三機工業
【東証プライム:1961】「建設業」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
①三機工業グループ経営理念
当社グループは、「三機工業グループ経営理念」を掲げ、社会における当社グループの存在意義と役員・従業員のあるべき姿を総合的に表現しております。当社グループではこれを「三機スタンダード」と呼んで社内外への浸透を図っております。
三機工業グループ経営理念 (三機スタンダード)
エンジニアリングをつうじて快適環境を創造し 広く社会の発展に貢献する
技術と英知を磨き、顧客満足の向上に努める コミュニケーションを重視し、相互に尊重する 社会の一員であることを意識し、行動する |
②超長期ビジョン
当社グループは、超長期ビジョンとして2050年の姿「選ばれ続ける三機へ!」を掲げています。5つのマテリアリティ(重要課題)に注力したサステナビリティ経営の推進により、環境・社会価値の向上と企業価値(経済価値)の向上を両立させるCSV(Creating Shared Values:共有価値の創造)を実現します。
③経営ビジョン及び中期経営計画
当社グループは、創立100周年を迎えた2025年度を新たな出発点と位置づけ、2030年度までの期間を対象とする経営ビジョン“MIRAI 2030”及び2027年度までの3ヵ年を対象とする中期経営計画2027を策定いたしました。
新たな経営ビジョン“MIRAI 2030”では、「人に快適を。地球に最適を。」をテーマに環境・社会価値の向上と企業価値(経済価値)の向上の両立を目指し、2050年の超長期ビジョン「選ばれ続ける三機へ!」の実現に繋げていきます。
中期経営計画2027は、経営ビジョン“MIRAI 2030”に向けた飛躍のための土台作り期間と位置付けており、「深化と共創」を重点テーマに掲げ、以下のとおり重点戦略を定めております。
また、中期経営計画2027における経営目標値は以下のとおりです。
・2027年度経営目標
| 2027年度 |
売上高 | 3,000億円 |
営業利益 | 300億円 |
営業利益率 | 10.0% |
1株当たり当期純利益(EPS)(※1) | 430円以上 |
・2025年度から2027年度の期間経営目標
| 2025年度~2027年度 |
自己資本当期純利益率(ROE)(※1) | 16.0%以上 |
成長投資(※2) | 500億円程度 |
配当方針 | 純資産配当率(DOE)5.0%以上 |
自己株式取得(※2) | 400万株程度 |
(※1)EPS、ROEは政策保有株式の売却益を除く
(※2)計画期間中の累計
エンジニアリング企業である当社が保有する様々な技術を磨き続け、施工の効率化・省人化・省力化を進めるなど、既存事業を「深化」させていきます。また、協力会社からスタートアップ企業にいたるまでの多様なパートナーと「共創」し、『選ばれ続ける三機へ!』としてステークホルダーの皆様との共存共栄を目指していきます。
(2) 経営環境及び対処すべき課題等
経営環境については、脱炭素化の動き、少子高齢化、働き方改革、AI技術の急速な進展等、大きく環境が変化していると認識しております。これらの環境変化に対応すべく、「省エネルギー・創エネルギー事業」、「自動化・省人化事業」、長時間労働の解消など働きやすい環境づくりを目的とした当社独自の働き方改革である「スマイル・プロジェクト」を推進してまいります。
当連結会計年度の主な取り組みと今後の課題は次のとおりであります。
①グループ全体
(E)事業活動を通じた地球環境課題解決
・脱炭素社会実現に向けた技術開発や省エネルギーに貢献する製品の拡販
・当社独自の寄付制度「SANKI YOUエコ貢献ポイント」強化
・環境省「生物多様性のための30by30アライアンス」の継続参加
・CDP「気候変動Aリスト(最高評価)」に3年連続で選定
・SBT(※)認定の取得
※国際イニシアチブ「SBTi」が認定する「パリ協定の水準(世界の気温上昇を産業革命前比1.5℃に抑える水準)を満たす温室効果ガス削減目標」
・タイ王国の工業団地における省エネ型排水処理施設(DHSシステム)導入調査事業が経済産業省の令和5年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に採択
・COP29ジャパン・パビリオン内セミナーにおいて当社技術を紹介
(S)働き方改革、コミュニケーション向上、文化・スポーツ支援の積極実施
・当社独自の働き方改革「スマイル・プロジェクト」の継続
・2024年度に入社した社員の初任給並びに従業員の給与水準引き上げ
・「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に3年連続認定
・次世代育成と地域社会貢献として、小学生向けに身近な化学や環境保全に関する出前授業の実施
・6言語版安全衛生手帳で多様な人材に対応した安全衛生教育を推進
・優秀な人材の確保・定着に向けた取り組みとして「アルムナイネットワーク」の運用及び「奨学金代理返還制度」を導入
・社会貢献活動として「こころの劇場」に特別協賛及び運営ボランティアに参加
(G)三機工業コーポレートガバナンス・ガイドラインに基づく取り組み継続
・東証プライム市場に求められる一段高いガバナンス水準に到達・維持
・国内子会社5社でBCMS(※)の運用継続
※BCMS:事業継続マネジメントシステム
②事業別
・建築設備事業
大都市圏での大型再開発事業及び半導体、EV電池、バイオ医薬関連などの産業空調分野の民間投資が活発で、市場は堅調に推移したことから、前年を上回る繰越受注を確保しました。その一方で、機器類納期の長期化は改善傾向にあるものの、依然として資機材価格と労務費の上昇、技術者不足は継続しております。また、案件の大型化が進んでおりますが、工程が長期間にわたる大型工事に関しては、計画工期の変更や施工中物件の工程遅れも見られ、労務費・資機材価格高騰等のリスクと併せて、影響を軽減することが課題となります。
・機械システム事業
2024年問題などの人手不足を背景とした自動化・省人化ニーズは製造業・非製造業ともに底堅く、これを取り込むべく将来の成長が見込める二次電池、医療・医薬、物流分野に注力しました。電池の検査装置の輸出案件が出件するなど、明るい兆しが見えてきております。
・環境システム事業
社会インフラとしての上下水処理施設、廃棄物処理施設への公共投資は前年並みの水準で推移していますが、脱炭素社会に向けた省エネルギーニーズが高いことから、省エネルギー性能の高い製品の拡販、並びにDBO(※)方式による温室効果ガス排出量削減を主体とした事業提案を行っております。また、海外市場においても、エアロウイング(省エネ型散気装置)の販売が好調なことを受け、国内外で設備投資を積極的に進め、事業拡大を図ってまいります。
※DBO(Design Build Operate):設計・建設と運営・維持管理を民間事業者に一括発注する手法
また、東京証券取引所からの「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の要請につきましては、当社取締役会における資本収益性や市場評価についての現状分析をもとに、2025年度から始める中期経営計画2027において、企業価値向上に資する経営資源の適切な配分の方針を策定いたしました。
2024年度のROEは16.3%となり、2024年度の属する前中期経営計画である“Century 2025”Phase3に掲げたROE目標値の8%以上を大幅に上回る結果となりました。また、PBR(株価純資産倍率)も安定して1倍超の水準となっております。
一方、昨今の金利上昇により、当社が認識している株主資本コストは、従来の6~7%から現時点では7~8%に上昇しております。中期経営計画2027では、エクイティスプレッドを意識し、ROE・EPSの持続的な向上により企業価値の更なる増大を目指してまいります。
当社グループは、超長期ビジョンで掲げる「選ばれ続ける三機へ!」を実現するため、新たに「人に快適を。地球に最適を。」をスローガンに掲げ、2つの課題を同時に解決することでサステナビリティ社会へ貢献するために、新技術の開発、コーポレートガバナンスの一層の強化に取り組み、コンプライアンスの徹底を土台として、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向け鋭意努力を重ねてまいります。
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