企業兼大株主モロゾフ東証プライム:2217】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 経営理念『Be Prime,Be Sweet.』は、すべてはお客様の笑顔のために、最高のおいしさを追求し、安心・安全な品質を確保し、最良のサービスを提供するため、一流をめざして日々進化することで、常に感動をお届けすることを約束したメッセージです。

 企業スローガン『こころつなぐ。笑顔かがやく。』は、スイーツを通して「こころ」と「こころ」をつなぐ架け橋となり、かがやく笑顔を広げたいという想いを表しました。スイーツには疲れた心を癒し、心を結び、感動や歓びを記憶に刻む力があります。そのようなスイーツでお客様に笑顔をお届けしたい、それこそがモロゾフの原点です。モロゾフのスイーツは、わくわくする感動、ドキドキする感動をお届けするものでなければなりません。この企業スローガンを通して、当社の想いをお客様へしっかりと伝えてまいります。

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、売上高は維持しつつも、変革を続けることで、安定した利益水準を確保していく方針としており、売上高および、事業本来の収益力を示す営業利益率を目標数値としております。

 中期経営計画「つなぐ ~next stage 2031~」の「Step1」の最終年度(2026年1月期)の目標数値は、2024年1月30日に売上高35,500百万円、営業利益率6.5%といたしました。しかし、2025年3月14日発表の2026年1月期の業績見込では、原材料価格や人件費、経費などの大幅上昇を踏まえ、売上高36,050百万円、営業利益率2.8%となり、中期経営計画「Step1」の最終年度の目標数値に対して、売上高は上回る見込みですが、営業利益率は未達となることを予想しております。

 今後とも、生産や販売での生産性の向上を図るとともに、価格改定、商品設計の見直しなどの原価低減対策により、利益率の改善に取り組んでまいります。

(3)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題

 今後の当社グループを取り巻く環境は、売上面におきましては、少子高齢化や人口減少、地方や郊外百貨店の店舗閉鎖、バレンタインや中元、歳暮などのフォーマルギフト市場の縮小が想定されます。また、カカオを中心として原材料価格が大幅に上昇を続け、電気・ガス等のエネルギーや物流のコストも増加しており、売上原価率は上昇を続けております。人員面では、賃金の引き上げや人手不足による人件費の上昇が今後も続くものと思われます。一方、生産設備面でも、工場の老朽化対策に加えて、生産能力や生産性向上のための建替えや更新のための投資が必要となっております。

 このような状況を踏まえて、中長期ビジョンとして「企業価値の向上」「ブランド価値の向上」「社会的価値の向上」を掲げて、2024年1月期から中期経営計画「つなぐ ~next stage 2031~」を進めております。

 このビジョンを達成するために、①新たなる「成長戦略」の実現、②コスト抑制とさらなる生産性向上、③人材確保と従業員満足度向上、を中長期戦略テーマとして取り組んでまいります。

 まず、最初のテーマである「新たなる『成長戦略』の実現」を図るために、焼菓子による新たな価値と市場を創造し、成長基盤をつくってまいります。焼菓子はパーソナルやカジュアルギフトに適しており、気候や季節に左右されず年間を通じて販売可能です。また、当社が強みとしている設備や技術により商品開発や生産が可能であり、当社グループの強みを活かすことができます。

 この新たなる「成長戦略」を実現していくために、「商品・ブランド戦略」「市場戦略」「生産・物流戦略」の3つの戦略を連係させて推進いたします。

① 商品・ブランド戦略

 新しい焼菓子の定番商品や希少性の高い新プロダクトブランドを開発するとともに、新たなマーケットを創造し、ブランド価値の向上と成長基盤の強化を図ります。

② 市場戦略

 商品・ブランド戦略で開発された新たな商品・ブランドにより新プロダクトブランド店舗を拡大するとともに、エリア限定商品の投入により新たな市場を開拓いたします。また、相手先企業保有コンテンツの活用によるOEM、ODM、アライアンス等により、BtoBビジネスを進めることで販売機会と利益の創出を図ります。

③ 生産・物流戦略

 商品・ブランド戦略および市場戦略に柔軟に対応できるよう、船橋工場の建替えや西神工場の改修を進めるとともに、焼菓子製造ラインの新設や設備の強化による増産体制の確立を図り、安定した焼菓子の供給体制を確立いたします。また物流戦略では、安定した物流体制の確立を目指し、新たに神戸物流センターを設置するとともに、船橋工場に隣接した船橋物流センターに代えて船橋西浦物流センターを設けました。

2つ目のテーマである「コスト抑制とさらなる生産性向上」を図るため、店舗運営の効率化を進めるとともに、工場では設備の自動化や省人化を図ってまいります。

 店舗運営の効率化推進につきましては、既存店舗の運営方法を見直すことで、店舗のローコストオペレーション化を図るとともに、お客様にとっても、見やすく、選びやすく、買いやすい店舗スタイルに転換してまいります。

 また、生産面では、工場の建替えや改修にあわせて生産ラインを見直し、自動化設備を強化することにより、生産能力の増強と省人化を図り、さらなる生産性の向上に繋げてまいります。

3つ目のテーマは「人材確保と従業員満足度向上」です。人事面の課題としては、管理職層の定年退職と中堅層の人材不足、生産や販売現場での従業員の採用難、女性社員の活躍促進などがあります。これらの課題を解決するために、「人的資本」を意識した、人材の確保と社員満足度向上のための投資と制度見直しを進めてまいります。

 また、企業価値向上に向け、中期経営計画9年間(Step1~Step3)におけるトータルでのフリーキャッシュ・フローの配分方針に基づき戦略的設備投資、人的資本投資および株主還元に適切に分配してまいります。サステナビリティへの取り組みとしては、サステナビリティ委員会を設置し、ガバナンスおよびリスク管理体制の再構築を図るとともに、気候変動への取り組み強化や人的資本に関する戦略および目標を設定し、企業価値の向上と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 時代に即したお客様接点を創造し、お客様に提供する新たな価値を創造することで、未来につながる経営基盤を築くとともに、新たな成長戦略を講じて、景気変動や環境変化に左右されない、安定した収益の確保とサステナビリティの実現を目指してまいります。

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