山形銀行
【東証プライム:8344】「銀行業」
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企業概要
当行グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
経営理念 | 地域とともに成長発展し すべてのお客さまにご満足をいただき 行員に安定と機会を与える |
当行は上記経営理念のもと、「地域の皆さま」、「お客さま」、「株主の皆さま」、「従業員」などのステークホルダーを重視した経営を行うとともに、「安全・安心」の銀行として、より一層の信頼を確保することを基本方針としております。また、前長期経営計画では、2030年度に向けた長期ビジョンとして、「お客さまの価値を共に創造し、地域ポテンシャルを最大化する金融・産業参画型ハイブリッドカンパニー」になることを掲げており、今後も引き続き、ビジョンの実現に向けた取り組みを展開してまいります。
(2) 経営環境
国内経済は、総じてみれば緩やかな回復の動きをたどりました。物価上昇が消費マインドを下押しする状況が続いたものの、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は緩やかに増加しました。また、価格転嫁の進展や円安を背景に企業収益の改善が続き、省力化需要の高まりなどから設備投資も増加傾向をたどりました。こうしたなか、インバウンド需要は好調となったものの、中国向け財輸出の低迷が続くなかで、企業の生産活動は、一部自動車メーカーの認証不正問題の影響もあって横ばい圏内での推移となりました。
当行グループの主要営業基盤である山形県内経済につきましては、物価上昇が消費マインドを下押しし、個人消費がおおむね横ばいの動きとなるなかで、中国向け輸出の不振等から、電子部品・デバイスを中心に企業の生産活動が弱含みとなり、持ち直しの動きにやや停滞感が広がりました。
(3) 対処すべき課題
当行グループが営業基盤とする山形県は、人口減少および少子高齢化が進む中、企業の後継者難や人手不足といった問題が表面化していることに加え、物価高騰への対応や脱炭素に向けた取り組みの加速など、様々な課題に直面しております。一方、経済面では、伝統的に継承されてきたものづくり産業をはじめ、最先端分野の研究開発、洋上風力発電の事業化へ向けた動きなど、地域のポテンシャルは高まりつつあります。
このような状況を踏まえると、地域金融機関として当行グループが果たすべき役割は、一層重要性が高まっていると認識しております。
これまで以上に多様化・複雑化する地域やお客さまの課題解決を図るため、高いコンサルティング機能と専門性を発揮できるプロフェッショナル人財の育成を強化するとともに、巧妙化する金融犯罪への対策、マネー・ローンダリングやテロ資金供与の防止、サイバーセキュリティ強化への対応など、経営管理態勢の強化にも引き続き取り組んでまいります。
(4) 第21次長期経営計画「Pro-Act」(2024年4月〜2027年3月)について
当行は、2024年4月より第21次長期経営計画「Pro-Act」(2024年度~2026年度)をスタートさせました。本長計は、2030年に向けた長期ビジョンの実現に向けたフェーズ2と位置づけております。前長計で挑戦した変革を踏まえつつ、組織としての専門性(Pro)を更に高めるとともに、役職員一人ひとりが積極的かつ具体的に行動(Act)することで、企業価値の向上を実現してまいります。
加えて、本長計では、サステナビリティ経営の強化を目的として、重点的に取り組む内容およびKPIを定めました。当行グループにおけるサステナビリティへの取り組みを深化させ、ステークホルダーの皆さまの期待に応えるとともに、持続可能な地域社会の実現に貢献してまいります。
《大切にしたい価値観》
本長期経営計画では、当行グループの企業価値向上、ひいては全てのステークホルダーにとって、ウェルビーイングな企業にステップアップすることを目指し、役職員が大切にする3つの価値観を定めております。
Trust | 「やまぎんグループ」の“価値”を最大化し、“お客さまからいちばんに頼られる存在” になる |
□ “コンサルティング営業”の実践により、お客さまの新たな価値と満足・感想を創造 する □ お客さま本位の営業を徹底するとともに、業務見直しを進め“意思決定スピード”を 高める □ 銀行と関連会社の提供価値を高め、連携を強化することでグループ総合力を引き上げる | |
Growth | 「サステナビリティ経営」を実践し、“未来に誇れる山形”を創造する |
□ 社会や地域課題の解決に向けたアクションを起こし、地域の持続的な成長に力を尽くす □ “バックキャスト”で思考し、“未来から求められる金融・非金融サービス”を実現 する □ 山形県のリーディングカンパニーとして、“ステークホルダーの皆さまの期待”に応 える | |
Well-being | 「挑戦を楽しむ企業文化」を育み、すべての役職員の“ウェルビーイング”を向上させる |
□ 前例・前提・常識に囚われず業務を見直し、“やりがいや価値”のある仕事を創造する □ 自身やグループの成長を追い求め、“挑戦を楽しむ企業文化”を育む □ “指示の連鎖”から“対話の連鎖”に転換し、主体性を向上させ、エンゲージメントを高める |
(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第21次長期経営計画「Pro-Act」のもと、以下の指標を目標とし、各種施策に取り組んでおります。
《経営目標》
目標とする指標 | 算出方法 | 当該指標を利用する理由 |
当期純利益(単体) | 財務諸表上の数値 | 事業の収益性を追求するため |
ROE(連結) | 親会社株主に帰属する当期純利益(連結)÷自己資本平均残高 ※ | 事業の効率性を追求するため |
自己資本比率(単体) | 自己資本の額÷リスク・アセット等の額(国内基準) | 経営の安定性を追求するため |
※自己資本平均残高:{(期首純資産-期首非支配株主持分)+(期末純資産-期末非支配株主持分)}÷2
目標とする指標 | 目標数値(2026年度) | 目標数値(2030年度) |
当期純利益(単体) | 50億円 | 75億円 |
ROE(連結) | 3.5% | 5% |
自己資本比率(単体) | 9%以上 | 9%以上 |
《業容目標》
| 目標とする指標 | 算出方法 | 当該指標を利用する理由 |
預貸金 | 総貸出金平残 | 財務諸表上の数値 | 業容の質的向上を追求するため |
貸出金利回り | 貸出金資金利益÷総貸出金平残 | 事業の収益性を追求するため | |
貸出金資金利益 | 財務諸表上の数値 | 事業の収益性を追求するため | |
総預金 | 財務諸表上の数値 | 業容の質的向上を追求するため | |
有価証券 | 有価証券平残 | 財務諸表上の数値 | 業容の質的向上を追求するため |
有価証券利回り | 有価証券利息÷有価証券平残 | 事業の収益性を追求するため |
| 目標とする指標 | 目標数値(2026年度) |
預貸金 | 総貸出金平残 | 1兆9,483億円 |
貸出金利回り | 0.994% | |
貸出金資金利益 | 193億円 | |
総預金 | 2兆8,667億円 | |
有価証券 | 有価証券平残 | 9,832億円 |
有価証券利回り | 0.937% |
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