ミヨシ油脂
【東証スタンダード:4404】「食品業」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
① 経営理念
当社グループは、「人によし、社会によし、未来によし。」の経営理念のもと、油脂の力を活かした“ものづくり”を通して、すべての人から信頼される企業であり続けることを目指しております。
② 目標とする経営指標
当社グループは、株主資本の効率的運用による投資効率の高い経営を図るため、自己資本利益率(ROE) 2030年度に向けて8.0%以上を目標経営指標としております。
(2)経営環境
・企業構造
当社事業の中核をなすのは、「油脂」の力を活かしたものづくりです。当社では、食品事業と油化事業の二本柱で強固な経営基盤の構築に努めており、環境に左右されない「持続的成長基盤」の確立を目指しております。
・主要製品と競争優位性
当社グループの強みは、私たちが普段食べているもの、使っているものに当社製品が幅広く使われていることです。食品事業においては、マーガリン、ショートニング、粉末油脂、ホイップクリーム等を主要製品として、製パン、製菓、即席麺メーカー等に対して、生産力、技術力、提案力を活かして新しい味の創出・拡充に向けた「おいしさ」で暮らしへ貢献する製品を安定的に供給しております。油化事業においては、脂肪酸、グリセリン、香粧品原料、重金属処理剤、その他各種界面活性剤を主要製品とし、「油脂製品」「化成品」「環境産業製品」の3つの分野においてさまざまな産業分野に向けて、製品の提供に努めております。
(3)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当社グループを取り巻く事業環境は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の高まり等により緩やかな回復基調にあるものの、円安の進行に伴う諸物価上昇、中国を中心とした海外経済の減速懸念等により、依然として先行き不透明な状況が続くものと思われます。
このような事業環境のなか、当社グループは、「人によし、社会によし、未来によし」という経営理念のもと、2030年に向けた経営構想を策定し、食品と油化の2つの事業を柱に、環境の変化に左右されない“持続的成長基盤”を確立させ、その持続的成長基盤を“土台”とした両事業の継続的な成長と発展を目指しております。
2024年度は、2030年に向けた経営構想の“種まき”の期間と位置付ける第一次中期経営計画の最終年度となり、各種戦略的投資・大型投資の実行等の持続的成長のための基盤づくりとあわせて、主力製品の拡販等に注力した結果、売上、利益ともに堅調に推移するなど、業績において一定の成果を得ることができました。
2025年度は、新たに2025年12月期から2027年12月期の3年間を対象とした第二次中期経営計画の初年度となります。営業利益については、前期から発生していた本社移転関連費用の計上や、物流費、人件費等の諸費用の増加があり減益となる見込みですが、第二次中期経営計画では、前中期経営計画において構築した持続的成長基盤を活用し、前中期経営計画でまいた種を“育成”する期間と位置付けて、次の内容に取り組むことにより、2027年度には2024年度以上の営業利益を目指してまいります。
食品事業は、これまでの取り組みを通じて得た技術を活かし、強みを生かせる食品領域全般の可能性に対し、新しい味の創出・拡充に向けた進化により、市場、販売業界を拡大してまいります。また、ポートフォリオの改善をさらに促進し、価格最適化の取り組み等により収益の拡大、収益性の強化を推進いたします。
油化事業は、トイレタリー向け製品や家庭紙用柔軟保湿剤を中心に、技術、生産、販売の各領域でこれまでの活動から深化を図り、さらなる拡販に取り組むとともに、将来に向けて製品開発を強化すべく技術力の研鑽に努めてまいります。
加えて、両事業ともに第二次中計期間では、北米市場への販売拡大など、引続き海外市場への取り組みを加速いたします。
これらの事業の成長に向けて、また、人々の暮らしを支えるインフラ企業としての供給責任を果たすため、強固な財務体質を構築し、継続して成長投資を実施いたします。さらに、技術開発力の強化、チャレンジ力の向上に向けた人財育成とマネジメントの実施、販売力の強化に向けたマーケティングプラットフォームの活用を推進し、企業価値の向上に努めてまいります。
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