企業兼大株主九電工東証プライム:1959】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(設備工事業)

 当社グループにおける研究開発活動は、主に「技術開発部」を拠点とし、先進的な技術や業務ツール等を全社に先駆けて検証・導入していく役割と、現場での技術的問題を解決し社内に展開する役割を担っている。

 また、持続可能な社会への貢献と目標達成に向けた未来社会におけるイノベーション創出、企業価値向上、業務効率化のため、産学共同による技術創出を目指している。

 なお、当連結会計年度における研究開発費は346百万円であり、当連結会計年度の主な研究開発成果は次のとおりである。

① 配電技術分野

 配電技術分野では、九州電力送配電㈱の配電線設備における建設・保守作業を、より「安全」、「高品質」かつ「効率的」に行うための車両・機械・工具の開発、改良及び様々な工法の開発、改善を行っている。

 なお、配電技術分野における研究開発費は31百万円である。

② 電気技術分野

 電気技術分野では、クラウドモバイルカメラ、3Dレーザースキャナ、デジタルツインなどのICT・IT技術を積極的に活用し、現場の省力化・効率化を推進している。特に、360°カメラや高精度スキャナを用いたリアリティキャプチャーにより、現場業務の分担や施工計画の高度化が可能となり、リモート環境での迅速な意思決定にも貢献している。

 研究開発では、大学との連携を通じて、多様な社会課題に対応する技術創出を進めている。中でも、現在、九州大学と締結している「組織対応型連携契約」に基づく共同開発では、システム情報科学研究院の倉爪 亮教授と共に、スワームロボット(小型群ロボット)による照度測定システムを開発した。複数台で連携しながら自律的に照度を測定するこの技術は、従来比で約20%の省力化を実現し、人材不足解消や作業負担軽減に大きな可能性を示している。今後は、照度分布図の自動生成やデータ出力機能の実装を進め、実現場への展開を目指す。

 また、森林資源量の解析においても、2024年9月に株式会社スカイマティクスと連携し、ドローン・衛星画像・AIを組み合わせた広域解析技術を開発した。樹種や幹材積の高精度な推定を可能にし、木質バイオマス資源の効率的な管理に寄与している。今後も産学連携・先端技術の融合によって、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に向けた技術開発を目指す。

 なお、電気技術分野における研究開発費は179百万円である。

③ 空調管技術分野

 空調管技術分野では、空気の流れや温度分布を可視化する熱・気流シミュレーションを活用し、空調機の最適設計や施工の妥当性検証を行っている。事務所ビルにおける室内環境の快適性や、データセンターにおけるサーバーラック周辺の熱除去効率、空調吹出温度・風量の最適化など、建物用途に応じた高度な検討を通じて、省エネ性と快適性の両立を実現している。また、3D-CADやBIMと連携することで、設計段階から関係者間での合意形成を促進し、工事の円滑化と施工品質のさらなる向上を図っている。

 さらに、令和5年度『省エネ大賞』省エネルギーセンター会長賞を受賞した、当社の「熱負荷予測とデジタルツインで最適化する空調熱源制御AI」は、大規模施設における空調熱源設備の運転をAIが自動で最適化するシステムであり、従来属人化していた技術からの脱却と、最大13%のCOP向上を実現した。現在は、個別空調方式にも対応したAI制御システムの開発を進めており、さらなる省エネとCO₂削減が期待される。

 また、東京大学と当社を含めた民間企業9社が協力し、『スマートビルシステム社会連携講座』を開設した。ビルシステムのスマート化によるエネルギー最適化や再生可能エネルギー活用の高度化を目指し、社会課題の解決に貢献する高度人材の育成と技術開発を進めている。

 加えて、当社グループが運営する木質バイオマス発電所では、燃焼灰の肥料化に加え、「日本早生桐」や「ソルガム」といった新燃料の育成にも注力しており、宮崎大学や鹿児島工業専門高等学校と連携して、地域循環型の資源活用と脱炭素社会の実現に取り組んでいる。

 なお、空調管技術分野における研究開発費は134百万円である。

 子会社における研究開発活動は特段行われていない。

(その他)

 研究開発活動は特段行われていない。

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