企業兼大株主住友林業東証プライム:1911】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

当社は、1691年の創業以来、「森」や「木」とともに歩んでまいりました。現在当社グループでは、経営理念において「公正、信用を重視し社会を利するという「住友の事業精神」に基づき、人と地球環境にやさしい「木」を活かし、人々の生活に関するあらゆるサービスを通じて、持続可能で豊かな社会の実現に貢献」することを謳っており、長期ビジョンMission TREEING 2030では「森と木の価値を最大限に活かした脱炭素化とサーキュラーバイオエコノミーの確立」を事業方針の1つに挙げております。研究開発分野においても、「木の価値を高める」を基本に、地球環境から住環境まで、私たちの暮らしを取り巻く環境を、より豊かに創造することを目指して取り組んでおります。

 当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は2,878百万円であります。当社の筑波研究所では各研究グループが、資源・材料から住宅・建築に至る、川上から川下までを網羅する研究技術開発を進めるとともに、「木」と「緑」の価値を高める新たな価値創造型研究を進めております。また、大学や政府の研究開発機関等とも密接な連携・協力関係を保つことにより研究開発活動を効果的に進めております。各研究グループの主な活動内容は、以下のとおりであります。

①資源グループ

 国内外の植林並びに新たな育種技術等の研究開発を行っており、研究開発費は主に資源環境事業並びに全社(共通)に計上しております。資源グループの当連結会計年度における主な活動は以下のとおりであります。

育種・培養・育苗・植林技術の開発

国内外の優良な形質を持つ樹木の選抜技術(ゲノム選抜育種)や、優良品種を大量に増殖するための組織培養技術、苗木生産技術、生産性向上のための適地適木の植林技術の開発等に取り組んでおります。

森林の公益的機能に関する研究

森林はCO2固定・排出抑制機能、生物多様性、水源涵養機能など環境・社会に関わる様々な公益的機能を有しております。森林の資産価値を高めるため、これらの公益的機能を定量化する研究に取り組んでおります。

・緑化技術の開発

建物緑化用に開発した緑化システムを応用した新たな緑地創出の技術開発のほか、暑熱緩和効果や洪水緩和効果、CO2固定や生物多様性など緑地が本来持つ「みどりの価値」を定量化する技術の開発に取り組んでおります

②材料グループ

新しい木質材料の開発や木材利活用技術の開発等を行っており、研究開発費は主に木材建材事業並びに全社(共通)に計上しております。材料グループの当連結会計年度における主な活動は以下のとおりであります。

・新しい木質材料の開発

中大規模木造建築などで求められる新たな高強度木質構造材や木質耐火材料の開発に取り組んでおります。

・新しい木材利用技術の開発

 木材の可能性を引き出してより一層の有効活用を推進するため、木質資源残渣のバイオリファイナリーの取り組みや、木材繊維の新たな領域での用途開拓を進めております。

③住宅・建築1グループ

戸建住宅・低層非住宅や中大規模木造建築物に関する構造技術、防耐火技術、音・振動対策技術などの開発を行っており、研究開発費は主に住宅事業並びに海外住宅・建築・不動産事業に計上しております。住宅・建築1グループの当連結会計年度における主な活動は以下のとおりであります。

戸建住宅・低層非住宅に関する技術の開発

BF構法(ビッグフレーム構法)に対応した大スパン対応構造部材や遮音技術の開発に取り組んでおります。

・中大規模木造建築物に関する技術の開発

 国内外で普及が期待される中大規模木造建築物に関する構法、耐火関連技術、木質構造部材、音・振動対策技術の開発を進めております。また、実プロジェクトへの技術普及や技術支援並びに、海外のアカデミアとの研究開発にも取り組んでおります。

住宅・建築2グループ

住環境の改善や省エネ技術、「木」と「緑」が人の心理・生理面に与える影響などの、建築環境及び建築計画に関する研究を行っており、研究開発費は主に住宅事業並びに全社(共通)に計上しております。住宅・建築2グループの当連結会計年度における主な活動は以下のとおりであります。

・住環境の改善・省エネルギー技術に関する研究

住宅の高断熱仕様の開発や、既存住宅の省エネ断熱改修による効果を明確に示すシステムの開発などに取り組んでおります。

・「木」と「緑」がもつ特性とその効用に関する研究

木質空間・緑化空間による五感刺激が人の心理生理反応やパフォーマンスに及ぼす影響(疲労回復、疲労軽減、創造性、コミュニケーション等)の研究を進め、生産性向上の定量化とその因子の特定を進めるほか、メンタルヘルスなどに及ぼす医学的な効果の研究に取り組んでおります。

⑤住宅・建築3グループ

主に戸建住宅・低層非住宅に関する施工技術やメンテナンス手法開発や性能・品質確認試験を行っており、研究開発費は主に住宅事業に計上しております。住宅・建築3グループの当連結会計年度における主な活動は以下のとおりであります。

・次世代戸建住宅/低層非住宅工法の開発

職人の人手不足や工期短縮に対応する施工技術、住宅生産技術の開発を進めております。

・各種品質・性能確認試験

主に当社が取り扱う住宅部材・建材の品質検査や、住宅の部位に求められる各種性能を確認しております。

 その他、国内の建材製造子会社において、安全性や機能性を付与した住宅用部材・建材の開発等を行っております。

 なお、当連結会計年度におけるセグメントごとの研究開発費は次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

木材建材事業

680

住宅事業

824

海外住宅・建築・不動産事業

29

資源環境事業

24

その他事業

全社(共通)(注)

1,321

合計

2,878

(注)全社(共通)は特定のセグメントに関連付けられない費用であります。

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