企業兼大株主ヤマハ東証プライム:7951】「その他製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは、ヤマハが目指すものとして「世界中の人々のこころ豊かなくらしの実現」を、企業理念として「感動を・ともに・創る」を掲げています。これを支えるために、製品とサービス分野で新たな価値を創出するべく、コア技術の更なる高度化と拡張のための研究開発を進めております。取り組んでいる研究開発の領域は、アコースティック技術、デジタル技術を中心に、音そのものに留まらず、基礎から応用まで、音の活用を支える技術分野に大きく広がっています。

 当連結会計年度は、

◆ アコースティック技術とデジタル技術の融合でヤマハならではの新たな製品を生み出す

◆ LTV戦略を加速、外部連携・UGC(User Generated Content)等を活用し音楽生活をより愉しむためのサービスを展開

◆ 豊かな感性に裏打ちされた先進的な技術で新たな感動体験を創造

 をテーマに研究開発を進めました。

「ヤマハならではの新たな製品を生み出す」では、未利用材を鍵盤に活用した電子ピアノTORCH「T01」(トーチ ティーゼロワン)を開発しました。当社は、木材をはじめとする自然素材を製品に用いており、楽器製造に欠かせない希少木材を未来に向けて守り、サステナブルな森をつくる「おとの森」活動に取り組んでいます。この活動から誕生した木のぬくもりを感じられる電子ピアノがTORCH「T01」です。鍵盤には、クラリネットやオーボエなどの木管楽器の材料に欠かせない希少木材グラナディラの未利用材を使用しています。粉砕したグラナディラを高比率で含む鍵盤は、木材の色味を生かした黒色で、時間を経るごとに変化が生まれます。外装では、環境負荷の軽減に配慮して通常使用しているポリ塩化ビニルシートの使用を控え、木材の特長や質感を生かすため、天然オイルによる手仕上げや当社独自のレーザー技術による加工を行いました。また、椅子の座面にはヒノキを含む素材を使用しています。本製品のブランド名「TORCH」は「たいまつ」を意味します。音・音楽を愛する人たちに楽器とともに過ごす時間のあたたかさを愉しんでいただきたい、楽器や音楽文化の灯(ともしび)となり未来を明るく照らしていきたい、という想いを込めて命名しました。今回の製品開発により得られた知見や技術は、次世代の楽器づくりにも応用し、新しい価値を創造していきます。


「音楽生活をより愉しむためのサービスを展開」では、自社保有の研究開発技術をAPI(アプリケーションプログラミングインターフェイス)の形にした「Yamaha Music Connect API」を事業者向けに提供を開始しました。当社の主要事業である楽器や音響機器などの製品・ソフト開発で蓄積した多様な技術を広く公開し、それらを音・音楽およびその周辺領域でモノ・コトを創造しようとされている多くの人たちに活用していただくことで、当社の既存事業以外の幅広いお客様に、新たな顧客体験を提供していきます。「Yamaha Music Connect API」は、当社技術をAPIの形で提供するサービス群です。当社が音・音楽を通して長年培ってきた技術とMIDIや楽譜変換などの楽譜制作に関連する技術をウェブAPIとして公開します。公開するAPIに関しては、今後も新たな技術開発を加速し魅力的なAPIのラインアップを拡充していく予定です。今後もさまざまなパートナーとの協業を通じて新たなソリューションを提供し、日常生活からビジネスまで、お客様が抱えているさまざまな音・音楽に関する課題解決を目指します。


「新たな感動体験を創造」では、演奏者の声でバスドラムが鳴るシステム「VXD」の開発に取り組んでいます。VXDの開発が始まったのは、「RADWIMPS」のドラマーで現在はミュージシャンズ・ジストニアにより演奏活動を休止している山口智史氏が、慶應義塾大学に所属して自身の症状を研究する中で「声でバスドラムを鳴らせないか」と思い付き、ヤマハに声をかけていただいたことがきっかけです。山口氏の要望に沿って音声信号処理やReal Sound Viewingの技術を組み合わせながらVXDの試作機が完成し、お客様と未来の音楽・楽器を一緒に考えるイベント「Future Tech Week」にて山口氏の演奏とともに初公開しました。このステージは単なる技術公開の場ではなく、家族や友人、音楽関係者など、これまで支えてくれた人たちに向けて、山口氏が活動停止後初めてドラム演奏を届ける特別な場でもありました。今後もこのような新たな感動体験を生み出すべく、さまざまなチャレンジを続けてまいります。


 当社グループの研究開発体制は、楽器事業については当社楽器・音響事業本部、及びYamaha Guitar Group,Inc.の開発担当部門、音響機器事業については当社楽器・音響事業本部、NEXO S.A.、Steinberg Media Technologies GmbHの開発担当部門、その他の事業については当社電子デバイス事業部、ゴルフHS事業推進部及びヤマハファインテック株式会社の開発担当部門、全社横断のR&Dについては当社研究開発統括部が担う形で構成しております。

 各セグメントにおける研究開発費の金額は以下の通りであります。

セグメントの名称

研究開発費(百万円)

楽器

11,793

音響機器

10,818

その他

4,365

合計

26,977

 当社グループの当連結会計年度末における特許及び実用新案の合計所有件数は2,012件であります。

 当連結会計年度における主な成果をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

(1) 楽器事業

 当セグメントでは、幅広い技術を融合し、個性際立つ商品を開発しております。

 ピアノ関連では、ベーゼンドルファーの限定モデル「The Great Wave off Kanagawa(神奈川沖浪裏)」を開発しました。このピアノは葛飾北斎の浮世絵「神奈川沖浪裏」をモチーフにした全世界16台限定のモデルで、ピアノの屋根の内側に描かれています。プルシアンブルーの色彩テーマを継承し、赤色の署名やシリアルナンバー入りの真鍮プレートが特徴です。ベースとなるベーゼンドルファーの人気モデル「214VC」同様、オーストリアの職人が丁寧に作り込んだピアノです。このピアノは、2025年日本国際博覧会オーストリアパビリオンに展示されています。

 電子楽器関連では、電子ピアノ「Clavinova(クラビノーバ)」の新製品として「CLP-800シリーズ」を開発しました。新開発の音源チップにより、ピアノの音質と表現力が向上しました。グランドピアノ内部の物理的な挙動をシミュレーションするアルゴリズムを導入し、多彩な音色変化を再現する「グランド・エクスプレッション・モデリング」が進化しました。また、新音響システムでは、音を全方位に広く拡散するディフューザーやホーン構造を採用し、グランドピアノのような立体的な響きを再現します。さらに、新「グランドタッチペダル」と改良された鍵盤により、ペダル操作感と演奏性が向上しました。デザインも一新され、グランドピアノの前に座っているような感覚で演奏できます。全モデルに搭載されたBluetooth®機能により、スマートデバイス内のオーディオデータを楽器のスピーカーから再生したり、当社の無料アプリ「スマートピアニスト」を活用し、ピアノ練習を幅広くサポートしたりすることができます。また、バイノーラルサンプリングや聴覚保護機能も搭載し、快適な演奏体験を提供します。

 また、電子キーボード「PSRシリーズ」の新製品「PSR-SX920」「PSR-SX720」(国内未発売)を開発しました。「PSR-SX920」「PSR-SX720」は、SXシリーズ初の技術、Super Articulation2(S.Art2)を搭載しました。S.Art2により、自然な楽器のアーティキュレーション(音と音のつなぎ方や切り方で、旋律に表情やニュアンスを与える演奏技法)を再現し、表現力豊かでリアルな楽器の特性をパフォーマンスに反映させることができます。さらに、初搭載となるSuper Articulation Plus Voices(S.Art+)により、ボタン一つで異なる楽器のアーティキュレーションを切り替えることが可能です。新しい無料アプリ「EXPANSION EXPLORER」は、アレンジャーワークステーションの体験を最大限に高めるツールです。iOS、Android™、Windows、Macで、お気に入りの拡張コンテンツに素早くアクセス、検索し、プレビューすることができます。カスタマイズされたおすすめ機能と簡単な管理で、新しいコンテンツの発見とインストールがこれまで以上に簡単になりました。

Yamaha Music Connectサービスでは、好きな楽曲を本物のアーティストと一緒に演奏しているかのような臨場感を味わいながら練習やセッションを楽しむことができる音楽アプリ「Extrack」および、AI合奏を楽しめるmacOS版アプリケーション「piano evoce β」を開発しました。「Extrack」は音源分離機能を用いて、楽曲データをボーカル、ギター、ベース、ドラムなどの各楽器パートに分離し、音量調整やミュートが可能です。これにより、自分が演奏する楽器の音だけを聴いて耳コピをしたり、他のパートと一緒に演奏したりすることができます。また、コード解析機能によって、楽曲のコード進行を自動解析・表示し、楽曲の再生と同期してリアルタイムでコードを表示します。さらに、再生速度変更機能やキー変更機能、A-Bリピート機能などが搭載されており、テンポを落として細かいフレーズの練習をしたり、歌いやすいキーに簡単に移調したりすることができます。演奏者の視点で使いやすさを徹底的に追求し、最先端技術を誰もが気軽に楽しめるアプリにまとめました。「piano evoce β」は、ユーザーが電子ピアノやキーボードを演奏すると、それに合わせてボーカルパートが追従再生される機能を提供します。Mac内に保存された楽曲のコードを解析し、アプリケーション上に演奏コードを表示します。ユーザーは鍵盤楽器とMacを接続し、楽曲データを選択すると、AI合奏技術により演奏に合わせてボーカルパートが追従再生され、自宅で気軽に合奏気分を味わうことができます。

 管弦打楽器関連では、ジャンルの枠を超えてより自由な演奏を可能にするオールラウンダーモデルトランペット「YTR-8335RC」を開発しました。「YTR-8335RC」は、奏者のニーズを満たす画期的な仕様を盛り込んだ、幅広い表現力と高い演奏性を兼ね備えるカスタムモデルです。2枚取りで作られるベルは、細い部分(ベルステム)の板厚は薄くし、先端は厚みをもたせることで密度のあるパワフルなサウンドと快適な吹奏感を両立します。さらに、2枚取りベルとして初めてフレンチビードを採用し、奏者への音のフィードバック効果を増しています。「Xeno」 Artistモデルと同様の軽量化タイプのマウスピースレシーバーとリバース式抜差管の組み合わせにより、反応が良くスムースな吹奏感を生み出しているのに加えて、ヤマハトランペットとして初めて「脱着式主管支柱」を採用しました。吹奏感や音色を自由に変化させられるので、ジャンルやその時々のシーン、好みに応じた使い分けが可能になります。一体型バルブケーシングのボトムには、超軽量のフォスファーブロンズ製キャップを採用し、高音域における艶やかで力強く芯のある響きをもたらします。ジャンルやシチュエーションの枠を超え、自由な演奏をもたらすオールラウンダーなトランペットです。

 また、ギター関連では3種の新しいモデルを開発しました。新たな演奏体験を提供する「TransAcoustic」技術搭載ギターの第2世代モデルであるトランスアコースティックギター「TAG3 C」は、従来のトランスアコースティックギターの機能をさらに進化させ、ギター本体はパワフルなストロークに応えるドレッドノートスタイルで、表板にシトカスプルース(単板)、側裏板にマホガニー(単板)を採用したカッタウェイモデルです。改良したアクチュエーターをさらに1基増設(計2基)したことにより、今まで以上に高品位なエフェクト音と新機能「ルーパー」を実現しました。エフェクトは、従来の「リバーブ」「コーラス」に「ディレイ」を加えた3種類が使用可能です。「ルーパー」は、演奏を本体で録音・ループ再生できるもので、フレーズを重ねながら演奏もできるので、プレーヤーの創作意欲を掻き立てます。専用アプリ「TAG Remote」を使えば、エフェクトの音質調整なども可能です。さらに、Bluetooth®機能も新搭載しており、スマートデバイスと接続すれば、本体からオーディオ再生もできます。「TAG3 C」は、音楽の創作プロセスである「聴く」「弾く」「創る」をギター1本で実現します。

 また、アコースティックギターのフラッグシップモデルのコンサートスタイルとしてアコースティックギター「FS9」を開発しました。2023年5月発売の「FG9」同様、歌の伴奏としてアコースティックギターを使用するシンガーソングライターの表現力の追求のために、妥協なく開発したフラッグシップモデルです。パワフルなストロークに応えるドレッドノートスタイルの「FG9」に対し、「FS9」はコンパクトなコンサートスタイルで、特に指弾きに最適なギターです。表板には希少木材「アディロンダック・スプルース」を採用し、音の太さと明瞭さを両立したサウンドを実現しています。裏板は従来のFSボディシェイプよりも厚さを増し、ボディ全体から発する音の力強さを強化し、シンガーソングライターに理想の表現力を提供します。さらに、634mmのスケールを採用し、やや丸みを持たせたV字ネック形状と合わせ、抜群の演奏性も実現しています。ステージのプレーヤーを引き立てるシンプルさとフラッグシップらしい高級感を兼ね備えたデザインも特長です。

 さらに、アコースティックギターのフラッグシップモデルにラインアップ追加したエレクトリックアコースティックギター「FG9 X」「FS9 X」を開発しました。シンガーソングライターの表現力の追求のために妥協なく開発した「FG9」「FS9」をベースにしています。ピックアップシステムには、従来のピックアップでは拾うことができなかったギターの音成分を集音する3Wayピックアップシステム「Atmosfeel(アトモスフィール)」を採用しました。これにより、ステージ上でもアンプを通して、ギターの自然な生音を表現できるようになりました。シンガーソングライターに理想の表現力を提供する「FG9」「FS9」のありのままのサウンドをラインアウトすることで、奏者に新たな演奏体験をもたらします。

 なお、フィンガードラムパッド「FGDP-50/FGDP-30」とコンサート「だれでも第九」が、2024年度グッドデザイン賞を受賞しました。また、エレキギターのコンセプトモデル「アップサイクリングギター」と、ヤマハ発動機株式会社と当社が共同制作した体験型インスタレーション「e-plegona(エプレゴナ)」が、ドイツのデザイン賞「Red Dotデザイン賞デザインコンセプト2024」を、電子ピアノ クラビノーバ「CSP-295」が、「Red Dotデザイン賞プロダクトデザイン2024」をそれぞれ受賞しました。Red Dotデザイン賞は2011年から14年連続での受賞となりました。さらに、当社の技術成果である「FM音源の実用化と普及」が、一般社団法人電気学会の第18回電気技術顕彰「でんきの礎」として顕彰されました。

(2) 音響機器事業

 当セグメントでは、社会の変化にも対応しながら、多様なニーズに応える商品を開発しております。

 音楽制作・配信機器関連では、ステージ用途や楽曲制作・ライブ配信向けのダイナミックマイクロフォン「YDMシリーズ」を開発しました。「YDM707」は、広い周波数帯域を捉え、音を拾う方向を絞ることで正面の音源にフォーカスし、不要な背景音を拾いにくいスーパーカーディオイド型のマイクロフォンカプセルを採用しています。「YDM505」「YDM505S」は、力強い中高域を持ち、ハンドマイクで使用する際もマイク位置の調整などのしやすい、やや広めの指向性を持つカーディオイド型を採用しています。これら「YDMシリーズ」は、カスタム設計のマイクロフォンカプセルを搭載することで、精確でクリアなサウンドを実現し、クリエーターの意図した“声”を支えます。

Steinberg Media Technologies GmbHは、業務用デジタル・オーディオ・ワークステーションソフトウェア「Nuendo 14」を開発しました。「Nuendo 14」は、映画やテレビなどで背景音を自動的に減衰させることで台詞の明瞭度を向上させるABA(Adaptive Background Attenuation)機能や、ワークフローを革新する多言語対応のAIを駆使したADR(Automated Dialogue Replacement)音声テキスト変換機能といった30以上の新機能により、ポストプロダクションやゲームオーディオ制作のワークフローをアップグレードし、業界の新たなスタンダードを確立します。

 業務用音響機器関連では、当社デジタルミキサーやプロセッサーとの組み合わせに最適なI/Oラック「Rio3224-D3」「Rio1608-D3」を開発しました。「Rio3224-D3」「Rio1608-D3」は、ユーザーからの要望の多かったヘッドホン端子でのモニター機能に対応するとともに、前モデルから消費電力を16%削減し、空冷経路の再設計によりファン騒音を低減し、静音性が大きく向上しました。音質面では、より低いノイズレベルとより広いダイナミックレンジを実現し、空冷経路の再設計によりファン騒音を低減し、静音性が大きく向上することで、アーティストやサウンドエンジニアが意図したサウンドを聴き手に届けることをサポートします。

 プロオーディオ製品を使用した音響システムの設計、制御、管理を行う統合プラットフォームソフトウェア「ProVisionaireシリーズ」のラインアップとして、音響設備を提案する法人・個人のためのWebブラウザベースのルームプランニングソフトウェア「ProVisionaire Plan」を開発しました。「ProVisionaire Plan」は、遠隔会議用システム「ADECIA(アデシア)」に対応し、会議室のサイズや要件を入力するだけで、最適なマイクロフォンやスピーカーの機器リストやレイアウト図、3Dグラフィックを自動作成、音響の専門知識を必要とせず誰でも簡単に会議音響設備の設計・提案が可能となります。様々なニーズに柔軟に応えるべく今後もさらなるアップデートを予定しています。

 ネットワーク技術分野では、遠隔会議用システム「ADECIA(アデシア)」の拡充ラインナップにDante/PoE対応天井設置型のスピーカーシステム「VXC2P」を開発し、音響とネットワークを組み合わせたソリューションを強化しました。「VXC2P」は、Dante/PoEに対応し、音声信号の伝送と電力供給を1本のLANケーブルで行えます。160°の広い指向角度を持ち、従来のラインアレイスピーカー「VXL1-16P」と選び分けることで、近年ニーズが高まっている「部屋を分けて使う」「広く使う」といったレイアウト変更が可能な会議室にも柔軟に対応します。さらに、室内のマイクロフォンと組み合わせ天井から音を届ける補助拡声用途としても活用でき大規模な部屋でも「話者の声が通りづらい」「後方席に声が届きにくい」といった課題を解決します。

 なお、ライブストリーミングマイクロフォン「AG01」とヘッドホン「YH-5000SE」が、ドイツのデザイン賞「Red Dotデザイン賞プロダクトデザイン2024」を受賞しました。さらに、ヘッドホン「YH-5000SE」は、「アジアデザイン賞2024」で「Bronze Award(銅賞)」を受賞しました。また、ハイエンドヘッドホンアンプ 「HA-L7A」が、ドイツのデザイン賞「iFデザインアワード2025」を受賞しました。

「SoundUD」対応サービス「おもてなしガイド」が、総務省「情報アクセシビリティ好事例2023」に選定されました。「情報アクセシビリティ好事例2023」は、総務省が新たな取り組みとして情報アクセシビリティに優れた事例を選定するもので、同サービスが緊急時での聴覚障害者や外国人などへのスマートフォンを介した有効な情報伝達手段であることや、当社が同対象者との共同実証やコンソーシアムと協働した社会実装に取り組んでいることなどが評価されました。

(3) その他の事業

 電子デバイス事業関連では、AIを活用した革新的な車室音響最適化技術「Music:AI」を開発しました。「Music:AI」は3つの技術で構成されています。「for Cabin」では、AIが車種ごとに異なる車室空間の音響特性に合わせた最適な音響パラメータを短時間で導き出し、今まで到達できなかった音質の追求を実現します。「for Music」では、AIが楽曲に合わせた音響パラメータをリアルタイムで最適化します。ドライバーの音質調整操作を不要にすることで安全運転にも貢献します。「for Person」では、AIとのインタラクションを通して一人一人の好みに合わせた音響パラメータを提供し、パーソナライズされた音響を提供します。「Music:AI」により、従来の手法では困難だった高度な音響最適化を実現することで、これまでにない音楽体験を提案します。

 また、三菱自動車工業株式会社と共同開発したヤマハブランドオーディオが、クロスオーバーSUV「アウトランダー」の新モデルに採用されました。最上級グレードには「Dynamic Sound Yamaha Ultimate」(12スピーカー)が、その他のグレードには「Dynamic Sound Yamaha Premium」(8スピーカー)が搭載されます。「アウトランダー」の商品コンセプトである「威風堂堂」を体現する音響空間を目指し、躍動感があり太く歯切れのよい低域と透明感のある美しい中高域によりアーティストが目の前にいるようなリアルで臨場感のあふれるサウンドを実現します。「Dynamic Sound Yamaha Ultimate」では、スピーカーに高性能のオリジナル振動板・磁気回路を使用しています。さらに、お客様の好みや気分に応じて選べる4つのサウンドタイプを用意するなど最高の音楽体験を提供します。

 ゴルフ事業関連では、独自の新技術を搭載したゴルフクラブ「INPRES DRIVESTAR」とレディースモデル「INPRES DRIVESTAR For Ladies」を開発しました。ドライバーは、三菱ケミカルとの共同開発による革新的な「OCTA ANGLE CARBON FACE」を採用しました。従来の4軸や6軸を超える8軸積層カーボンフェースは、広範囲における強度が向上したことでフェースのどの部分で打っても高い初速を可能にします。さらに、軽量カーボンクラウンとフェースによって生じた余剰重量を重心設計に利用し、安定したショットを支援する「Counterweight System」を導入しました。アイアンでは、「3Point Resonance Technology」による反発効率の最大化と、高い強度と粘り強さを持つ新素材「X37」を採用した精密鋳造による1.1mmの極薄ソールの相乗効果により、打点の反発性能を向上させています。

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