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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、多様化する「食」に対するニーズの変化に対応し、お客様のみならず社会に貢献できる「進化する企業」を目指し、これを満たすため、独自の技術に基づくオリジナル製品を創造し、より快適でより効率的な食環境へ向けての新たな提案と迅速かつ高品質なサービスを提供することをグループの経営理念に掲げ、その実現・実行を目指しております。

 このため、遵法はもとより社会と社員から信頼される会社づくり、透明性のある経営、議論のできる経営の実践、事業活動と環境との調和、働きやすい職場環境の実現に向け、努力してまいります。

(2)中長期的な会社の経営戦略

 長期的なありたい姿の実現に向け、持続可能な事業モデルへの変革を推進し、将来の事業成長加速の基盤となる経営ビジョンを策定し、経営戦略及び目標とする経営指標の水準を定めております。

 長期的なありたい姿としては、「これから伸び行く新たな市場並びに未開拓市場で先手を取り、存在感を高めることで、世界No.1を目指す」ことと、「『食』に関わるお客様及び社会の課題を、製品・サービスの提供を通して解決することで、地球の未来に貢献する」ことを掲げております。

 今後の戦略の方向性としましては、多様化する顧客ニーズ及び社会から要請される課題解決に向けて積極的な取り組みを強化するとともに、持続的成長を可能とするグローバルな事業基盤と安定的な収益基盤を構築していきます。

 日本においては、既存飲食市場を深掘しつつ、成長を求め飲食外市場開拓を一段と強化します。具体的には環境変化が速い飲食市場及び多様な顧客を有する飲食外市場の顧客に対応するため、新たな販売モデルを確立することを目指します。また、海外においては、既存市場の成長を最大化しつつ、伸び行く新興市場への他社に先行した進出と事業拡大を行っていきます。

(3)目標とする経営指標

 当社グループでは、2022年度を初年度とする5ヵ年経営ビジョンを策定し、経済価値及び社会・環境価値それぞれの継続的な向上を目指し、目標とする経営指標を定めております。経済価値向上に向けては、連結売上高及び連結売上高営業利益率を重要な経営指標と捉え、それらの継続的な向上を目標としております。目標とする経営指標の水準として、2026年度連結ベースでは売上高4,500億円、売上高営業利益率14%以上(M&Aのれん償却前)を掲げ、ROE、ROIC等の資本効率の向上を図りながら、持続的成長と企業価値向上を目指していきます。社会・環境価値向上に向けては、世界的な環境問題解決の実現に貢献すべく、CO2排出削減の目標を掲げております。また、全ての社員が多様な価値観を共有し、誇りを持って働くことができる活力ある職場風土への進化を目指し、女性役職者の育成・登用の目標を掲げるとともに、社員の働きがい向上に継続的に取り組んでまいります。

(4)対処すべき課題

 フードサービス業界を取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大による経済・社会活動の停滞を乗り越え、人の流れが活発化しインバウンド需要も回復するなどの明るい動きも見られます。一方で、今後も業界の垣根を越えた競争の激化、人手不足や人件費の上昇、原材料費や物流費の高騰などの懸念材料については継続が予想されます。

 このような環境のもと、当社グループは、以下6つの課題に取り組んでまいります。

①気候変動への対応

 日本政府は2020年10月に「2050年カーボンニュートラル宣言」を発表しました。2050年までに日本全体の温室効果ガス排出を実質ゼロにすることを掲げたこの宣言の実現に向けて、多くの企業が温室効果ガス排出量削減の取り組みを加速しています。

 気候変動が社会に与える影響は大きく、当社グループとしても取り組むべき重要な社会課題だと捉えています。当社は脱炭素社会の実現に向け、2030年の中間目標として事業活動からの二酸化炭素排出量(スコープ1&2)の50%削減(2014年実績比)を目指します。2050年のカーボンニュートラルに向けて環境負荷低減を実現する製品・サービスの提供、環境技術の開発を推進していきます。2022年2月にTCFD提言への賛同を表明し、ステークホルダーとの良好なコミュニケーションのため、TCFDフレームワークに基づく情報開示を進めてまいります。

②持続可能なサプライチェーンマネジメント

 企業がサプライチェーンを通じて、間接的にでも途上国の環境破壊や人権侵害に加担しているとされれば、ネガティブキャンペーンの対象となり、消費者からボイコットされるなどのレピュテーションリスクやブランドリスクにつながる可能性がますます高まってきております。グローバル企業として、その活動がサプライチェーンに及ぼしている影響の大きさを理解し、サプライチェーンが抱える社会的課題の解決に取り組むことが今後の当社グループの持続的な成長に不可欠と考えています。

 また、健全なサプライチェーンのもとでこそ、消費者により安全・安心な製品・サービスをお届けできると考えています。

 当社グループは、法令を遵守し、環境や人権に配慮したサプライチェーンにより、廃棄物を最小限に抑え、健康で安全な労働条件を促進してまいります。

③新たな顧客価値の創造

 先進国の経済・社会構造は、モノ中心からサービスや情報中心に大きく変わろうとしています。お客様が望む価値を確実に提供し続け、お客様との関係をより長期的かつ強固なものにすることで顧客満足を獲得し、当社グループは成長を持続することが可能になります。新たな顧客価値の創造のために、お客様の声に耳を傾け、顧客ニーズを把握し、最適なソリューションの提案や製品・サービス開発を行っています。

 当社は国内において、2023年5月に普及価格帯の業務用自然冷媒冷蔵庫・冷凍庫計68機種の発売を開始しました。2024年末までには自然冷媒冷蔵庫・冷凍庫をフルラインナップ化し、その後も冷機器の自然冷媒化を促進します。製氷機においても、特注機だけでなく、当社として国内で初めて標準モデルに自然冷媒を採用しました。2024年1月5日より順次、販売を開始しており、6月までに14機種を発売します。

 国内市場においては、既存の飲食市場を深掘りしつつ、積極的に飲食外市場を開拓しています。戦略的な他社との協業による製品機能の補完や新たな販売体制の構築などにより、多様な業種ならびにニーズを有する飲食外市場のお客様の課題解決に取り組んでいます。

④安全・安心な食環境づくりへの新たな提案

 私たち人間が生きていくためには食が欠かせませんが、近年、急速な経済発展に伴い、我が国の生活水準が向上すると共に、社会経済構造や国民の食に関する価値観など「食」をめぐる状況が変化し、食生活のあり方も多様化してきています。このような中、核家族化の進展や地域社会の弱体化などにより、食の大切さに対する意識が希薄化すると共に、健全な食生活や古くから各地で育まれてきた多彩な地域の食文化が失われつつあることが危惧されています。「食べる」ことは人間が生きるために不可欠な行為ですが、社会情勢や経済状況、地域の文化の影響を色濃く受けるものでもあります。

 当社グループは、世界各地でより良い製品やサービスを提供することにより、食文化を支え守ることに貢献し、どのような状況においても、より良い状態で食を届けることを使命と考えております。

⑤社員の働きがいの向上

 事業を通じてお客様・社会に貢献し、会社と社員が共に進化・成長し続けるためには、社員の働きがいの向上が大切です。当社グループでは、活力にあふれる社員がポテンシャルを最大限に発揮する会社であり続けるために、「社員一人ひとりの成長に向けた機会づくり」「活力あふれる職場風土づくり」を通じ、社員の働きがいの向上に取り組んでいます。

 「社員一人ひとりの成長に向けた機会づくり」としては、次世代経営者育成研修、論理的思考力強化研修、英語力強化研修等のOff-JTを通じた能力開発と共に、一人ひとりの「将来ありたい姿」の実現に向けたキャリア開発を進め、成長を実感できる機会及び場の提供に取り組んでいます。

 「活力あふれる職場風土づくり」としては、多様な人材が個性や能力を発揮できる環境の創出に向け、多様な人材の採用、働きやすい職場環境づくりを進めています。

 様々なライフステージ・生活スタイルの社員が働きやすいように人事制度を整えると共に、職場内コミュニケーションの更なる活性化、互いを尊重する風土づくりに取り組んでいます。定期的に社員満足度調査を行い、現状を確認すると共に課題を明確にし解決することにより、今後も継続して社員の働きがいの向上に取り組んでまいります。

⑥経営基盤の強化

 取締役会の実効性向上や内部統制の強化・充実等により、コーポレートガバナンスの実効性向上に努めます。また、コンプライアンスに関するリスクの予防措置や教育等の施策を実施し、法令遵守と風通しの良い企業文化の醸成を図ることで、持続的成長と社会からの信頼性の向上に努めます。

 お客様に安全と安心を提供することは企業の社会的責任であり、当社グループは、製品に関わる法令遵守と製品事故の撲滅に取り組むことで、安全性の高い製品を提供し、競争力の強化と社会からの信頼性向上に努めます。

 当社グループはもとより、パートナーやサプライチェーン全体に対して、企業の社会的責任を強く意識した事業運営を促すことで、サプライチェーン上の環境・人権等のリスク低減を図ります。

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