ヤマダコーポレーション 【東証スタンダード:6392】「機械」 へ投稿
企業概要
当社グループは、2025年(第100期事業年度)を見据え、グループビジョン「YAMADA toward 2025」を掲げ、企業価値向上のための取り組みを推進しております。中期経営計画「Jump!!2024」の2年目となる2023年3月期は、コロナ禍の影響を最小限に抑え業績回復に努めました。また、積極的な改革の手を緩めることなく、新相模原工場の生産性向上や、新基幹システムの構築、新人事制度の構築など、更なる企業価値向上を目指す施策に取り組んでおります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「堅実で公正な企業活動を通じて、お客様のニーズ、社員の喜び、株主の期待、産業と社会の発展に誠実に取り組む」ことを企業理念として掲げ、ポンプ事業、カーメンテナンス機器事業、作業環境改善機器事業の三つの事業を核として、ものづくりの「品質へのこだわり」、販売からアフターサービスに至る徹底したお客様サービス「トータルサポート」でグローバルリーディングカンパニーを目指します。
(2) 目標とする経営指標
・企業の持続的な成長や価値向上のためには、持続的かつコンスタントな投資が不可欠であるという認識から、投資の原資となる収益を重視し、営業利益率の適正なマネジメントに努めます。2022年6月には新相模原工場が稼働を開始しましたが、償却負担も踏まえて早期に投資効果を実現し適切な利益を確保する必要性を認識しております。
・株主を重視する経営の観点から、株主資本に対する利益率(ROE)の向上を目指します。当社の将来へ向けた成長戦略とその着実な推進がそれを実現すると考えております。
・これらを実現していくため、人財と生産能力の質的向上に注力していきます。2023年3月に制定した当社の「人財ビジョン」に基づく人財育成を促進するとともに、2022年6月から稼働した新相模原工場の生産能力の極大化やサプライチェーンの再構築などにより原価低減や生産性向上に継続的に取り組んでいきます。
(3) 経営環境
国内市場において安定的に推移してきたオートモティブ部門は、自動車のEV化の流れが強まる中、市場の需要が大きく変質していくことが想定されますが、当面は底堅いニーズがあると見込んでおります。
海外市場においては、国際的な政治情勢の変動、エネルギー価格や原材料の高騰、世界的なインフレ進行と金融政策の動向など、先行きの不透明感が増しており、様々な要因が経営に与える影響も予測がより難しい環境になっております。しかしながら、当社の主力製品であるダイアフラムポンプに対する多様なニーズや潜在需要を鑑みると、グローバルに事業を行うなか各々の地域情勢に応じた戦略を展開することで持続的な成長を目指すことが可能と考えております。そのためには、グローバルカンパニーとしての組織力や人財力の向上が重要であると認識しております。
(4) 中長期的な会社の経営戦略
・全世界への拡販
当社の製品があらゆる地域で利用していただけることを願い、常にお客様目線を念頭に市場把握力を強化する「ニーズに応えるマーケティング戦略」を推進し、グローバルな経営を推し進めます。
・技術開発
新製品の開発と新商品の探索を最優先課題として取り組み、「価格」と「価値」のベストバランスを実現した競争力の高い製品を市場に投入すべく、「ニーズに応えるものづくり品質向上戦略」を推進し、業容拡大と生産性向上に継続的にチャレンジします。
・お客様への対応力向上
製造から販売、さらにはメンテナンスに至るお客様への「トータルサポート」の実現を目指し、「トータルサポート向上戦略」を推し進めます。
・人財力強化
中期経営計画「Jump!!2024」においても、当社グループは引き続き大きな改革実現を目指しておりますが、その要諦はやはり、人財力と組織力の改革です。そのために当社は“開かれた組織”を目指してまいります。2023年3月に当社の求める人財像を「変化」「お客様志向」「共創」の3つの価値観で明確化した「人財ビジョン」を定めましたが、この価値観をしっかりと共有していくことで、当社グループや従業員個人を取り巻く様々な変化に対応し変革・改革を実現する力、組織や個人の枠に囚われず共創して物事を成し遂げる力を高め、常にお客様に目を向け事業を通じて社会に貢献し続けることを目指してまいります。
・情報力向上
激動する時代の変化を敏感かつ確実に捉え、よりよい意思決定と、最適な情報発信をすべく、「マネジメント基盤強化戦略」を推進し、IT基盤の強化を中心に情報力の強化を推し進めます。コロナ禍を契機として加速した働き方の多様化を支えるIT基盤の整備や変質または増加する情報リスクへのセキュリティの向上も進めてまいります。
(5) 中期経営計画「Jump!!2024」の基本方針
1. 市場拡大
2. 生産効率化
3. 人財力強化
4. 事業継続計画(BCP)
5. 働き方の多様化
<三大戦略>
・マーケティング戦略
国内外ともダイアフラムポンプの売上拡大に最大注力する。市況の成り行きに抗う。
・生産戦略
ダイアフラムポンプを中心に原価低減を更に推し進める。売上拡大による量産効果だけでなく、全局面で原価低減し、利益を確保する。
・人財戦略
売上拡大、原価低減を支える人財戦略を迅速に実行する。
<共通戦略基盤>
・BCP、DR(事業継続計画、災害復旧計画)
収益性の回復の前提として、感染症から命を守り、事業を継続することで、社員と取引先の生活と安心を維持する。
・ABW(機能に応じた働き方、働く場の実現)
これまでの仕事の仕方を変えていくため、働く「場」も変えていく。
<財務戦略>
・外部負債の圧縮、資金コストの削減
大方針である収益性の回復によって生み出されるキャッシュ・フローを重点施策と成長領域に再投資していくことによって、持続的成長と企業価値向上を図りながら安定的な株主還元を実現していく。
収益管理の観点では売上高営業利益率を、資本効率の観点ではROEを重要指標とする。
<重点施策目標>
・売上高総利益率向上(営業)×製造原価率の低減(工場)
<コロナ後を見据えた仕込み>
・ITを積極活用した「見える化」すなわち当社グループにとってのDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進。
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