ルックホールディングス
【東証スタンダード:8029】「繊維製品」
へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「お客さま第一主義」の経営理念のもと、ファッションを通し顧客満足度を高める事を基本に、企画・製造・販売の一貫した営業活動により、新しいライフスタイルや価値の創造を通し、生活文化の向上に貢献するとともに、確かな実績で株主に応え、併せて、働く人達の豊かな生活の向上を目指す事を基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、売上高、営業利益を経営上の目標の達成状況を判断する指標としており、これらを安定的に持続させることを基本的な考え方としております。
(3) 経営環境
2024年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や、訪日外国人の増加により景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、円安や原材料価格・エネルギーコストの上昇に伴う生活必需品の値上げが続く中、個人消費は力強さを欠き、また、中国経済の先行き懸念や中東情勢の緊迫化による地政学リスクの高まりに加え、アメリカの今後の政策動向などの影響もあり、依然として不透明な状況が続きました。
当社グループについては、「アパレル関連事業」において、日本では気候の変動により春物・秋物の販売が苦戦しましたが、主力インポートブランドを中心に新規出店やイベントの実施、コラボレーション施策を取り組んだことなどにより堅調に推移し売上高は前年同期から増加しました。韓国では継続的な物価上昇や高金利などの影響により内需の回復が遅れており、自社ECサイトやアウトレットでのセール販売は好調に推移したものの百貨店販売が苦戦し、前年同期を下回りました。その結果、アパレル関連事業の売上高は前年同期から減少しました。「生産及びOEM事業」においても、グループ内への売上高が減少いたしました。一方、「物流事業」においては、グループ外への売上高が増加しました。
(4) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題等
2025年度のわが国経済の見通しにつきましては、雇用・所得環境が改善する下で、実質賃金の増加や企業の旺盛な設備投資意欲、減税等の経済対策もあり、内需を中心に底堅い緩やかな回復を維持することが期待されるものの、アメリカの今後の政策動向、中東地域をめぐる情勢、個人消費においては物価上昇による慎重な消費傾向が依然として続くことが想定され、不透明な状況が続くものと予想されます。このような状況において、当社グループは、2028年を最終年度とする中期経営計画に基づき、以下3つの基本政策に取り組んでまいります。
1. 「収益基盤の更なる拡大」
2. 「資本政策の充実化」
3. 「ESG戦略の強化」
「収益基盤の更なる拡大」につきましては、2025年度も引き続き出店政策を推し進め、国内主力ブランドで12店舗、海外では10店舗の出店を計画しております。また、主力ブランドの海外新規エリアへの進出の第一歩としまして、3月にシンガポール髙島屋にて期間限定イベントの開催を計画しており、東南アジアを中心とした販路の拡大に取り組んでまいります。その他、国内においては、2025年1月よりイギリスの老舗ステーショナリー、レザーグッズブランド「スマイソン」の販売を開始し、国内の主要都市等への出店を予定しております。EC事業においては、2024年度国内においてROS(リクエスト・オーダー・システム)を導入し、お客様の利便性向上および購買体験の向上に取り組みました。2025年度においても、ROSの導入店舗の拡大等、引き続きお客さま満足の永続的な追求や人材の教育により、OMO施策を推進してまいります。
「資本政策の充実化」では、引き続きPBRの向上を重点課題として株価を意識した経営の実現に取り組んでまいります。事業における成長性と収益性の両立に加え、株主優待利用における利便性の向上等を図るとともに、IR開示情報を充実させ、更なる企業価値の向上に努めてまいります。
「ESG戦略の強化」では、2024年度にサステナブルな視点を取り入れたガバナンスの推進と組織横断的な取り組みの強化を目的としてサステナビリティ委員会を設置いたしました。このサステナビリティ委員会において決定した5つのマテリアリティをもとに、温室効果ガスの削減への取り組みや衣料品回収等の環境に配慮した事業活動の更なる推進、また当社グループの人権および調達方針に基づく持続可能なサプライチェーンの構築に努めてまいります。
当社グループでは、更なる企業価値向上を実現すべく、これらの施策を実行し、安定的な利益構造の確立に向けた事業戦略と効率運営を推し進め、中期経営計画最終年度の2028年には、連結売上高700億円、連結営業利益50億円を目指してまいります。
なお、2025年12月期の連結業績におきましては、連結売上高550億円(前年同期比0.5%増)、連結営業利益26億円(前年同期比2.7%増)、連結経常利益29億円(前年同期比0.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益20億円(前年同期比3.9%増)を見込んでおります。
- 検索
- 業種別業績ランキング