企業兼大株主住友ファーマ東証プライム:4506】「医薬品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは、「中期経営計画2022」のもと、精神神経領域、がん領域および再生・細胞医薬分野を研究重点領域として、研究開発活動に取り組みました。また、グローバルヘルスへの貢献を目指して感染症領域にも取り組みました。さらに、医薬品以外のヘルスケア領域において、社会課題の解決のための新たなソリューションを提供することを目的として、フロンティア事業の本格化に向けた準備を進めました。

 当期における主な開発の進捗状況は、次のとおりです。

① 精神神経領域

ⅰ.ulotaront(開発コード:SEP-363856)

 統合失調症を対象とした米国でのフェーズ3試験ならびに日本および中国でのフェーズ2/3試験を推進しました。また、大うつ病補助療法を対象とした米国でのフェーズ2/3試験ならびに全般不安症を対象とした米国および日本でのフェーズ2/3試験を開始しました。

ⅱ.SEP-4199

 米国および日本において、双極Ⅰ型障害うつを対象としたフェーズ3試験を推進しました。

ⅲ.新たに2品目のフェーズ1試験を開始しました。

② がん領域

ⅰ.「オルゴビクス」(一般名:レルゴリクス)

 欧州において、成人におけるホルモン感受性の進行性前立腺がんを適応症とした承認を2022年5月に取得しました。

ⅱ.アデグラモチド酢酸塩/ネラチモチドトリフルオロ酢酸塩(開発コード:DSP-7888)

 米国において、固形がんを対象としたフェーズ1/2試験を実施していましたが、中間解析で期待した有効性が認められなかったことにより、試験を中止しました。その後、2021年度に中止した膠芽腫を対象としたフェーズ3試験の結果を含めて本剤の開発方針を検討した結果、開発を中止しました。

ⅲ.dubermatinib(開発コード:TP-0903)

 米国において、外部研究機関が、急性骨髄性白血病(AML)を対象としたフェーズ1/2試験を実施していましたが、期待した有効性が認められなかったことにより、試験を中止しました。その後、本剤の開発方針を検討した結果、開発を中止しました。

③ 再生・細胞医薬分野

 米国において、他家培養胸腺組織「リサイミック」および他家iPS細胞由来の細胞製品の生産体制の構築に向けて、細胞製品製造施設の建設を2022年8月に開始しました。

④ 感染症領域

 北里研究所との共同研究を通じてカルバペネム耐性菌感染症治療薬を目指して創製された KSP-1007について、米国でのフェーズ1試験を完了しました。さらに、FDAより適格感染症治療製品(QIDP:Qualified Infectious Disease Product)およびFast Trackの指定を2022年8月に受けました。なお、本共同研究は、日本医療研究開発機構(AMED)の医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)に係る研究開発課題として採択されており、AMEDからの委託研究開発費を活用しています。

(注)Fast Track:FDAとのより綿密な連携や承認申請における逐次審査が可能となる制度

⑤ その他の領域

ⅰ.レルゴリクス・エストラジオール・酢酸ノルエチンドロン配合剤(レルゴリクス配合剤)

 米国において、「マイフェンブリー」の子宮内膜症に伴う中等度から重度の痛みを適応症とした適応追加承認を2022年8月に取得しました。

 欧州において、「ライエクオ」の子宮内膜症に対する適応追加申請を2022年10月に行いました。

ⅱ.ビベグロン

 中国において、過活動膀胱を対象としたフェーズ3試験を開始しました。

⑥ フロンティア事業

ⅰ.日本において、株式会社メルティンMMIと共同開発し、同社が2022年5月に医療機器認証を取得した「MELTz 手指運動リハビリテーションシステム」について、2022年9月に同社との間で販売提携契約を締結し、当社が販売を開始しました。

ⅱ.米国において、BehaVR Inc.(以下「BehaVR社」)と共同開発したメンタルヘルスVRコンテンツ「First Resort」(非医療機器)について、同社が2022年11月に試験販売を開始しました。

ⅲ.日本において、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社と共同開発した難聴者用マルチ会話表示デバイス「VUEVO」(非医療機器)について、同社が2023年3月に販売を開始しました。

ⅳ.日本において、慶應義塾大学および i2medical合同会社と共同開発中のうつ病検出・重症度評価支援プログラムについて、プログラム医療機器の優先審査指定制度の初めての対象品目として2023年3月に指定されました。

(注)プログラム医療機器の優先審査指定制度:厚生労働省が2022年度に試行的に導入した制度であり、画期性や有用性、世界に先駆けて日本で開発・申請する意思といった要件を満たしたプログラム医療機器を優先的に審査する制度

このような研究開発活動の結果、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,319億円(前連結会計年度比38.9%増)となりました。なお、当該金額は、当期に計上した減損損失等258億円を含んでいることから、これを除いたコアベースの研究開発費は、1,061億円(前期比12.8%増)となりました。また、当社グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分していません。

 当社グループにおける開発状況は以下のとおりです。

1.精神神経領域

 

(2023年5月15日現在)

製品/コード名

(一般名)

予定適応症

地域

開発段階

低分子

SEP-363856

(ulotaront)

統合失調症

米国

フェーズ3

日本・中国

フェーズ2/3

大うつ病補助療法(aMDD)

米国

フェーズ2/3

全般不安症(GAD)

米国・日本

フェーズ2/3

パーキンソン病に伴う精神病症状

米国

フェーズ2

SEP-4199

双極Ⅰ型障害うつ

米国・日本

フェーズ3

ラツーダ

(ルラシドン塩酸塩)

(新用法:小児)統合失調症

日本

フェーズ3

EPI-589

パーキンソン病

米国

フェーズ2

筋萎縮性側索硬化症(ALS)

米国

フェーズ2

日本

フェーズ2

(医師主導治験)

DSP-3905

神経障害性疼痛

米国

フェーズ1

SEP-378614

未定

米国

フェーズ1

SEP-380135

未定

米国

フェーズ1

DSP-0038

アルツハイマー病に伴う精神病症状

米国

フェーズ1

DSP-9632P

パーキンソン病におけるレボドパ誘発性ジスキネジア

日本

フェーズ1

DSP-0187

ナルコレプシー

日本

フェーズ1

DSP-3456

治療抵抗性うつ

米国

フェーズ1

DSP-0378

ドラベ症候群、レノックス・ガストー症候群

日本

フェーズ1

DSP-2342

未定

米国

フェーズ1

再生・細胞医薬

CT1-DAP001/DSP-1083
(他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞)

パーキンソン病

日本

フェーズ1/2

(医師主導治験)

米国

治験開始に向けて準備中

HLCR011
(他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞)

網膜色素上皮裂孔(RPE tear)

日本

治験開始に向けて準備中

2.がん領域

 

(2023年5月15日現在)

製品/コード名

(一般名)

予定適応症

地域

開発段階

TP-3654

骨髄線維症

米国・日本

フェーズ1/2

DSP-5336

急性白血病

米国・日本

フェーズ1/2

DSP-0390

膠芽腫

米国・日本

フェーズ1

TP-1287

固形がん

米国

フェーズ1

TP-1454

固形がん

米国

フェーズ1

3.その他の領域

 

(2023年5月15日現在)

製品/コード名

(一般名)

予定適応症

地域

開発段階

lefamulin

細菌性市中肺炎

中国

申請(2021/10)

ジェムテサ

(ビベグロン)

(新効能)前立腺肥大症を伴う過活動膀胱

米国

フェーズ3

ビベグロン

過活動膀胱

中国

フェーズ3

rodatristat ethyl

肺動脈性肺高血圧症(PAH)

米国

フェーズ2

MVT-602

不妊症

ドイツ

フェーズ2

SP-101

嚢胞性線維症

米国

フェーズ1/2

KSP-1007

複雑性尿路感染症および複雑性腹腔内感染症

米国

フェーズ1

4.フロンティア事業

 

(2023年5月15日現在)

領域

プログラム

概要

開発状況

連携先

精神

神経

認知症行動・心理症状用機器

General Wellness品として「Aikomiケア」を試験販売中。非薬物療法をデジタルで実現し、個別最適化された五感刺激コンテンツを含むDTx品を研究開発中であり、承認機器としての保険償還を目指す。

日本

臨床研究
準備中

(医療機器)

㈱Aikomi

社交不安障害向けVRコンテンツ(BVR-100)

暴露療法や認知再構築トレーニングなど認知行動療法(CBT)に即したモジュール等をVRコンテンツ化したDTx品を開発中。General Wellness品としてのメンタルヘルスVRコンテンツ「First Resort」を上市済み。

米国

臨床試験
準備中
(医療機器)

BehaVR社

ウェアラブル

脳波計

日常的にどこでも簡単に前頭2極から測定可能な簡易型脳波計。これにより、脳波トレンドを把握し精神疾患の早期検知を可能にするサービスを目指す。

日本

製品開発中
(医療機器)

㈱ニューロスカイ

うつ病検出・重症度評価支援プログラム

リストバンド型のウェアラブルデバイスの情報から機械学習を用いて、うつ病の早期発見や重症度評価を客観的、定量的かつ簡便に行えるソフトウェアを開発し、薬事承認を得て臨床現場に導入することを目指す。

日本

製品開発中

(医療機器)

慶應義塾大学、i2medical合同会社

運動機能
障害

手指麻痺用ニューロリハビリテーション機器

認証機器「MELTz」として上市済み。

手指麻痺等を対象に、筋電信号を利用したロボットニューロリハビリテーション装置について、承認機器としての保険償還を目指す。

日本

製品開発中
(医療機器)

㈱メルティンMMI

手指麻痺用トレーニング機器

「MELTz Potarble」として開発中。

手指麻痺等を対象に、筋電信号を利用したロボットを用いてトレーニングを行う小型で簡易な装置を目指す。

日本

製品開発中

(非医療機器)

㈱メルティンMMI

代謝性
疾患

自動採血・

保存デバイス

代謝性疾患などの自己管理ツールとして、低疼痛・長期保存・簡易輸送を実現する採血デバイスを目指す。

日本

製品開発中
(医療機器)

Drawbridge Health社

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