丸千代山岡家
【東証スタンダード:3399】「小売業」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社の経営理念は、「食を通じて、人と地域社会をつなぐ企業へ 全てのお客様に喜んでもらい、「お客様」「社会」「社員」に必要とされる企業であり続ける」であります。
当社はこれまで、「ラーメンでお客様に喜んでもらう」を経営理念とし、ラーメン山岡家を中心とした店舗展開を行ってまいりました。今後は、ラーメンを始めとして『食』に関わる企業として発展していくために、創業当時から守ってきました経営理念をラーメン山岡家の事業理念とし、今後は『食』を通じて「地域貢献」を掲げ、納税や雇用の創出など様々な形で地域社会の発展に貢献し、地域に必要とされる企業を目指していきたいと考えております。
また、この経営理念と合わせて「行動指針」「8つの使命」を策定しております。経営理念を実現するために、従業員が自ら行動する上での指針や使命としております。
(2) 経営戦略
今後も、ラーメンは味が第一であるとの認識により、商品の維持管理とサービスレベルを均一化するために従来どおり直営店舗での営業にこだわり、出店方針は原則として郊外型を主体とし、一定数以上駐車スペースを確保できる幹線道路に面した立地としております。更に郊外から都心への展開も可能な業態開発を行っております。今後、日本全国の幹線道路沿いや繁華街に、ラーメン業態を始めとした当社の店舗が必ず存在するような事業の拡大を実現するとともに、効率的な経営を行い企業価値の拡大を図りたいと考えております。
また、当社は原則全店直営での店舗展開をメインとし、更に店舗内調理のチェーン店でナンバーワンのブランド構築を目標としております。
(3) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
国内経済は、個人所得や雇用環境の改善も見られ、個人消費は堅調に推移し緩やかな景気回復が続いております。しかしながら、円安が長期化し物価も上昇基調となり、世界各国での政権交代など地政学リスクの影響もあり、景気の先行きは依然として予測困難な状況が続いております。
外食産業におきましては、人流増加やインバウンド消費による外食需要が高まり、各社業績の回復が見られます。一方で、給与水準の引き上げやそれに伴う物価、各種コスト上昇が業績を圧迫しており、経営環境は依然として厳しい状況が続いております。
このような状況下で、今後の持続的な成長の実現と、収益基盤強化のために、当社の対処すべき課題は、以下のとおりであると考えております。
① QSCの向上について
当社は、現在全社で主にラーメン店を188店舗運営しておりますが、店舗管理やマネジメントを行う人員が担当する店舗数も増加傾向にあります。店舗の細かいチェックや指導体制の強化のため、スーパーバイザーを増員し、商品品質や接客、店舗設備や衛生面の状況把握と改善を継続的に実施しております。また、サービス面強化のため、ウェイティング対応の標準化、挨拶や商品提供の徹底を実施し、お客様に喜んでいただける店舗づくりに注力してまいります。
② 人材の採用・育成の強化について
売上の急速な上昇と今後の店舗展開に向けて、人材確保と育成が重要課題となっております。
人材確保の対策としまして、中途社員の計画的な採用、パート・アルバイトからの社員登用、特定技能外国人材の採用を積極的に進めております。また、採用条件として、週休3日、転勤の有無、キャリア採用など多様な働き方を提示し、多くの方々のニーズに対応できるよう努めております。育成に関しましては、店舗スタッフの調理技術や接客スキルの維持・向上のため、社内キャンペーンの実施や、教育・育成部門のスタッフを増員し、教育体制の強化を進めております。
③ 労務環境の整備について
従業員の生活安定や将来の資産形成、定着率の向上に向けて、労務環境の整備は必要不可欠であると考えております。労務環境整備の対策としまして、今年は6.8%の給与水準引き上げを行い、資産形成促進に向けて確定拠出年金の会社拠出額を2倍に増やしております。また、健康経営の実現に向けて、従業員の健康状態の把握や健康経営優良法人認定の継続、40歳以降の人間ドック受診費用の無料化などにより、健康に働ける社内環境整備を進めております。今後も福利厚生や労働環境を向上させ、定着率の向上を図ってまいります。
④ 着実な新規出店について
飲食業の事業規模拡大において、新規出店は必要不可欠であると考えております。今年は、10店舗の新規出店を計画しておりますが、既に8店舗の出店準備を進めております。出店先は売上好調なエリアや西日本エリアが中心となりますが、今後も300店舗の実現に向けて、毎期、着実に出店を進めてまいります。
⑤ 本部機能と農業事業の強化について
企業規模拡大に向けて、現在、管理体制の強化を進めており、本部社員の拡充を継続的に行っております。また、本部機能を強化するため、現在の従業員規模に見合った売上管理や勤怠管理、健康管理などのシステム導入を行っており、業務効率化を進め、店舗運営を支えるバックオフィス機能を強化してまいります。
農業事業は、順調に規模拡大を続けておりますが、より多くの店舗で、自社で栽培した安全安心な長ネギを、お客様のもとへ提供したいと考えております。収穫量を増やすには、農地の拡大と管理する人材確保と育成が必要であり、長ネギの収穫量アップと品質安定に向けて農地及び人材の拡充を引き続き継続してまいります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、着実な事業拡大を通じて企業価値を向上させていくことを重要な経営目標と位置付けております。このため、店舗数の純増による売上規模の拡大は勿論、事業の収益力を占める営業利益、営業利益率を中長期的な経営の重要指標として考えております。
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