帝国電機製作所
【東証プライム:6333】「機械」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、創業以来の社是である「みんなで良くなろう」「誠実に事に当たろう」「積極的にやろう」の下、存在意義や目指していく方向性を示す経営理念、及び経営理念を実現していくための行動指針を策定しております。
社是・経営理念・行動指針に沿って、人々の暮らしや持続可能な社会の実現に役立つ、安心・安全な製品づくりにこだわり、顧客、株主、地域の人々、従業員等、当社グループに関わる全ての人々に幸せを感じていただくことを目指して事業活動を行うことを経営の基本とし、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指してまいります。
また、10年後のありたい姿を全役職員で共有し、その実現に向けて一人一人が主体的に挑戦することで、社是を体現した働きがいのある会社となることを目指し、グループビジョンを策定いたしました。2035年までに連結売上高700億円の事業規模とキャンドモータポンプ市場での圧倒的No.1を目標として掲げ、達成に向けて全役職員一丸となって取り組んでまいります。
〔経営理念〕
「私たちは事業活動を通じて人の心を豊かにするとともに、持続可能な社会の実現に貢献します。」
〔グループビジョンステートメント〕
変わるぞTEIKOKU
『圧倒的No.1への挑戦~世界の隅々に、唯一無二を、最速で』
①2035年までに連結売上高700億円の事業規模を目指す
・グローバルで生産規模を拡大する
・設計・生産効率化によるリードタイム短縮で顧客価値を高める
②人と地球環境にやさしいキャンドモータポンプで圧倒的No.1になる
・脱炭素市場向けの製品開発を強化し、脱炭素社会への移行をサポートする
・地域特性に応じた営業戦略を構築し、人と地球環境にやさしいキャンドモータポンプを世界中に普及させる
〔行動指針〕
「私たちは一人ひとりの個性と人権を尊重し、公正で明るく働きがいのある職場づくりを追求します。」
「私たちはコンプライアンスを徹底し、合理的判断に基づき行動します。」
「私たちは自ら考え、何事にも前向きに挑戦します。」
「私たちは未来の地球に役立つ安全・安心な製品づくりを極めていきます。」
(2)経営戦略等
当社グループは、経済のボーダレス化・企業活動のグローバル化が進行する中、持てる経営資源(人・物・金・情報)を積極活用し、スピードある技術・営業・生産・管理・サービス・物流のイノベーションを断行してまいります。また、連結経営強化の観点から子会社を含めた事業の効率向上と一層の連携強化に努めてまいります。さらに、完全無漏洩構造の「キャンドモータポンプ技術」をコアとし、技術集約型企業グループとして、「未来の地球に役立つ安全・安心な製品づくり」をベースに事業領域を拡大しながら、激変する事業環境に対処するため、景気変動に強い企業体質づくりを目指し、成長を図る施策を展開してまいります。
なお、当社グループは、2024年度を初年度とする3ヶ年の中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)を策定し、基本テーマとして「環境貢献に軸を置いた成長戦略とサステナブル経営の両立」を掲げ、最終年度である2027年3月期の業績目標を売上高320億円、営業利益57億円、ROE14.0%としております。中期経営計画の詳細については、2024年5月29日公開の決算説明資料をご参照ください。
電子部品事業につきましては、近年収益性が低下しており、主力事業であるポンプ事業とのシナジー効果も少ないことから、2024年12月末をもって事業を停止いたしました。今後は、コアビジネスである主力のキャンドモータポンプ製造・販売に経営資源を集中配分し、資本効率性(ROE等)の向上に取り組んでまいります。
なお、2025年6月26日開催予定の定時株主総会の議案として「定款一部変更の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合、2026年4月1日より当社の商号が「株式会社TEIKOKU」へと変更となります。キャンドモータポンプ業界内で海外においても浸透している「TEIKOKU」を新商号とし、グローバルでのより一層の成長を目指してまいります。
(3)経営環境
当社は、1960年に独自技術でキャンドモータポンプを開発し、その後、長年に亘り顧客ニーズに応えながら実績を積み上げ、設計・生産技術等を蓄積してまいりました。
キャンドモータポンプは、完全無漏洩という特性から、石油化学プラント等の安全性が最優先される現場で使用されることが多く、そのような現場で採用されるためには、過去の実績に裏付けられた信頼が重要であります。キャンドモータポンプ市場においては、世界に複数の競合が存在し、近年では新興企業も出現しておりますが、当社には長年に亘るリーディングカンパニーとしての信頼・実績と豊富な経験から培われた技術・ノウハウがあることに加え、きめ細かい迅速な対応やサービス体制を構築していること等により、顧客が安心して当社ポンプを使用していただけるところに当社の競争優位性があります。
また、石油化学業界においては、世界的な脱炭素の流れを受け、化石燃料からのエネルギー転換等、CO₂排出ゼロに向けた取り組みが加速しております。そのような中で、当社のキャンドモータポンプは脱炭素に関連する設備にも対応することが可能であり、市場の裾野を広げる新たなチャンスと捉えております。
今後も「キャンドモータポンプ技術」をコアとしつつ、収益基盤の拡大も図りながら事業を展開してまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、成長を続けるために、世界各地においてキャンドモータポンプの市場開拓・拡大を図り、積極的な海外戦略を展開しております。また一方、景気動向により売上高が変動する中でも、適正利益を生み出せる強靭な経営体質を実現したいと考えております。
重要な経営指標(連結)として、収益体質の強化、資本効率向上を目指し、2027年3月期に売上高320億円、営業利益57億円、ROE14.0%を目標としております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
現在、世界的に脱炭素社会への移行が叫ばれており、当社を取り巻く外部環境にも大きな変化が訪れようとしています。これを当社のビジネスチャンスと捉え成長を取り込まなければなりません。
当社は、2024年度を初年度とする3ヶ年の中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)において、更なる成長に向けて次の事項を課題と認識し取り組みを進めております。
①環境負荷軽減に直結するポンプ事業の推進と基盤整備
イ.キャンドモータポンプの需要開拓・促進
新市場である脱炭素市場獲得に向けたマーケティング戦略や製品開発を強化するとともに、既存市場においては地域特性に応じた営業戦略で更なる市場深耕を図ってまいります。
ロ.キャンドモータポンプの安定供給を支える調達力強化と技術対応力向上
需要と社会的役割が増加する当社キャンドモータポンプへの供給責任を果たすため、生産体制の整備やサプライチェーンの強化に取り組みます。また、設計効率化による納期短縮や高難度案件への対応力強化で他社との差別化を図ってまいります。
②人的資本尊重・強化による成長組織基盤強化
イ.人財投資増強による育成強化とモチベーションアップ
会社が存続し持続的に発展していくために、人財育成は最重要課題の一つであります。教育訓練の充実や職務設計の工夫により成長機会を創出し、仕事のやりがいを実感できる会社を目指してまいります。また、成長や挑戦を促すような人事・評価制度への見直しにも着手してまいります。
ロ.働きやすい職場環境の整備
社是「みんなで良くなろう 誠実に事に当たろう 積極的にやろう」を体現した働きがいのある会社を目指すため、仕事のやりがいに加えて、更に働きやすい職場環境を目指してまいります。ハラスメントのない心理的安全性の高い職場づくりや従業員エンゲージメントを高めるため、企業風土改革に取り組みます。また、先進IT技術導入による効率化、労働環境の改善による快適化等にも努めてまいります。
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