日本興業
【東証スタンダード:5279】「ガラス・土石製品」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社はプレキャストコンクリート製品の製造・販売を通じて「美しく豊かな環境づくりに貢献する」を経営理念としており、「最高の品質を追究します」「最高のサービスを提供します」「創意と工夫で挑戦します」をモットーに、都市環境、住環境、ならびに自然環境に寄与する優れた独自製品を社会に送り出してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、「Nikko Revolution Towards 2033」にて定めましたとおり、株価・資本コストを意識した経営を早期に実現すべく、ROE(自己資本利益率)ならびにPBR(株価純資産倍率)の向上に注力してまいります。
また、株主還元にも注力し、成長投資や財務の健全性は維持しつつも目標配当性向35%、目標総還元性向50%を設定し、安定的かつ継続的な配当を図ってまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「グループ成長戦略」、「サステナビリティ取組強化戦略」、「人的資本活性化戦略」、そしてこれらの戦略を推し進めるための「経営基盤強化戦略」の4つを基本戦略とした中期経営計画「Nikko Revolution Towards 2033」を2025年4月に発表いたしました。
具体的には、プレキャストコンクリートのメリットをユーザーに訴求しながら地域の需要や特性に応じた提案を推し進めるとともに、当社オリジナルのカスタマイズ技術を駆使した高付加価値の製品・工法の開発と拡販に注力し、シェアおよび収益の拡大を目指してまいります。また、関東地区における販売拡大や、連結子会社の葉月工業株式会社を起点とした九州地区での事業展開など、エリア戦略を着実に遂行しながら成長戦略を強力に推し進めてまいります。
サステナビリティへの取組みについては、「サステナビリティ推進委員会」を中心にESG経営の実現に向けた取り組みを加速化し、特にE(環境)については、脱炭素製品の開発・生産・販売を始め、再生可能エネルギーの採用やブルーカーボンへの取組み等を推し進め、2040年までのカーボンニュートラル実現に向けて鋭意取組んでまいります。
また、当社は人的資本の活性化がグループ全体の持続的成長に不可欠であると認識しており、社員一人ひとりの成長を組織の成長と結びつけることでエンゲージメントの向上を推し進めるべく、教育・研修の充実や健康経営への取組み強化等を通じて、グループ全体のウェルビーイングの実現を目指してまいります。
一方、東京証券取引所より要請の「資本コストと株価を意識した経営の実現に向けた対応」についても重要な経営課題のひとつと位置づけ、資本政策の基本方針に基づき株主還元の充実を進める一方、IRの拡充とガバナンス強化を図ることで、ROE(自己資本利益率)およびPBR(株価純資産倍率)の向上に努めてまいります。
以上のような施策を推し進めることで、中期経営計画の基本方針である「美しく豊かな環境づくりを通じてサステナビリティ実現に貢献する日本興業グループ」の実現に挑戦してまいります。
(4)経営環境
当社グループが主要事業とするプレキャストコンクリート製品の製造・販売について、相次ぐ自然災害や社会資本の老朽化、人手不足などを背景に、国の進める「国土強靭化」を始め、「防災・減災」「流域治水」「安全・安心」「維持・補修」や建設現場での生産性向上が中長期的な課題とされるなかで、現場の省力化や生産性向上に向け、今後もその重要性が増すと見込まれます。一方、持続する原材料価格やエネルギーコストの高騰に起因する工事発注の遅延や需要の減退などが懸念されます。
当社グループは、同業他社の多くが地域や事業を限定し展開するなかで、土木資材事業、景観資材事業、エクステリア事業の3事業を全国展開することで、それぞれの事業の強みを活かした幅広い品揃えと豊富なソリューションにより事業を展開しております。また、役所や建設コンサルタントなどへの提案営業を軸とした特注対応力も強みのひとつと考えております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、国の進める「国土強靭化」を始め、「防災・減災」、「流域治水」、「維持・補修」などの重点テーマや建設現場の生産性向上へのソリューションとして、プレキャスト化のメリットをユーザーに訴求しながら地域の需要や特性に応じた提案を推し進め、シェアおよび収益の拡大を目指してまいります。また、当社オリジナルのカスタマイズ技術を駆使した高付加価値の製品・工法の開発と拡販に注力するとともに、3次元データ等のデジタル技術を駆使した製品モデルの提案による難易度の高い特注物件への対応力強化や、グリーンインフラ、カーボンニュートラルといったサステナビリティに貢献する素材や製品の開発を通じて、多様化・高度化するユーザーのニーズに的確に応えてまいります。
さらに、東日本地区における土木資材製品の一層の拡販を推し進めるとともに、連結子会社化した葉月工業株式会社との連携により九州地区における本格的な事業展開を図るなど、当社グループの持続的成長に向けた地域戦略の推進により、収益の確保に努めてまいります。
一方、今後も予想されるセメント、骨材や鉄筋などの原材料価格やエネルギーコストの高騰への対策として、生産部門を始めとするあらゆる部門で管理強化と効率化によるコスト低減を図るとともに、販売価格の適正化を推し進めることで、利益の創出を図ってまいります。また、老朽化した生産設備による問題を防ぐため、生産状況をふまえながら適切かつ計画的に設備更新を実施してまいります。
当社グループは、上記の事業活動を通じて、より一層の収益性の向上と財務体質の強化を推し進めてまいります。
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