日本タングステン
【東証スタンダード:6998】「電気機器」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
今後の見通しにつきましては、米国の関税政策により、世界的に貿易・投資・供給網が混乱するリスクや、日本の経済成長の下振れも懸念されており、先行きは不確実性がより高まる中で推移するものと思われます。
当社グループがターゲットとする市場におきましては、半導体・電子部品市場(機械部品事業)が、データセンター向けの投資拡大等、好調に推移することが見込まれ、また、衛生用品機器・医療用部品市場(機械・電機部品事業)は、緩やかながらも回復傾向で推移すると見込んでおります。産業用機器・部品市場では、けん引してきた二軸混錬押出機用の金属部品(機械部品事業)の需要の一服等もありますが、産業用設備向けのブレーカー用電気接点(電機部品事業)など引き続き堅調に推移することが見込まれます。一方、自動車部品市場(電機部品事業)では、コロナ禍前の水準に向けた回復基調にあるものの、米国の関税引き上げ等の影響も懸念され不透明な状況が見込まれます。
このような環境のもと、当社グループは、2024年度が最終年度となる中期経営計画を振り返り、得られた課題からさらなる企業成長に向けた全社的な戦略方針に基づき、戦略の実効性を高めるべく組織体制を強化していきながら、成長と収益拡大に向けた経営課題の達成に取り組んでまいります。サステナビリティに関する取組みにおいては、5つの成功の柱(マテリアリティ)に基づく各施策の組織への理解浸透及びその実践に注力しながら、長期ビジョンである「サステイナブルビジョン2050」の達成に取り組んでまいります。
(2024中期経営計画の振り返り及び次期中期経営計画の策定に向けて)
当社グループは、2024年度を最終年度とした4か年の計画である「日本タングステングループ2024中期経営計画」において、成長と収益拡大に向けた取組みとして、利益体質の強化、既存事業の収益拡大、成長期待事業の拡大や、新商品・新規事業の創出に注力し、また、サステナビリティを踏まえたパーパスの策定、マテリアリティの策定と実行等による経営への実装に取り組んでまいりました。
1stステージである前半2年は、コロナ禍において好調だった「半導体・電子部品市場」「産業用機器・部品市場」及び「自動車部品市場」が堅調だったこと等により、最終年度目標に近づく勢いで推移したものの、2ndステージとなる後半2年では、顧客の在庫調整の長期化や原材料・エネルギー価格の高騰等により、最終年度目標から乖離する中で推移しました。
「日本タングステングループ2024中期経営計画」計数計画及び実績
| 最終年度 (2024年度) 目標 | 2024年度 実績 |
売上高 | 130億円 | 123億円 |
営業利益 | 10億円 | 6.8億円 |
営業利益率 | 8% | 5.6% |
ROE | 8% | 5.5% |
これまでの取組みと実績により得た経営課題に基づき、当社グループでは、全社戦略方針と、6つの柱からなる次期中期経営計画の骨子を策定し、次期(2025年度)は、全社戦略の実行を可能とする新たな組織の下で、組織機能の強化とともに、2026年度からスタートする次期中期経営計画の策定を進めてまいります。
成長と収益拡大に向けた経営課題 |
「全社戦略の抜本的強化」「組織間シナジーの最大化」「生産性と付加価値の向上」を 経営課題として取り組み、持続的な企業成長・収益拡大につなげていく。 |
全社戦略方針 |
● 多様化するお客様のニーズを深く理解し、当社の強みを最大限に活かして、価値ある製品・サービスを提供することで持続的な成長を実現する。 ● 既存事業の根幹を成す粉末冶金技術の強化を企業の成長基盤とする。 ● 収益改善に向けて全社視点で事業を分析しポートフォリオ再編の仕組みを強化する。 |
次期中期経営計画 骨子 |
① 全社ビジョンの見直し(2030 Vision) ② 事業ドメインの再定義(粉末冶金技術×グローバル市場) ③ コアコンピタンスの強化 ④ 付加価値創造サイクルの構築・組織機能の強化 ⑤ 事業ポートフォリオの再編 ⑥ サステナビリティ経営との融合 |
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