北陸電気工業
【東証スタンダード:6989】「電気機器」
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企業概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発体制は、電子部品事業を主体にグローバルに展開する顧客の声を第一として、市場ニーズの変化に迅速に対応し、スピーディーに新製品を送り出すため、(1)センサ・デバイス開発およびセンサ・デバイスに回路やソフトウエアを含めたトータルソリューションとしての商品展開や、各事業本部にまたがる案件のプロジェクト推進を図る開発部門、(2)既存製品の応用開発および製造技術の改善を図る当社ならびに子会社の開発部門の2組織で構成されております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、1,623百万円となっております。
(1) 電子部品
当社では、「モビリティ」、「GX/DX」、「産業・インフラ」、「スマート家電・医療」の4つの成長領域をターゲット市場に定め、市場ニーズをいち早く察知し社会課題解決型の製品開発を強力に推進しております。
IoTソリューションHOKURIoT(ホクリオ)TMは、「安心・安全」な社会への貢献と省力化・効率化・安全性向上・リアルタイム性の向上などの課題の解決を目指し、工事現場の見守りシステムや消雪装置監視システム、登山者見守りシステム(YAMASSIST ヤマシスト™)などの開発に積極的に取り組んできておりましたが、新たに専用端末機をフォークリフトに取り付けることで位置情報、稼働情報、危険運転操作情報等を把握することができるサブスク型のIoTサービスであるForkMate TMの提供を開始しました。
無線モジュールは、429MHz帯、920MHz帯をはじめ各種周波数帯を揃えており、更に太陽電池と無線ネットワーク+センサをワンパッケージにした商品を製品化しています。
システム開発に関しては、さらに用途開発を推進し、今後とも拡大が予想されるIoT分野への用途展開を推進しております。
センサ関連では、応答速度が世界最速の容量式湿度センサを開発しました。応答速度が従来品の10秒に比べ1秒と大幅に短縮した上、大きさは2.0×2.0×1.25ミリと業界最小クラスであり、自動車のエアコンの省エネ用途やヘルスケア分野等各種分野への用途開発を図っております。また、シートベルトリマインダセンサはシート形状に合わせたセンサ形状の設計や防水設計などに取り組んでいます。
MEMS製品では、従来からの主力製品である半導体圧力センサの応用展開として、給湯器や白物家電向けの省エネ対応機器用に水位センサを製品化しております。
圧電部品は、車載向けを中心に用途開発を強化するとともに、さらなる材料開発を行い性能向上と展開エリアの拡大を図っております。加えて、シミュレーション解析による応力・熱膨張・セラミック駆動・固有振動解析等による検証を積極的に導入し、開発のスピードアップを図っております。
安全部品では、独自の素材、構造によって強力なアーク抑制特性を実現した速断タイプのチップヒューズを開発しました。サイズは1608サイズの小型低背でありながら、定格電圧が75Vと高電圧です。優れた耐アーク性能により、過電流・過電圧が印加されても溶断時の発煙・発火の危険性が極めて少ないことが特長であり、高電圧が加わる二次側回路の保護や、小サイズ・低コストが求められるセンサ回路の過電流・過電圧保護に最適です。また、回路保護用にチップヒューズを製品化しております。各種電子機器に対応できるように、1005、1608、2012の各サイズをラインナップしております。更に、静電気放電の回路保護素子として、表面実装タイプのESDプロテクタを製品化しました。1005、1608、2012サイズを取り揃えております。
抵抗器は、信頼性が要求されるHEV、EV等の車載分野やパワーエレクトロニクス分野向けに高電力チップ抵抗器や耐サージ形高電力チップ抵抗器等の高機能チップ部品を開発し、展開しております。耐サージ形高電力チップ抵抗器は、新たに0603サイズを開発中であり、抵抗体材料やトリミング形状等の検討により、汎用1005サイズと同等性能の定格電力0.1Wを実現できます。耐サージチップ抵抗器及び高電力チップ抵抗器は、宇宙開発用信頼性保証チップ形皮膜抵抗器として宇宙航空研究開発機構(JAXA)の認定も取得しております。また、さらなる高電力の要求に対応すべく3W、5Wタイプのハイワッテージタイプもシリーズ化しました。このほか、ますます用途が拡大している電流検出用のチップ金属板抵抗器は、2012サイズの0.5W品から、11.4×6.9ミリの5W品迄を取り揃えております。スイッチは、洗濯機に代表される白物家電向けを主な用途とした防水型タクティールスイッチに新たにSMDタイプを追加し、ラインナップを強化しました。
新製品の開発に当たっては、大学等の公共研究機関をはじめ、ソフトウエアメーカーや材料メーカー、その他メーカーとのコラボレーションを積極的に実施し、高機能化と市場ニーズにあった製品の開発をスピーディーに推進しております。
なお、当事業に係る研究開発費は、1,623百万円となっております。
(2) 金型・機械設備
金型分野においても、ユーザーのプレス・成形部品の小型化、多層化、高密度化及びマルチ化等の構造的変化が著しく、これに対応すべく金型製造技術の高度化を図っておりますが、研究開発費としては金額的に重要性が乏しく区分管理は行っておりません。
(3) その他
主として仕入販売事業であり、当社グループとしては特に研究開発活動は行っておりません。
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