企業兼大株主日東富士製粉東証スタンダード:2003】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針及び経営戦略

 当社グループは、「小麦製粉事業及び、その関連事業を通じて、食糧供給の一翼を担い、社会や人々に貢献してゆく企業を目指します」の企業理念のもと、2021年度から2024年度までの4か年を対象とした新たな中期経営計画『2024中期経営計画“New Foundation for the Future”』を策定いたしました。

 新中期経営計画では、市場、経済、環境、DX等の変化に対応しつつ、更なる成長のための「ゆるぎない土台」となる事業基盤を構築し、2024年度の「連結経常利益56億円/連結純利益40億円/連結ROE8.0%」を実現するために、下記5つの《重点戦略》に取り組んでおります。

《重点戦略》

   ⅰ)成長を支える設備・人財投資
     ⅱ)グループ経営基盤及び連携の強化
     ⅲ)海外ミックス粉事業の面展開と小麦粉の輸出拡大

   ⅳ)美味しさと健康を軸とした製品ラインナップの拡充

   ⅴ)「主食を通じた食と健康の課題解決」につながる新規事業機会の創出

2022~2023年度は目標を仕上げるための「踏み台」となる事業年度であると構想しており、当社の特徴ある商品の開発及び提案を強化し、連結子会社㈱増田製粉所の菓子用最高級小麦粉「宝笠」ブランドの活用、また、安全・安心な製品の安定供給の責任を果たすための設備投資、さらには中長期目標として収益力の高い海外プレミックス事業において拠点間の連携を強化し総合的な供給力の拡充を目指すなど、国内外の既存事業のベースをしっかり作り、基礎収益力の確立に向けてこれまで以上に効率化を図り計画達成に取り組んで参ります。

 また、「製粉事業のプロフェッショナルとして、お客様とともに成長し、社会にとってなくてはならない存在となります」をビジョンとして掲げ、安全で安心な製品の安定供給と、美味しさと健康を基軸とした商品提案により、お客様からもご評価いただけるよう事業活動を進めて参ります。

(2)経営環境及び対処すべき課題

 製粉及び食品事業をめぐる外部環境変化のうち、中長期的な人口減少を背景とした食品需要の減少は不可避的なものとなり、食品業界各社は、需要減少への対応として製品の付加価値を高める方向への取組みを強化しております。一方で、健康志向や植物性食品を重視する食品消費などの嗜好の多様化、SDGsへの意識の高まりなどを背景に、消費者は従来と異なる付加価値のある製品を求めており、モノと価値観の双方の観点から暮らしを豊かにする製品に対しては、多少単価が高くても購入するという傾向も見られます。したがって、高付加価値製品への取組みは、国内食品企業の成長戦略実現のために不可欠なものであり、かつ、消費者ニーズにも合致したものであることから、今後も、その重要性は増していくものと考えられます。

 また、2018年に発効したTPP11では、主要小麦輸入先である豪州及びカナダ産小麦のマークアップを段階的に削減するものとし、小麦粉調製品については、無税枠が設定されました。同じく、主要小麦輸入先である米国との間でも、TPPとほぼ同内容の日米貿易協定が2020年から発効しています。加えて、小麦二次加工製品についても両協定及び日EU・EPA協定により関税が削減・撤廃される方向にあり、小麦・小麦製品に係る国境措置は、全般的に低下しております。

 新型コロナウイルス感染症が収束しつつあるなか、ウィズコロナやコロナ収束後の新しい生活様式の中での食形態への変化も進んでいるものと考えますが、当社は全従業員が健康管理に最善を尽くし、製品の安定供給という社会的使命を果たして参ります。

 ①中核事業のシェアーアップ

 当社グループの中核事業である、小麦粉及びミックス粉のシェアーアップを図って参ります。従来より展開している「組織の壁を越えて営業基盤の拡大を図れ」を基本方針として、製造・販売・研究開発が一体となった新製品開発や提案型営業に全社員のベクトルを揃えるとともに、積極的な営業活動を図り新規顧客開拓を促進して参ります。

 ②環境問題への取組みと安全・安心に係わる体制の強化

 当社は、国内全工場において取得した食品安全マネジメントシステムの国際規格「FSSC22000」と環境マネジメントシステム「ISO14001」を効率的に運用し、食品安全と品質管理の徹底及び、環境負荷の低減に努めて参ります。

 ③ローコストオペレーションの推進

 製造、販売、物流等あらゆる分野で業務を見直すことによりローコストオペレーションを推進するとともに、生産設備、管理システムでの自動化技術やIT技術の活用等、事業インフラ基盤を強化するための投資を積極的に行って参ります。

 ④内部統制の強化及びコンプライアンスの徹底

 内部統制システムを通して財務報告の信頼性を確保するとともに、コンプライアンスの徹底によりリスクや環境変化に強い組織を構築して参ります。

 ⑤企業グループのシナジー極大化

 三菱商事㈱の国内外のバリューチェーンの活用や㈱増田製粉所とのシナジーの極大化を図って参ります。

 外食事業を展開している㈱さわやかにつきましては、製粉及び食品事業とのシナジー効果が期待できるケンタッキー・フライド・チキン店において、店舗運営の効率化をさらに推進し業容の拡大に努めるとともに、不採算店の整理、新店舗の出店をバランス良く展開して参ります。

 運送事業を行っている日東富士運輸㈱につきましては、環境問題や乗務員教育への取組みを通して物流企業としての品質向上に努めて参ります。また、㈱増田製粉所からの配送網を整備する等、グループ一体となった運営により経営の効率化を図って参ります。

 ⑥海外事業の展開

 三菱商事㈱と共同で設立したミックス粉の製造・販売会社NITTO-FUJI INTERNATIONAL VIETNAM CO., Ltd.は、2007年5月に生産を開始しましたが、順調に販売量が増加したことから2012年には設備の増強を図り、製品の安定供給体制を整えております。また、2018年11月にはタイにおいてもミックス粉の製造・販売会社Nitto Fuji International (Thailand) Co., Ltd.を設立し、本格稼働しております。アジア地域へ製造拠点の移転が進む日系冷凍食品メーカー等へ、高品質で競争力のあるミックス粉を安定的に供給することにより、アジア市場における事業の拡大にも努めて参ります。

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