企業三和油化工業東証スタンダード:4125】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 労働災害、労働安全衛生のリスク

 当社グループでは、多くの生産設備や運搬用車両を使用していることに加え、消防法上の危険物や酸・アルカリなど多種多様な化学物質を取り扱っております。そのような中で、2017年3月には当社茨城事業所での爆発・火災による死亡事故を発生させてしまったことから、より充実した安全管理が不可欠であると認識しております。そのため、労働安全衛生委員会を設置し、従業員等への安全教育、作業前の危険予知活動といった啓発活動並びにパトロールの継続的な実施に加え、毎月26日を「三和安全の日」と定めて過去の事故事例を繰り返し周知すること、リスクアセスメントや保護具についての教育などを行う他、茨城事業所では地元消防と合同での安全大会を定期的に開催するなどの取り組みを通じ、事故を未然に防止する安全管理を徹底しております。また、時間外労働の管理強化及び定期的な個別面談やストレスチェックなどによりメンタルヘルス不調の従業員が発生しないように努めております。しかしながら、万一重大な事故や労働災害などが発生した場合には、被害者への補償や復旧にかかる費用の発生、事業やレピュテーションに悪影響が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 法令遵守

 当社グループが事業活動を行ううえで関わることになる主な法的規制には以下のようなものがあります。

・廃棄物の処理及び清掃に関する法律

・消防法

・毒物劇物取締法

・工場立地法

・化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律

・ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法

・貨物運送取扱事業法

・道路交通法

 当社グループはこれらの法律に基づき、様々な許認可を取得して事業活動を営んでおりますが、万一これらの法律に抵触し、事業の停止命令や許認可取り消し等の行政処分を受けた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、環境に関する主な法的規制には以下のようなものがあります。

・大気汚染防止法

・水質汚濁防止法

・騒音規制法

・振動規制法

・悪臭防止法

・土壌汚染対策法

・特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律

・エネルギー等の使用の合理化に関する法律

 当社グループはこれらの環境関連法令への対応のため、適切な設備を各工場に設置し、継続的なモニタリングや訓練を行うことにより、環境汚染を防止しております。しかしながら、不測の事態により環境を汚染してしまった場合には、賠償責任や復旧のための費用が発生する可能性があります。また、将来、環境に関する規制がより一層厳しくなった場合には、設備の改修、入替、増設などのために多額の支出が生じ、それらにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループは産業廃棄物のリユース・リサイクルを始めとした環境関連事業を中心に事業を展開しており、主要業務である産業廃棄物処理業は、各都道府県知事又は政令市長の許可が必要となります。事業許可の有効期限は通常で5年間、優良産廃処理業者認定制度による認定を受けた事業者は7年間となっており、事業を継続していくためには許可の更新が必要となります。更新手続き及び変更手続き申請等に不備・手続き漏れ等がある場合は、申請が不許可処分とされ、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 なお、廃棄物処理法第十四条第3項及び第8項において、「更新の申請があった場合において、許可の有効期間の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の許可は、許可の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する」旨規定されております。

 また、廃棄物処理法には事業の許可の停止要件(廃棄物処理法第十四条の三)並びに取消し要件(廃棄物処理法第十四条の三の二)が定められております。不法投棄、産業廃棄物管理票(マニフェスト)虚偽記載等の違反行為、処理施設基準の違反、申請者の欠格要件(廃棄物処理法第十四条第5項第2号)等に関しては事業の停止命令あるいは許可の取消しという行政処分が下される恐れがあります。当社グループは、現在において当該要件や基準に抵触するような事由は発生しておりませんが、万一、当該要件や基準に抵触するようなことがあれば、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループが本書提出日現在において保有している産業廃棄物処分業、特別管理産業廃棄物処分業、産業廃棄物収集運搬業、特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可は以下のとおりです。

・当社

(処分業許可)

許可自治体

業区分

許可番号

許可期限年月日

茨城県

産業廃棄物処分業

第00821006150号

2030年3月18日

愛知県

産業廃棄物処分業

第02320006150号

2023年12月26日

茨城県

特別管理産業廃棄物処分業

第00871006150号

2030年3月18日

愛知県

特別管理産業廃棄物処分業

第02370006150号

2029年8月26日

(収集運搬業許可)

許可自治体

業区分

許可番号

許可期限年月日

愛知県

産業廃棄物収集運搬業

第02300006150号

2024年3月30日

愛知県

特別管理産業廃棄物収集運搬業

第02350006150号

2024年3月30日

・サンワリューツー株式会社

(収集運搬業許可)

許可自治体

業区分

許可番号

許可期限年月日

茨城県

産業廃棄物収集運搬業

第00801005459号

2027年12月2日

愛知県

産業廃棄物収集運搬業

第02310005459号

2025年7月3日

和歌山県

産業廃棄物収集運搬業

第03000005459号

2023年7月16日

茨城県

特別管理産業廃棄物収集運搬業

第00851005459号

2027年11月10日

愛知県

特別管理産業廃棄物収集運搬業

第02350005459号

2029年8月18日

和歌山県

特別管理産業廃棄物収集運搬業

第03050005459号

2026年12月9日

(注)サンワリューツー株式会社につきましては、この他にも国内47都道府県において収集運搬業の許可を保有

   (ただし、北海道、島根県及び沖縄県の産業廃棄物収集運搬業を除く。)しております。

・サンワ南海リサイクル株式会社

(処分業許可)

許可自治体

業区分

許可番号

許可期限年月日

和歌山市

産業廃棄物処分業

第07220212107号

2024年10月20日

和歌山市

特別管理産業廃棄物処分業

第07270212107号

2024年10月20日

・サンワ境リサイクル株式会社

(処分業許可)

許可自治体

業区分

許可番号

許可期限年月日

愛知県

産業廃棄物処分業

第02320213472号

2024年12月26日

2020年11月25日に発生した当社連結子会社のサンワリューツー株式会社における交通事故に関連して、同社は2021年2月12日に中部運輸局による監査を受け、同年10月22日付で貨物自動車運送事業法等関連法令に違反する事実があったとして輸送施設の使用停止に係る命令書及び違反行為に係る警告書が交付され、受領しております。同社においては、当該命令に従って輸送施設(事業用自動車9両)の使用を10日間停止いたしましたが、必要な代替車両を確保しており、当社グループの経営成績及び財政状態に及ぼす影響は僅少であります。

 当社及びサンワリューツー株式会社においては、関係部署で協議のうえ、発生要因を分析して再発防止策を取りまとめ、再発防止の取り組みを進めております。今後、当該違反に対する改善報告書及び関係帳票を当局に持参し、監査を受けることになりますが、万一改善状況が確認できないと判断された場合には、追加の輸送施設の使用停止が命じられるなど、当社グループの事業やレピュテーションに影響を及ぼす可能性があります。

(3) 地域住民との関係について

 当社グループにおきましては、工場及び事業所等を設置している地域の周辺住民とは定期的に交流を行うほか、環境汚染防止対策として、リサイクル設備における臭気対策や地域清掃活動等の環境美化に取り組んでおります。そのような取り組みの中で地域の皆様からのご意見もいただきながら、事業活動が円滑に継続できるよう配慮しており、各拠点と周辺住民の関係は概ね良好に推移しております。しかしながら、安全や環境に対する不備の発生や、流布される風評や報道により地域住民と当社グループの関係が悪化した場合には、各拠点において事業を行うことに対する反対運動が起きるなど、当該地区での操業に支障をきたす可能性があります。これらの結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 市場ニーズの変化

 当社グループは産業廃棄物の有効活用、資源循環を事業として行っております。環境に関わる法令や条例の変化、顧客の環境に関するニーズの変化は今後も高度化、細分化されていくものと考えております。当社グループは常に情報収集や技術力の向上などの対応により、資源有効活用の新たな需要に応えてまいりますが、拡大する需要を的確に受注に結びつけられなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 原油・ナフサ価格の変動

 当社グループが取り扱うリサイクル製品のうち、再生燃料や再生有機溶剤には原油・ナフサ価格に影響を受けるものがあります。原油・ナフサ価格が急激に変動するなどの要因により、販売数量が変化する場合や販売価格が下落する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 自然災害や感染症への対応

 近年は甚大な自然災害が頻発しております。当社も自然災害を想定した訓練を定期的に行っておりますが、大型地震やゲリラ豪雨、落雷等に見舞われ、工場建屋や機械装置、貯蔵施設、運搬車両等が多大な損傷を受け、長期間稼働不能となる可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の更なる感染拡大やその影響が長期化した場合、経済活動の停滞や従業員等への感染により当社グループの事業活動の継続に支障が出る可能性があります。これらの結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 借入金と金利変動

 当社グループは設備投資資金、運転資金を銀行からの借入等により賄っており、業容拡大に伴う設備投資、運転資金の増加は今後も想定されます。当社グループは借入金比率の低減を図り財務体質の強化に努めてまいりますが、金利の上昇傾向が続いた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度末の有利子負債残高は6,386百万円、総資産に占める有利子負債比率は30.6%であります。

(8) 業界における競争の激化について

 環境ビジネスの一角として廃棄物処理業への注目は今後一層高まるものと予想され、それに伴って他業界からの新規参入が増加する、あるいは財務体力や技術不足を補完するための企業合併が多数発生する可能性もあります。当社グループと商圏が重なる領域において、新規参入や業界再編といった事業環境の変化が起き、価格競争が激化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 情報漏洩等に関する対応

 当社グループは、事業の過程で取引先の機密情報を共有することがあります。また、当社グループ独自の営業・製造・技術的なノウハウ、従業員の個人情報も取り扱っております。これらの管理については、情報管理に関する規程を制定し、セキュリティ対策を行い、これらの重要な情報を適切に扱うよう全ての従業員等に周知徹底をしておりますが、意図的な行為や過失などにより外部に流出する可能性があります。これら情報の流出により、社会的信用の失墜による売上減少や損害賠償に対応するための費用、さらなるセキュリティ対策のための多大な支出等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10) 新事業のリスク

 当社グループの事業領域や事業規模拡大のため、新規事業や設備投資等に積極的に取り組んでおりますが、新規事業の展開には不確定要素も多く、事業計画どおり達成できなかった場合には、それまでの投資負担が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(11) 固定資産の減損リスク

 当社グループは、工場や機械装置、貯蔵施設、運搬車両等多くの有形固定資産を保有しております。当該資産から得られる将来キャッシュ・フローの見積りに基づく残存価額の回収可能性を定期的に評価しておりますが、当該資産から得られる将来キャッシュ・フロー見込額が減少し、回収可能性が低下した場合、固定資産の減損損失を計上する必要が生じるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(12) 人材確保・育成について

 当社グループにおける廃棄物の取り扱いは、単純に処分する事業ではなく、化学的手法により再資源化するという高度な技術を要する事業であり、それらを継続・拡大していくためには、優秀な人材の確保と育成に大きく依存することになります。しかしながら、少子化による若年層の労働人口が減少していくことにより、人材確保における競争は高まることが予想されます。さらに採用した人材が諸般の事情で退職する可能性もあります。今後も、当社グループの魅力を高める努力や人材育成の環境整備も継続的に行ってまいりますが、人材の確保・育成に問題が生じた場合、あるいは優秀な人材が社外に流出した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(13) 知的財産侵害に係るリスク

 当社グループでは、顧客からの新規廃棄物の処理・有効利用化の依頼や化学品新製品の開発等の様々な研究・開発を行っております。類似特許の先願等の有無については、新たなプロジェクトを開始する際に、特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)等を使用して自社で調査を実施するほか、定期調査を実施することで他社の特許侵害が発生しないように努めております。しかしながら、特許出願から公開までの特許情報の非公開期間での調査や公開から時間の経過した登録手続きなど、他社保有の知的財産を侵害するリスクを完全に排除することは困難であります。万一他社特許の侵害が発生した場合、当該事業の停止や損害賠償の支払いなどの悪影響が生じ、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

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