レアジョブ
【東証スタンダード:6096】「サービス業」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「Chances for everyone, everywhere.」 をグループビジョンに掲げ、世界中の人々が国境や言語の壁を越えて、それぞれの能力を活かし、活躍できる世の中の創造を目指しています。グループビジョンの実現に向け、個人向け・法人向けに英会話学習や資格取得支援サービスを提供する「リスキリング事業」と、未就学児から高校卒業までのK12領域の子どもを対象とする「子ども・子育て支援事業」を展開しております。より良いサービスの提供を通して社会にインパクトをもたらし、望む誰しもがグローバルで活躍できる世の中の実現に寄与してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは中長期的な事業拡大と企業価値向上のため、連結売上高及び連結営業利益を重要な指標としております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループでは「リスキリング事業」と「子ども・子育て支援事業」それぞれのサービス提供を通して、日本の社会課題解決に対するソリューションを提供してまいります。
人口減少時代を迎えた日本では、労働力の確保とグローバル展開による持続的な経済成長が重要な社会課題です。日本で外国人材を採用する場合、あるいは海外でビジネス拡大を図る場合のいずれにおいても、“人を相手にコミュニケーションを行う”場面は必ず発生します。全世界で13億人以上が使用する英語は、グローバルランゲージであると同時に習得必須のスキルでもあり、中長期的に見ても一定の学習ニーズが見込まれます。そのため、当社グループのリスキリング事業としても、引き続き主力の「レアジョブ英会話」を中心に個人向け・法人向けに多様なサービスを提供してまいります。また、2020年に自社開発した国際標準のCEFRに基づくAIスピーキングテスト「PROGOS®」は、累計受験回数100万回を見込むまでに普及してきました。これらのサービス群を組み合わせることで“学習機会の提供と学習効果の測定・可視化”を両立させ、日本人の英語力向上に寄与してまいります。
ビジネスシーンのリスキリングとしてのみならず、次世代の日本社会を担う子どもたちにとっても、英語は今以上に重要なスキルになると見込まれます。一方で、近年は世帯ごとあるいは都市部と地方部の比較などで英語を学ぶ機会に格差が生じており、教育領域の社会課題として解決が望まれています。当社グループの子ども・子育て支援事業の主力サービスは、外国語教育の授業を英語面でサポートするALT派遣です。近年は地方部にも提供エリアを拡大し、オンラインでの英会話レッスン提供を組み合わせたサービス提供も増加してまいりました。当社グループの強みを生かして、学習機会の格差解消に貢献してまいります。
これらの中長期的な経営戦略の基盤となるのが、テクノロジーの活用です。当社グループは、オンライン英会話サービスの先駆として創業しました。エンジニアリング機能をグループ内に擁するEdTechカンパニーであり、近年はAIを活用した多数のプロダクトを自社開発しております。今後も積極的なテクノロジー活用を事業成長のドライバーに据え、サービス開発や改良を進めてまいります。さらには、グループ内にとどまらず社外との協業も加速させることで、提供価値の最大化と競争優位性の確立を目指してまいります。
(4)会社の対処すべき課題
当社グループは「Chances for everyone, everywhere.」をグループビジョンに掲げ、「世界中の人々が、それぞれの能力を発揮し、活躍できる世の中の実現」を目指しております。 現在、当社グループはオンライン英会話サービスを主軸に、グローバルリーダー育成プログラムや資格取得支援サービス等、英語学習に限らず多様なスキル習得をサポートするサービスを提供しており、またALT派遣サービスや子ども向け英会話サービス等、幼児から高校生まで幅広い年代の子どもを対象とするサービスも展開しております。テクノロジーやAIを活用しつつ、価値ある創造やサービスの品質を担うのは「ヒト」だという思想のもと、世界中の人々が国境や言語の壁を越えて活躍できる社会を創造、またその先のビジョンの実現に向け、以下の事項を今後の主要な課題として認識し、更なる事業展開を図る方針でおります。
① オンライン学習サービスの品質向上について
今後の事業拡大のためには、ユーザーのニーズに応じて提供サービスの品質向上を図る必要があると認識しております。近年では、AIを活用してカジュアルに学習する層から、英語を話せるようになるという「成果」を追求する学習意欲の高い層まで、ユーザーのニーズは多岐にわたっております。これに対して、当連結会計年度においては、英会話レッスンの復習を効率化するAIレッスンレポートβや、AI講師とチャット形式で学べるAI英会話の開発・提供を開始いたしました。また、資格スクエアにおいては、行政書士講座の記述式問題の答案に対しAIを活用して採点・添削を行うAI「記述式」添削をリリースしております。引き続き、ユーザーのニーズに応じて提供サービスの品質向上に取り組んでまいります。
② 組織体制、人材の強化について
当社グループが、業容の拡大及び経営体制の強化を実現していく上で、人材の確保・育成は不可欠であります。そこで、社員研修制度の充実、公正な人事制度の確立等に取り組むことで、将来、当社グループの核となる優秀な人材の確保・育成を図ると共に、事業をより効率的且つ安定的に運営していくため、グループ会社間の人材交流等も含め、適宜、組織体制の最適化を図ってまいります。
③ システムの安定的な稼働と強化について
当社グループの事業は、主にインターネット上で展開していることから、サービス提供に係るシステムの重要性は極めて高いものであり、当該システムを安全性高く、且つ安定的に稼働させることが事業展開上重要であります。従って継続的にシステムの安定運用にかかる投資が必要であり、今後においてもシステム強化を行っていく方針であります。
④ 当社グループブランドの知名度向上について
当社グループは、オンライン学習の需要の高まり・普及と共に、新聞・テレビ・雑誌等各種マスメディアで紹介される機会が増加したことから、オンライン英会話サービスにおいては、一定の知名度が得られているものと認識しております。しかしながら、新規サービスの普及、更なる事業拡大及び競合企業との差別化を図るにあたり、当社グループブランドの知名度をより一層向上させ、「世界中の人々が、それぞれの能力を発揮し、活躍できる世の中の実現」を目指すEdTechカンパニーとしてのブランディングに注力することが重要です。各事業セグメントにおいて、以下のとおり取り組みを進めてまいります。
●リスキリング事業
主たるサービスであるレアジョブ英会話を中心に、プロダクトポートフォリオを再構築・拡充していくことが重要であると認識しております。アプリなどでカジュアルに学習する層から、学習意欲の高い層まで、既存のオンライン英会話だけではカバーできなかった層のニーズに応えるサービス・プロダクト開発を行い、新規の受講者層の獲得やアップセルを目指してまいります。また、2025年2月には海外向けアプリとしてRareLingoをリリースし、まずは台湾を注力市場としてグローバル市場での知名度向上を目指してまいります。
AIを活用したサービスを拡充し、競合他社との差別化を図ることも当社グループにとって重要な課題であり、AI自動採点システムを活用したビジネス英語スピーキングテストであるPROGOS®を主軸に、AIを活用した新サービスの開発に注力し、EdTechカンパニーとしての認知度向上を進めてまいります。
●子ども・子育て支援事業
主たるサービスであるALT派遣サービスの品質向上及びALT人材の供給力の強化により、同サービスの認知度向上・提案可能エリアの拡大を図ることが重要な課題であると認識しております。当社グループが創業以来培ってきたオンライン教育の強みを活かしたオフラインとオンラインのブレンディッドサービスの提供や、高等学校向け教科用図書・参考書を出版している株式会社桐原書店との協業等により、サービスの拡充及び認知度向上に向けたプロモーション活動を強化してまいります。
⑤ 経営管理体制の強化について
当社グループが継続的に安定してサービスを提供し、中長期的に企業価値を向上させるためには経営管理体制の強化や、コーポレート・ガバナンスの充実に向けた取り組みを行うことが重要だと考えております。従って内部統制に係る体制や法令遵守の徹底に向けた体制を強化してまいります。特に、当社グループは多くの個人情報を取り扱っており、個人情報保護法への対応が非常に重要であると認識しております。既に当社はISMSの認証を取得しておりますが、当社グループで継続的改善に取り組み、より高いレベルの運営を目指してまいります。
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