturus Therapeutics社から導入した新型コロナウイルス感染症に対するワクチン「「ARCT-154」は国内臨床第三相試験を開始しました。慢性GVHD治療薬「ME3208(KD025)」は、国内の臨床第三相試験を実施中です。ウステキヌマブ製剤(遺伝子組換え)のバイオ後続品である「DMB-3115」は、国際共同臨床第三相試験において先行バイオ医薬品との同等性を検証しました。現在承認申請準備中です。β-ラクタマーゼ阻害薬「Nacubactam(OP0595)」は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(略称AMED)による「医療研究開発革新基盤創成事業(略称CiCLE)」として、国際共同臨床第三相試験を開始しました。経口PDE4阻害剤「ME3183」は、米国及びカナダにおける臨床第二相試験を開始しました。抗悪性腫瘍剤「ハイヤスタ®錠」は、再発または難治性のB細胞性非ホジキンリンパ腫患者を対象とした国内臨床第Ib/II相試験を実施中です。

KMバイオロジクス株式会社は、ヒト用ワクチン、血漿分画製剤の研究開発から製造販売まで行う体制を持ち、また、新生児のマススクリーニングなどを行う新生児スクリーニングセンターを保有しております。

 同社において、特に注力しておりますヒト用ワクチン領域における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。

 ヒト用ワクチンにつきましては、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する不活化ワクチン(KD-414)」として、Meiji Seika ファルマ株式会社との共同開発、国立感染症研究所、東京大学医科学研究所及び医薬基盤・健康・栄養研究所との協業で、2020年5月より開発を開始しており、厚生労働省や日本医療研究開発機構(AMED)からの助成金を活用しつつ研究開発および生産体制整備を推進しております。現在の開発状況は、2021年3月より開始した第Ⅰ相/第Ⅱ相臨床試験で、高い安全性が示唆され、一定の有効性が期待できる結果が得られましたので、2021年10月より開始した成人を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験で、従来の不活化ワクチンと同様の安全性を有していること、また、有効性も第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験と同様に若い年齢層ほど中和抗体価は高い傾向であることが確認できました。また、2022年4月より、成人を対象とした第Ⅲ相臨床試験(日本およびフィリピン)および小児を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(日本)を実施中であり、更に2023年1月より小児を対象とした第Ⅲ相臨床試験(日本)を開始しました。他に、「小児用6種混合ワクチン(KD2-396)」の第Ⅰ相臨床試験を2022年11月より開始しました。「デング熱ワクチン(KD-382)」は、2018年8月よりオーストラリアで実施していた第Ⅰ相臨床試験を完了し、健康な成人に対して良好な安全性および免疫原性が確認できました。現在、導出活動と並行して、第Ⅱ相臨床試験の実施について検討を進めています。「小児用5種混合ワクチン(KD-370)」は、2022年4月に製造販売承認申請を行いました。

 なお、血漿分画製剤につきましては、血友病バイパス製剤であるバイクロットについて、2021年9月に適応拡大(定期投与)の承認事項一部変更申請を実施し、2022年8月に承認取得しております。

 明治アニマルヘルス株式会社での具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。

 ワクチンにつきましては、牛用ワクチン「KD-412」を、2022年12月に農林水産省へ製造販売承認申請しました。抗菌剤につきましては、牛豚用抗菌剤「ME4137」は、農林水産省に製造販売承認申請中です。牛用抗菌剤「ME4305」及び豚用ワクチン「MD-22-2001」は、製造販売承認申請に必要な試験を開始しました。

 また、畜産用飼料添加物である「ME4406」は、鶏と豚で医薬品開発の臨床試験に該当する野外応用試験の再試験実施に向けて準備中です。

(3) その他

 当連結会計年度における研究開発活動の金額は、999百万円であります。

 明治ホールディングス価値共創センターは設立から4年を経ましたが、2026ビジョンにおける事業ビジョン「健康価値領域での新たな挑戦」およびサステナビリティビジョンに掲げる「社会課題解決への貢献」の実現を目指す組織として、2023年4月新たに「ウェルネスサイエンスラボ」と改め、研究体制と研究テーマを刷新しました。新体制ではこれまで取り組んできた抗老化/免疫領域の研究により一層力を入れるとともに、サステナビリティやデジタルトランスフォーメーションに関連した研究テーマを推進し、将来の明治グループ事業を支える強固な研究開発基盤の構築を強く意識しています。

2022年度は特許出願14件、論文発表5件、学会発表5件を数え、大きな研究成果を残しました。また、当組織の大きなミッションである「オープンイノベーションの実現」では、東京大学や京都大学等への講座設置を起点とするアカデミアとの連携が大きく進捗しました。

 ウェルネスサイエンスラボは引き続き、明治グループ各事業会社(㈱明治、Meiji Seika ファルマ㈱、KMバイオロジクス㈱)から出向しているメンバーが共に協力しながら、国内外のアカデミアやベンチャー等との連携を通じた研究活動から生まれる革新性を原動力に、新たな価値領域における挑戦を着実に進めます。

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