ヨシムラ・フード・ホールディングス
【東証プライム:2884】「食品業」
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企業概要
(1)経営方針
当社グループは、私たちが目指す社会像(=ミッション)として、「いつまでも、この“おいしい”を楽しめる社会へ」を掲げ、人々が多種多様な選択肢から自分の嗜好に合わせて自由に選択でき、それが尊重される社会こそが豊かで幸せであると考え、世界中の人々が、多種多様で高品質な“おいしい”を自由に選択でき、楽しめる社会を目指しております。
また、当社グループは、私たちが果たす役割(=ビジョン)として、「地域の“おいしい”を守り、育て、世界へ」を掲げております。日本及び世界で大切にされてきた“おいしい”を見つけ、守り、育て、世界へと届けることを目指し、そのために私たち独自の“おいしい”を見つける目利き力、“おいしい”を守る事業基盤、“おいしい”を育てる支援機能、“おいしい”を世界へと届ける販売網を構築し、その結果として、世界の食文化と多様性、地域社会の活性化を推進するグローバルプロデューサーになることを目指しております。
(2)経営環境
わが国の基幹産業である製造業には、地域に根ざした中小食品企業が数多く存在し、多くの雇用を支えております。しかしながら、高い技術力や優れた商品力を持ちながらも、後継者不在により廃業を余儀なくされる企業や、外部環境の変化により本来の力を発揮できずに経営が行き詰まる企業が増加しております。
当社はこれまで、そうした企業の受け皿として、ヒト・モノ・カネの面から支援をおこない、中小企業の再成長と地域経済の活性化に取り組んでまいりました。昨今では、物価上昇への対応として価格改定や商品規格の見直しが進む一方、消費者の節約志向は一段と強まっており、中小企業を取り巻く事業環境はますます厳しさを増しています。こうした状況の中、当社は、今後も引き続き多くの企業の受け皿となることで事業の拡大を図るとともに、当社の中核スキルである「中小企業支援プラットフォーム」を通じて的確な経営支援をおこない、グループ全体の持続的な成長と事業の活性化を推進してまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く経営環境は、インバウンド需要の回復や個人消費の持ち直しが進む一方で、地政学的リスクの継続、為替の変動、世界的な物価上昇圧力などにより、依然として先行き不透明な状況が続くものと予想されます。また、原材料価格やエネルギー価格の高止まりに加え、物流費や人件費の上昇、労働力の確保が困難になるなど構造的な課題が顕在化する中、消費者の節約志向が一段と強まることも想定され、引き続き厳しい状況が続くものと見込まれます。
このような環境下において当社グループは、「いつまでも、この“おいしい”を楽しめる社会へ」というミッションの下、中長期的な企業価値向上と持続的な成長の実現に向け、以下のことに取り組んでまいります。
① M&Aによるグループ企業の増加
当社は、事業承継問題や単独での成長に課題を抱える企業をM&Aにより子会社化し、中小企業支援プラットフォームを活用した経営支援やグループシナジーの創出により、個社のみならずグループ全体で成長を図ることを基本的な方針としております。今後も、積極的なM&Aの推進により子会社が増加していくことで、新たに子会社となる企業が持つノウハウや人材などのリソースをグループ全体に取り込み、また、規模の拡大により購買、物流、経営管理面での効率化を図ることで、グループ全体の相乗的な成長に向けて取り組んでまいります。
② プラットフォームの強化
当社は、子会社の相互成長を促す「中小企業支援プラットフォーム」を構築しております。「中小企業支援プラットフォーム」は、中小企業が本来持つ“強み”を伸ばし、“弱み”を補い合うことを目的とし、各子会社がおこなう業務(セールス・マーケティング、商品開発、生産管理、購買物流、品質管理、経営管理等)を、当社の統括責任者が会社の枠を越えて横断的に統括し、有機的に結び付ける仕組みです。各統括責任者のもと、各子会社が持つ販路、生産管理手法、商品開発ノウハウ等を共有し、子会社間での相互活用や、経営管理の効率化、グループ信用力を活用した資金調達を通じて、当社グループ全体での成長を実現しております。
当社は、今後も、各機能の専門人材を積極的に採用するとともに、事業パートナーとの提携によるノウハウの獲得やM&Aによるグループ化を推進し、「中小企業支援プラットフォーム」をより一層強化してまいります。
③ 海外市場への展開
少子高齢化の進行により、今後、国内における食品市場は縮小していくことが予想されます。一方で、アジアを中心とした海外市場においては、安心安全な日本の食品への需要が高まる傾向があります。これまで当社は、シンガポールに設置した地域統括会社を中心として、主にシンガポールにおいて当社グループ商品を販売してまいりました。引き続き、当社グループ商品の海外販売強化、海外販路の構築、M&Aによる規模の拡大により、海外事業を推進してまいります。
④ 内部統制及びコンプライアンス体制の充実・強化
当社は、企業倫理と法令遵守の徹底を経営の根幹に据えるとともに、最重要課題の一つと位置づけ、内部統制及びコンプライアンス体制の強化に継続的に取り組んでおります。特に、教育・啓発活動の一環として、定期的な社内研修を通じたコンプライアンス意識の向上や、内部通報制度の整備による不正・不祥事の早期発見と被害の最小化、さらにモニタリング及び内部監査の強化を進めております。あわせて、内部統制システム全体の定期的な再点検を実施するとともに、コンプライアンス委員会による監視・牽制機能を強化することで、透明性と健全性の高い企業運営体制の構築に努めてまいります。
⑤ 人材採用の強化
当社は、今後さらなる事業拡大を推進するにあたって、継続的に各分野のスペシャリストを中心とした優秀な人材を採用し続けることが必須であると考えており、従前の採用手法だけにとどまらず、リファラル採用の強化等、あらゆる採用手法を積極的に取り入れ、採用体制の強化を図ってまいります。
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